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つり人編集部2025年10月11日

【アジングポイント別攻略】堤防・磯・サーフ・河口…場所ごとの「狙い方」を徹底解説

「アジングのポイントは、堤防だけじゃない!」そう、実は磯やサーフ、河口にもアジはいるのだ。ライトゲームの名手・渡邉長士が、スレていないアジが待つ、あなただけの「穴場」を見つけ出すための思考法を伝授。渡邉さんのポイント開拓術と、フィールド別の攻略法を、解説する。

「アジングのポイントは、堤防だけじゃない!」そう、実は磯やサーフ、河口にもアジはいるのだ。ライトゲームの名手・渡邉長士が、スレていないアジが待つ、あなただけの「穴場」を見つけ出すための思考法を伝授。渡邉さんのポイント開拓術と、フィールド別の攻略法を、解説する。

まとめ◎編集部
解説◎渡邉長士
渡邉長士(わたなべ・たけし)プロフィール:1981年生まれ。千葉県在住。幼少の頃より釣りに親しむ房総半島の申し子。四季折々のターゲットをねらい、なかでもライトゲームには絶対の自信を持つ。誰にでも好かれるキャラクターで各メディアで活躍中。

目次

    アジングの仕掛けは「ジグヘッド+ワーム」が基本

    ルアーセレクトは、漁港だろうがサーフだろうが、どこでも考え方は同じ。ジグヘッドとワームを組み合わせたリグが基本だ。ジグ単をメインに飛距離が足りなければフロートやキャロの出番となる。リグ(仕掛け)は複雑になるものの、アクションを大きく変える必要はない。リグの先のジグヘッドをどのように動かしたいかを考えて操作すればよいのだ。各種リグの特徴や、タックルをまずは紹介する。

    ジグ単

    アジングの基本中の基本のリグが、ジグヘッドにワームを付けた「ジグ単」だ。渡邉さんが基準にするのはジグヘッド1gと2inワームの組み合わせ。この使い心地を体に覚え込ませ、釣りにくさが出てきたらジグヘッドの重さやワームを変えるローテを行なう。

    「ジグ単のローテーションでは、キレと浮遊感を大切にしています。たとえばアジが小魚を食べている時は、ワームをつるっとしたものにして動きにリアクション的要素を入れたほうがよいですね。プランクトンなどを捕食している時はリブ(凹凸)付きワームなど、ワームの表面積を上げることで浮遊感をアップさせる。プランクトンを食べているからといって、ジグヘッドを軽くしてワームも小さくすると、結局動きにキレが出てしまう。シルエットや重さなど、全体の水の受け方で調整することが大切です」

    ワームにキレを出したい場合はワームの表面積が小さいものに変える。浮遊感を出したい場合は、ワームを大きくしたりリブの深いものにチェンジ。リグ全体の比重や表面積の工夫で自由にキレを出したり浮遊感を演出できる。

    ロッドは、ジグ単を扱いやすい6ft台以下のショートロッドで、硬さはL(ライト)クラス以下が基本だ。リールは500番~2000番などの小型スピニングリール。ラインには、超軽量なリグの存在を感じ取れる、エステルライン0.2~0.4号や高比重PEライン0.2~0.4号などが使われる。リーダーは0.8号前後をトリプルエイトノットなど簡単なノットで接続する。

    ジグヘッド
    ジグヘッドはタングステンモデルの1gが基準。そこから状況に合わせて重くしたり軽くしたりローテーションさせる
    ジグ単のセッティング
    上からスタンダードなセッティングの月下美人アジングジグヘッドTG 1.0g+月下美人アジングビーム2in
    キレを出すための月下美人アジングジグヘッドTG 1.0g+月下美人シラスビーム2in
    浮遊感を出したいときは月下美人アジングジグヘッドTG 1.0g+月下美人アジングビームバチコンカスタム3in

    フロートリグ

    「フロートリグ」とは、軽量なジグヘッドとワームの仕掛けに、「飛ばしウキ」と呼ばれる専用ウキを装着し、遠投を可能にしたものだ。遠投のためだけにジグヘッドを重くすると、潮流に漂わせるようなナチュラルな動きは難しくなる。しかし、フロートリグであれば、軽いジグヘッドを使えるので、ナチュラルな誘いのまま遥か沖のポイントを攻略できる。

    フロートリグ仕掛け図

    フロートの標準は10g。スイベルの先にリーダー6Lbを介すことでリグ全体が安定して絡み防止になる。アクションはシェイクを入れながらゆっくり巻く。潮流に乗せて流し込んでもよく釣れる。

    フロートリグやキャロライナリグといった、遠投を主体とする重い仕掛けを扱う釣りでは、繊細なジグ単用のロッドは不向き。ロッドは、7ft以上の長さで、硬さがML(ミディアムライト)〜M(ミディアム)クラスなどの専用モデルが求められる。

