夏は魚の活性が高く釣りを始めるには最適な季節だ。とはいえ、ターゲットが決まらなければ、仕掛けも場所も選べない。そこで本記事では、初心者でも手軽にトライできる夏のおすすめターゲットを9種類、厳選して紹介する。

まとめ◎つり人オンライン編集部
1946年創刊の雑誌「月刊つり人」を筆頭に数々の釣りに関するコンテンツを作成してきた「株式会社つり人社」のWeb編集部。現場を知り尽くした編集部員・プロアングラーのネットワークを活かし、確かな情報をお届けします。
目次
夏に釣れるおすすめの魚9選|シーズンの特徴は?
夏は一年のなかでも比較的魚の活性が高い時期だ。水温の上昇とともに魚の動きが活発になり、エサへの反応も良くなるため、初心者やファミリーでも釣果を出しやすい。
ただし、盛夏の8月ごろは、シビアな状況になることも珍しくない。魚にはそれぞれ適水温があり、海面水温が上がりすぎる状態になると、水温の安定する深場や沖合いへ避難してしまう。さらに、水温の上昇は水中の溶存酸素量の低下を招き、魚が酸欠状態に陥って極端に活性が下がる原因にもなる。そのため、潮通しがよく海水が頻繁に入れ替わるエリアをねらうなど、釣り場選びの工夫が必要となる。
そしてもうひとつ大切なのが熱中症対策。日中の炎天下を避け、朝夕の涼しい「マズメ時」(日の出・日没前後の時間帯)を絡めた釣行計画を立てたい。マズメ時は魚の活性が上がるゴールデンタイムでもあるので、涼しさと釣果を両立できる。水分補給もかかさず、無理のない釣りを心がけよう。
ここからは、夏にねらいやすいおすすめのターゲット9選を紹介。都心近郊の河口で釣れるハゼから、夜釣りのアナゴ、清流のアユまで、「どこで・どんなスタイルで釣りたいか」に合わせて選べるようにラインナップした。
| ターゲット | 釣り場 | 釣り方 | 手軽さ | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| ハゼ | 河口・運河 | のべ竿のミャク釣り | ★★★ | 都心近郊で手軽に楽しみたい |
| テナガエビ | 河川 | のべ竿のウキ釣り | ★★★ | 子どもと楽しみたい |
| シロギス | 砂浜・堤防 | ちょい投げ | ★★★ | 海水浴とセットで楽しみたい |
| アジ・イワシ・サバ | 堤防 | サビキ釣り | ★★★ | たくさん魚を釣りたい |
| アナゴ | 堤防・砂浜 | 夜のちょい投げ | ★★☆ | 暑い日中を避けて釣りをしたい |
| マゴチ | 砂浜・堤防 | 泳がせ釣り | ★★☆ | 大物を釣ってみたい |
| ショゴ・ワカシ | 堤防 | ルアー(ライトゲーム) | ★☆☆ | ルアーで魚を釣ってみたい |
| オイカワ・ウグイ | 河川 | ピストン釣り | ★★☆ | 川遊びと釣りを同時に楽しみたい |
| アユ | 河川(要遊漁券) | アユルアー | ★☆☆ | 涼みながら本格的な川釣りに挑戦したい |
ハゼ|都心近郊の河口で手軽にねらえる夏の定番
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夏の手軽なターゲットの筆頭がハゼだ。河口域でねらえるので、都心近郊でも十分釣りが成立する。東京なら荒川などの河口域の岸や、都会の佃堀をはじめとした運河筋にも多く、電車釣行でも楽しめる。
夏はまだ小型の個体が多い時期。のべ竿にミャク釣り仕掛け(ウキを使わず、イトを張って手元でアタリを取る釣り方)を組み、エサは細くて柔らかいジャリメやベビーホタテを使おう。ハリは袖バリの2〜4号など、魚のサイズに合わせた小バリを選ぶのがポイントだ。潮の動く時間帯に食いが立つので、潮見表をチェックしてから出かけたい。
夏のハゼ釣りデータ
・狙い目の時期:6~7月は小型中心。8月以降に10cm以上の良型も狙いやすくなる。
・釣り場:河口域・運河(夏は1m以下の浅場に多い)
・おすすめのタックル・仕掛け:のべ竿2~3.6m+市販ミャク釣り仕掛け(ハゼ用)+替えバリ(ハリス付き)や替えオモリなど
・エサ:ジャリメ、ベビーホタテ
・最適な時間帯:潮の動く時間
テナガエビ|梅雨〜初夏がベスト。食べても美味しい

