アジングの後の流行はサバをねらう「サバゲー」か「マイクロジグサビキ」が来る?アジング黎明期をよく知るベテランアングラーのひとりヒロセマンこと広瀬達樹さんにアジングの今と昔、そして未来を語ってもらった。

語り◎広瀬達樹
まとめ◎松本賢治
通称ヒロセマン。日々、日本を駆けずり回り、とんでもない数のロケ・取材本数をこなすメジャークラフト勤務のスーパーメディアアングラー。大阪府在住。
アジングの未来予想図をヒロセマンが語る
アジングという言葉ができた頃には既にアジを釣ってました。もう20年くらい前でしょうか。最初はメバルの外道扱いやったけど、今ではアジングの勢力が強くなり、逆にメバリングはどこにいったん?って感じやもんね。
沖縄と北海道を除いた全国にアジングのロケに行きましたけど、メバリングの聖地だった東北エリアでさえ3年ほど前からアジングが流行り出してメバルやる人がおらんようになってきてます。アジングに限らずですが、皆、流行ってるものをやりたがる傾向にありますね。
次はサバをねらうサバゲーが流行?
僕が考えているアジングの未来予想図を話してもいいですか? もともとメバルの外道やったアジが、メディアやメーカーがアジングというジャンルを作り上げたように、アジングの次にまた新しい何かが来ると思います。たとえば……アジングをしていてサバが釣れるとガッカリする感じですが、そうならない未来が来る可能性もあると思うんです。サバングだと語呂が悪いんで、サバゲーになると思います(笑)。
ガシラ(カサゴ)はガシイングかな。どちらかのブームが来るってもう数年前から各地で言っています……。
ひと昔前の定説は通用しなくなってきた
逆に、一周回ってまたメバリングが本命になるかも。それこそひと昔前はメバルの撮影もよく行きましたけど、今はめちゃ減りました。最近、アジもメバルも以前はよく釣れた島へ直近の情報なしでロケに行ったんですね。地元の方から、「アジもメバルももう何年も釣れてないで」って言われたんですが、やってみたらすぐにメバルが何尾も釣れた。アジはかつていいサイズしか釣れない聖地だったんですけど豆しか釣れませんでした。
逆に、アジングが盛んではない宮崎とか高知の沖ノ島とかで別ロケがあるときは帰りにアジングをしてみます。すると釣れないどころか、すぐに釣れたり良型が入れ食いになることが多々ある。たまたま、タイミングがよかっただけなのかもしれませんが、こういうのも情報からの思い込みもあるんやろうなって思います。アジの付き場や回遊ルートも変化していますから、ひと昔前の定説は通用しなくなっていますので、まずはやってみることが大事ですよね。
尖ったアジングロッドが求められる時代
昔はライトゲームロッドでアジもメバルも一緒にねらうって感じでしたけど、しだいにメバルとアジのロッドは対照的になりました。胴に乗せるメバルロッドに対してアジングロッドは先調子の高感度。小さいアタリを掛けていくピンピンのロッドばかり。軽量化もすごくて数字の競争になっています。うちで言うとアジングでは3Gとか5Gというグレードがあるんですけど、今は7Gまであってメジャークラフトやのに5万円もするんですよ(笑)。それが、めっちゃ人気なんです。
アジングでは今、そうした尖ったロッドばかりが求められています。ピンピンですからラインをリリースするタイミングも難しい玄人向けのロッドが大人気なんです。
でもビギナーの方には1万円で買えるソルパラのほうが気持ちよく曲がって投げやすいと思いますけど、安いロッドやと飛ばんというイメージがやっぱりあるみたいです。
業界的にアジングは横ばいです。でも、横ばいはすごいことです。釣り人口は減っているので。人気が保たれている証拠ですね。
オカッパリの厳しさとバチコン人気の高まり
オカッパリからいいサイズのアジが釣れにくくなると、今度は豆アジングでも楽しもうとする業界の流れを感じます。そこを盛り上げていかないと今はアジングが確立しない。
それからバチコン。大きいのが釣れるんで人気がありますね。30cmの尺アジを釣って喜んでると、船長から「小さいわ!」言われますもんね。ぼくらも、ボートに乗ってバチコンすれば手軽にいいサイズのアジの数釣りが楽しめますよという情報とタックルを提供していく立場ですから。
アジフライの魅力と50cm級アジへの挑戦
アジングをするようになってからアジフライが好きになったんです。アジなんてどこで食べても一緒やと思ってたんですけど……いやいや旨いところのはほんまに旨い!
しかもアジの味は場所によって大きく違います。だから、行く先々でアジフライ定食を食べるようになりました。オススメは長崎県の松浦市ですね。アジフライの聖地です。いろいろな場所で食べていますが別格に旨い。
話変わりますけど、最近聞いたすごい話としては、春の京都(日本海側)で一時、50cm級ばかりがシャローに入ってきてフロートリグで釣れるっていうのを聞いて行ってみようと思っているところです。1尾でも釣れたら嬉しいでしょ。釣れたら超特大のアジフライにしてみたいです(笑)。
ジグサビキの可能性をヒロセマンが確信する理由
最後にもうひとつ、アジングの未来予想図があるんです。それは、もう何年も前からメディアでもやり続けていることなんですが……ジグサビキが流行ると思っています。サビキ仕掛けの下にオモリではなくメタルジグをつけるだけ。僕はもう10年以上ずっとやっていて、釣れますよと言い続けてるんですけど、やっている人をほとんど見たことがない……(涙)。もっとごついショアジギサビキをやっている人は結構いるんですけど、マイクロジグの上にサビキを付ける人がおらんのよ。めっちゃ釣れんのに、なんでやろか?
先日もジグサビキのロケで宮崎に行って、この時はカマスがメインターゲットでしたがアジもたくさん釣れました。ジグサビキの仕掛けもよく売れていますが、どうもアジより五目釣りで使ってくれているみたい。でも、ようやく時代が追いつくって僕は確信しています。会社からは、「もう諦めろ」と言われていますけど(笑)。
※このページは『つり人 2026年5月号』に掲載した記事を再編集したものです。