    これに、PEライン0.4〜0.6号を巻いた2500番クラスのスピニングリールを組み合わせるのが、基本的なタックル構成となる。リーダーは1.5号などを強度の高いノーネームノットやFGノットなどで接続。

    フロート
    月ノ彼方は8、12、15、19gをラインナップ。渡邉さんはこれを固定せずフリーにセッティングすることが多い

    キャロライナリグ

    「キャロライナリグ(通称:キャロ)」は、シンカー(オモリ)を介して軽量なジグヘッドリグを遠投するための仕掛けだ。中層からボトム(海底)まで、深場を効率よく探りたい時に、その真価を発揮する。

    アクションはリトリーブ(巻き)を主体としながら、時折シェイクやフォールを織り交ぜるのが効果的だ。「キャロだから」と難しく考えず、水中にあるジグヘッド本体を操作するイメージで動かすのがコツである。

    タックルについては、フロートリグと同様に、重量のあるリグを遠投するためのパワーを備えたものが必要になる。

    キャロライナリグ仕掛け図

    アジングのポイント別攻略法

    手軽に楽しめるアジングは、全国各地で年々人気が高まっている。その一方で、人気スポットはどこも人だらけ。ビギナーは場所に入れず、釣りにならない……なんてこともしばしばだ。

    「アジングといえば漁港、そう思ってはいませんか? たしかに漁港はアジが集まりやすいし、代表的なポイントです。でも、ほかにもアジが釣れる場所はたくさんありますよ。それは磯場であったりサーフであったり、あるいは河川でもアジを釣ることは可能です」

    しかし、そんな場所でアジを釣るのは難しいイメージがあるのだが……。

    「いや、むしろ逆で、他人がねらっていない=アジがスレてないから反応がフレッシュなんです。釣り方さえマッチさせれば、バイトを得られるはずですよ」

    そんなアジならビギナーにも安心!では、漁港も含めたポイント別アジング攻略術を紹介しよう。

    アジの餌となるベイト
    アジがいるかどうかを決める要素は、エサの存在。アジのエサがいれば、サーフだろうが河川だろうがアジは入ってくるのだ。先入観をすててアジングを試してみると、意外なサオ抜けスポットが見つかるかもしれない

    堤防・漁港…マヅメに突堤の先端に入れればベスト!常夜灯も定番

    アジングの定番スポットといえば堤防。ひと口に堤防といってもいろいろなパターンがある。どんな場所がねらいめになるのだろう?

    「やはり理想は潮通しのよい突堤の先端。朝夕のマヅメにアジが回遊して短時間で入れ食いもよくあります。マヅメを外しても、常夜灯周りには夜通しアジがウロついていたり、港内側にもアジが溜まっていることがあります。アジがいそうな場所は、とにかくルアーを投げてみてください」

    アジングに最適な堤防
    夕マヅメに向け突堤にエントリー。先端部はすでにハイプレッシャー状態だ。人も多いがアジの回遊も期待できる。人気エリアの悩ましいところ
    常夜灯
    常夜灯はプランクトンなどが集まり、それを目当てに小魚やアジが集まる1級スポット。突堤先端にひとつだけあるような常夜灯がベストだ。場所が分からなければ、ナイトゲームならまず常夜灯スポットをランガンするのが定番パターン

    磯場…漁港横の小磯を探すとパラダイスが見つかるかも

    磯といっても青ものをねらうような1級磯である必要はない。それよりも、漁港すぐ横のちょっとした磯場がおすすめだ。なぜかといえば1級磯はアジを捕食する大型青ものがいるので、捕食対象になってしまうアジは常にいるとはかぎらないのだ。

    「要はアジが溜まりやすい場所にある磯場ですね。やはり他の釣り人にねらわれていないアジがいるのは大きなメリット。堤防すぐ横の磯場などは、足場が険しいだけで、条件は堤防と同じことも多いですね。プレッシャーが低いので、いれば簡単に食ってきますよ。堤防から投げられる範囲をチェックしてみると、けっこう同じようなポイント条件を備えた磯場を見つけられます」

    釣り方は基本的に同じ。ジグ単で攻略できるならジグ単。届かないならフロートやキャロに切り替えればOKだ。

    「あと磯場はアベレージサイズがよいですね。磯はベイトフィッシュがたくさん入ってくるし、アジはデカくなるほどに魚食性が強くなるので、磯はアベレージが大きくなります」

    堤防のそばにある磯のイラスト
    磯をねらう場合は漁港の横にあるちょっとした小磯がエントリーしやすくオススメ。磯場はベイトフィッシュが溜まりやすく、漁港周辺を回遊するアジも寄りやすい。プレッシャーが少なくグッドサイズが見込めることも磯場の特徴だ
    磯
    夕マヅメに小磯にエントリー。アジが入っていれば即反応が返ってくる。磯場はスパイクにライフジャケットなど充分な安全装備で楽しもう