都市近郊の河川で簡単にねらえるのがテナガエビ。とくに梅雨時期がねらいやすく、初夏の風物詩ともいえるターゲットだ。素揚げや唐揚げにすると美味しく、釣って楽しい・食べて美味しいの二拍子がそろっている。
初心者には、のべ竿にウキ釣り仕掛けの組み合わせがおすすめ。場所によってはエビがエサを食べるところを見ながら釣りができるので、子どもも夢中になる面白さがある。昼間にねらうなら、雨後などで少し濁りが入っているタイミングのほうが活性が上がりやすい。
夏のテナガエビ釣りデータ
・狙い目の時期:梅雨〜初夏がベスト
・釣り場:河川の護岸・テトラ周り(隠れ家となる障害物のある釣り場が条件)
・おすすめのタックル・仕掛け:のべ竿1.2~2.1m+市販ウキ釣り仕掛け(テナガエビ用)+替えバリ(ハリス付き)
・エサ:アカムシ、サシ、冷凍エビ(小さくカット)
・最適な時間帯:夜行性なので夜がベストだが、昼もねらえる。昼は濁りが入ったタイミングが好機
シロギス|天ぷら種の高級魚が浜からねらえる
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天ぷら種として有名なシロギスも、夏は浅場まで寄ってくるため非常にねらいやすくなる。
仕掛けは、2〜3m程度のルアーロッドなどに小型のテンビンとキス用の仕掛けをセットした「ちょい投げ仕掛け」でOK。夏場は本格的な投げ竿がなくても、近距離に投げるだけで十分釣りになる。
海水浴場になるような砂浜の脇や、砂地の堤防などが好ポイントだ。潮の動く時間帯やマズメ時をねらって竿を出そう。
夏のシロギス釣りデータ
・狙い目の時期:夏を通してねらえる
・釣り場:砂浜、砂浜に突き出した堤防
・おすすめのタックル・仕掛け:ルアーロッド(2〜3m)など+小型スピニングリール+ミチイトはナイロン2~3号かPE0.8号前後+小型テンビン(オモリ3~8号程度)+市販ちょい投げ仕掛け(キス用)
・エサ:ジャリメ、アオイソメ
・最適な時間帯:潮の動く時間帯・マズメ時
アジ・イワシ・サバ|サビキ釣りでファミリーフィッシングの王道

夏場は小型回遊魚もねらいやすい季節。アジやイワシ、サバは、春に生まれたばかりの小型が中心になることも多いので、小さめのハリのサビキ仕掛けを用意しておくと釣果が伸びる。
サビキ釣りは仕掛けを落とすだけのシンプルな釣りで、群れが回ってくれば数釣りも可能。ファミリーフィッシングの王道といえる。晩夏になると良型の回遊も期待できるので、夏後半は少し大きめの仕掛けも持っておくといい。チャンスタイムはマズメ時。朝夕の涼しい時間帯を絡めて釣行を組み立てよう。
夏のサビキ釣りデータ
・狙い目の時期:初夏は小型の数釣り、晩夏は良型の回遊も増える
・釣り場:潮通しのいい堤防
・おすすめのタックル・仕掛け:磯竿や万能竿2〜3.6m+小型スピニングリール+ラインはナイロン2〜3号+サビキ4〜6号(豆アジならさらに小さく)
・エサ:コマセ(撒き餌)となるアミエビなど
・最適な時間帯:朝夕のマズメ時
アナゴ|暑い夏は夜釣りで。投げて待つだけの簡単釣法

日中の暑さがつらい真夏は、夜釣りという選択肢もおすすめだ。その代表格がアナゴのちょい投げ釣り。専用の投げ釣り仕掛けを投げて、あとはアタリを待つだけというシンプルさが魅力だ。
コツは、アタリがあってもすぐにアワせず、少し待ってから竿を立てること。アナゴがエサをしっかり飲み込む時間を与えるのがキモだ。捌くのには少しコツがいるものの、煮アナゴや天ぷらの味は格別。アナゴ以外にも、スズキやイシモチなどいろいろな魚が掛かる可能性があるのも、夜の投げ釣りの楽しみのひとつだ。
夏のアナゴ釣りデータ
・狙い目の時期:夏を通してねらえる
・釣り場:砂地の堤防(隠れ家となる根やテトラなどがある釣り場であることが条件)
・おすすめのタックル・仕掛け:ルアーロッド(2〜3m)など+小型スピニングリール+ミチイトはナイロン2~3号かPE0.8号前後+ちょい投げ仕掛け(アナゴ用)
・エサ:アオイソメ、魚やイカの切り身など
・最適な時間帯:日没後の2~3時間
マゴチ|夏に活性が上がる「照りゴチ」。大物ねらいならコレ

せっかくなら大物を釣ってみたい、という人におすすめなのがマゴチ。夏に活性が上がるフラットフィッシュの代表格で、初心者にも釣りやすい。
ワームなどを使ったルアーフィッシングでもねらえるが、おすすめしたいのは投げ釣りタックルに、シロギスやアジ、ハゼなどをエサにして底付近で泳がせる「泳がせ釣り」。シロギス釣りやハゼ釣りで釣れた小魚をそのままエサにする、夢のあるわらしべ長者の釣りだ。
基本はエサを定位置で待ち伏せする魚なので、定期的に仕掛けの位置を移動するのがコツ。あまり泳ぎ回らないハゼがエサならゆっくりと引いてくるのも有効だ。場所によっては、ヒラメやスズキなどがヒットすることもある。生きエサが手に入らない場合は塩漬けしたイワシを使っても釣ることができる。
夏のマゴチ釣りデータ
・狙い目の時期:夏を通してねらえる
・釣り場:砂浜・砂地の堤防(シロギスやハゼが釣れる釣り場はチャンスあり)
・おすすめのタックル・仕掛け:投げ竿(4m前後)やルアーロッドなど+中型スピニングリール+ラインはナイロン3~5号かPE1.5号前後+投げ釣り用テンビン(20号など)+泳がせ釣り仕掛け(投げ・ブッコミ用など)
・エサ:生きた小魚、塩イワシ
・最適な時間帯:マズメ時
ショゴ・ワカシ|小型青物ねらいのルアーライトゲーム

外洋に面した堤防などに真夏に回遊してくるのが、ショゴ(カンパチの幼魚)やワカシ(ブリの幼魚)をはじめとした小型青物だ。警戒心が高く簡単にはいかないものの、ルアーでねらうと面白いターゲットといえる。
タックルは取り回しの良い7〜8ft(2〜2.5m)クラスのルアーロッドが最適。これに小型のメタルジグやミノーを結び、ロッドを小さくシャクるダートなどキビキビとしたアクションで広範囲をテンポよく探っていく。
小型といえど青物特有のトルクフルな引きは健在で、ライトなアジングロッドなどを使えばスリリングなファイトを堪能できるだろう。
ショゴ・ワカシねらいライトゲームのデータ
・狙い目の時期:8月以降が本番
・釣り場:堤防
・おすすめのタックル・仕掛け:MLクラスのアジングロッドなど+小型スピニングリール+ラインはPE0.4号にフロロカーボンリーダー2号など+5cm前後のミノーやメタルジグ、ワームなど
・最適な時間帯:昼間・マズメ時
オイカワ・ウグイ|清流で涼みながらの「ピストン釣り」