    サーフ・ゴロタ…小場所の流れ込みをねらうべし

    サーフやゴロタもベイトの回遊に応じてシーズンを問わずアジがいる。

    「深場に隣接し、ワンド部の奥がサーフやゴロタになっているような場所がよいですね。そこに常夜灯など、明かりが差す場所があれば理想的。サーフは小規模でOKです。漁港のアジと違って、こんな場所のアジはフレッシュで反応がよい。魚さえいえばルアーに即反応してくれます。アジがいなければ深追いせず、次に移動しましょう。 一方、大規模なサーフはアジがいても非常に釣りにくい。アジもどんどん移動し、その動きをキャッチできないんですよ」

    また、流れ込み周辺は特に冬にねらいたい場所になる。

    「冬場の流れ込みにはハクやシラウオ、シラス、稚アユなどが溜まり、それをアジが捕食します。尺クラスや40cmオーバーも期待できるので、夢があるスポットですね」

    入江の奥の静かなサーフ
    アジがよくいるサーフは入江の奥の静かな場所。ここに常夜灯の明かりが差し込んでいればベスト。小さなベイトが溜まりやすく、アジもそれを追って入ってくる。当然反応はフレッシュで、いれば簡単に口を使う。ゴロタ場でもアジが好むベイトが多く溜まる場所を探そう。大荒れするような場所は釣りにならないのでパス
    ゴロタでキャッチした48cmアジ
    アジにとって回遊しやすい深場に隣接するサーフやゴロタ、そこにベイトが絡めば期待大。こんな場所はサイズがよい。渡邉さんのショアからの自己記録はゴロタでキャッチした48cmだ

    河口部…海水が入り込む橋明暗部にアジは溜まる!

    アジが釣れる河川は、ある程度の水深と川幅があることが重要。

    「川に海水が入り込めばアジが入ってくる可能性はあります。あとは海抜。高低差が少なくて、海水が上げ潮で入り込むことが必須条件です。河川内でも海っぽい要素が重なれば、どんどんアジは入ってきますよ。そしてエサ。河川でアジのエサになるのがアミやバチですね」

    ポイントは橋の明暗部だ。

    明暗部のイラスト

    「アジは明暗部の明るい部分で捕食することが多いですね。表層でライズしていれば、そこにルアーを流し込んでみる。漁港の常夜灯にいるようなイメージですね。ルアーを漂わせる系の釣りがおすすめ。届けばジグ単で、ワームもリブ付きで表面積の大きなものをドリフトさせるとよいと思います」

    河口の橋の明暗部
    これは水深があってしっかり潮流が発生する河口の橋の明暗部。まるでシーバスを釣るようなポイントだが、アジが群れで占拠することも。どんな河口部にも当てはまる釣りではないが、見つければ自分だけのマル秘スポットになるはず。

    海釣り公園…足下を中心にコマセ付きアジを丁寧に誘う

    沖桟橋や手すり付きの公共釣り場は、安全かつ安心。首都圏からアクセスもよく、駐車場やトイレなど各施設が整っていることも大きなメリットだ。有料の釣り桟橋などは釣果情報もアップしているので、アジがいるかいないか、どれだけ釣れているか事前に把握できる。

    また、エサ釣りの人が多いので、常時アジを寄せてくれる点も見逃せない。エサには負けるかもしれないが、ハマればまとまった釣果が期待できる。まさにビギナーにもぴったりの場所といえる。

    「ポイントの特徴は足下からしっかり水深があること。なので、桟橋の場合ねらうのはまず足下。バチコンなどバーチカルな仕掛けを用意しておきましょう。バチコンの動かし方も、ジグ単をどうやって動かしたいかイメージしながら誘えばOKです。もちろん、そのままチョイ投げで沖を探るのもいいですよ」

    なお、ルアーの場合やはりデイの釣りは分が悪いので、ナイト、もしくはマヅメに勝負をかけたい

    バチコン仕掛け図
    釣り桟橋はそれ自体が大きな漁礁の役割を果たす。ジグ単をそのまま落とし込んでもよいし、船で使うようなバチコン仕掛けもとても使いやすい。深場を手返しよく攻められるので素早くポイントチェック可能。バチコン仕掛けは桟橋以外にも足場の高い堤防でも活躍するので覚えておいて損はない
    海釣り公園
    釣果情報をチェックして、アジがたくさん釣れていれば期待値マックス。沖に突き出た釣り桟橋はサビキ釣りなどのお客さんも多い。つまり他人がアジを寄せてくれる状況だ。あとは、それをどう釣るかという部分で腕前が問われる。

    アジ 海の岸釣り 魚種別釣りガイド アジング ショアソルトルアー

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