川に足を浸して涼を取りながら手軽にねらえるのが、オイカワやウグイといった清流の魚たち。ルアーやサビキ、毛バリなどいろいろな釣り方でねらえるが、おすすめは「ピストン釣り」。レジャー感たっぷりで、夏の川遊びと釣りを同時に楽しめる。
道具は竹竿など2m前後の丈夫なのべ竿に、ミチイトとハリス付きの袖バリを結ぶだけとシンプル。エサは現地調達で、川の石をひっくり返して川虫を捕まえよう。釣り方は、下流を向いて流れの中で竿先を前後に動かすだけ。エサが流れに揺られて魚を誘ってくれる。
ただし、川は急な増水などのリスクもあるため安全面には十分注意したい。また、河川によっては漁業権が設定されているので、事前に確認しておこう。
夏のオイカワ・ウグイ釣りデータ
・狙い目の時期:夏を通してねらえる
・釣り場:清流の浅場
・おすすめのタックル・仕掛け:2m前後の丈夫なのべ竿+ラインはナイロン0.6~1号など+ハリス付きの袖バリ1~2号
・エサ:川虫など
・最適な時間帯:昼間
アユ|夏が盛期。話題の「アユルアー」なら初心者でも挑戦しやすい

清流の女王・アユも夏が盛期の魚だ。縄張りを持つ習性を利用した「友釣り」でねらうのが基本だが、上級者向けのイメージを持つ人も多いだろう。
そこで注目したいのが、近年流行中でルアーをオトリの代わりに使う「アユルアー」だ。専用ロッドに比べると多少バラシは増えるものシーバスロッドなどの流用も可能。ねらったポイントにルアーを留めて縄張りアユの攻撃を誘う独特の釣法は、ほかの釣りにはない面白さがある。
装備も夏ならウエーディング用のタイツなど軽装で始められ、川に浸かりながら釣るので真夏でも涼しく楽しめる。
本格的な友釣りに興味が湧いたら、各地で開催されている初心者教室に参加してみるのもいい。いずれの場合も、流れの強い場所に立ち込まないなど安全面には十分気をつけよう。アユ釣りには遊漁券が必要な河川がほとんどなので、事前の購入も忘れずに。
夏のアユ釣りデータ
・狙い目の時期:夏を通してねらえる(各河川の解禁日・禁漁日に注意)
・釣り場:河川上流~中流域の清流(要遊漁券)
・おすすめのタックル・仕掛け:アユルアー専用ロッドなど+小型スピニングリール(2000~2500番)+ラインはPE0.6~0.8号にフロロカーボンリーダー2号など+アユ専用ルアー
・最適な時間帯:昼間
夏の釣りの持ち物|熱中症対策グッズは必携
夏の釣りは、道具の準備が快適さと安全を大きく左右する。仕掛けやエサに加えて、以下のアイテムをそろえておこう。
クーラーボックス
釣った魚の鮮度保持はもちろん、飲み物や保冷剤の管理にも必須。真夏は保冷力の高いモデルを選びたい。
飲み物・塩分補給グッズ
スポーツドリンクや塩分タブレットをこまめに補給。水分は多めに持っていこう。
帽子・冷感ネックカバー
直射日光を避けるつばの広い帽子と、首元を冷やせる冷感ネックカバーや冷感タオルなどで体温上昇を防ぐ。
アームカバー・レッグカバー
日焼け対策に。冷感素材も出ており暑さ対策にもなる。
日焼け止め
水面の照り返しは想像以上。子どもにも忘れずに。
偏光グラス
まぶしさを抑えて目を守るだけでなく、水中の様子が見えて釣果アップにもつながる。
ライフジャケット
堤防でも川でも、必ず着用。海釣りならスリムな腰巻用が涼しくておすすめ。川に立ち込む釣りならフローティングベストを選ぼう。
虫除け
夕マズメや夜釣り、川辺では蚊対策が快適さを左右する。

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