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つり人編集部2026年6月24日

ホタルイカパターンのアジング攻略法!尺アジを捕るための条件と仕掛け

春のアジングで熱い釣果を望めるのが富山県沿岸で楽しめるホタルイカパターン。産卵期を迎え波打ち際まで接岸するイカに寄り付くのは尺以上の大型ばかり。フロートリグでねらう激アツパターンを紹介したい。

著者:編集部

写真と文◎月刊つり人編集部

1946年創刊の雑誌「月刊つり人」を始め、数々の釣りに関するコンテンツを作成してきたつり人社の編集部。

目次

     

尺アジがねらえる「ホタルイカパターン」とは?

「ホタルイカパターン」は、春の富山県で有望な、とてもエキサイティングなアジングのパターンです。まずはホタルイカの身投げについて解説します。

富山湾の春の風物詩・ホタルイカの身投げ

ホタルイカは日本海全域と太平洋の一部に生息する小型のイカです。寿命は1年。普段は水深200~600mに生息していますが、産卵期を迎えると接岸してきます。身投げという現象は産卵を終えたイカたちが波打ち際に打ち上げられることを言います。まるで自ら浜に飛び込むかのように一斉にイカが打ち上げられることから「身投げ」と呼ばれるのです。ちなみにホタルイカが光るのは、発光器と呼ばれる光る器官に蓄えられたルシフェリンというタンパク質が化学反応を起こすためです。腕と皮膚と眼に発光器はあり、波長の違う青・水色・緑の3種類の光を発すると言われています。

波打ち際を泳ぐホタルイカ
波打ち際を泳ぐホタルイカ

「身投げ」のタイミングと好条件

今年も富山湾の各海岸では、2月中旬からホタルイカの身投げが始まりました。常願寺川の河口左岸から魚津港までの約15kmは「ホタルイカ群遊海面」の名称で国の特別天然記念物に指定されていますが、実際は氷見から入善にいたる広範囲で身投げは見られます。そのタイミングは3~5月までの新月の大潮回り。闇夜というのが重要で上げ8分から満潮時に接岸することが多いです。このほか身投げの重要条件としては、陸からの暖かい南風が吹き、気温が高くベタ凪であること。河口近くのポイントでは前日に降雨がないことも好条件に挙げられます。ピーク時は海面が青く光る「爆湧き」となって、春先の冷たい海が生命感に沸き立ちます。

ホタルイカが最も接岸しやすいのは新月大潮。上げ8分から満潮時刻がピークになる。ちなみに写真時は中湧き程度
ホタルイカが最も接岸しやすいのは新月大潮。上げ8分から満潮時刻がピークになる。ちなみに写真時は中湧き程度

ホタルイカに群がる魚たちと大型アジの荒食い

波打ち際に「ホタルイカすくい」の人々がずらりと並ぶ光景は、まさしく富山湾の春の風物詩。お祭り騒ぎです。イカを求めて沿岸に集結するのは魚も一緒。シーバス、クロダイ、フクラギ(ワカシ)、サバ、メバル、ソイなどが産卵で力尽きたイカを捕食するべく活性が高まります。そして、アジも釣れ盛る好機です。

そもそも春のアジングを語るうえで、新潟から富山にかけての日本海沿岸は激アツなフィールドです。回遊するのは概ね30cm以上の大型ばかり。産卵を控えた回遊性の強いクロアジ型が群れをなして荒食いするからです。当然ながらホタルイカは大型のアジを沿岸部に引き寄せる重要なベイトです。

過去3月頃の釣果。アジもメバルも大型が釣れ盛った。アジは最大で39cmくらい
過去3月頃の釣果。アジもメバルも大型が釣れ盛った。アジは最大で39cmくらい

ホタルイカパターンのアジングはフロートリグで探るのが必須

ホタルイカが接岸していれば、アジがどこでも釣れるのかといえばそうでもありません。身投げが見られる富山県の沿岸部でアジが濃密に回遊するのは富山湾に面した海岸よりも外洋面です。エリアでいえば入善から朝日のサーフが見逃せません。沿岸の特徴としては沖に消波ブロック(テトラポット帯)が必ずあり、所によっては2列、3列と連なって波を打ち消しています。このブロック帯の切れ目を探っていきます。アジは手前には寄り付きにくく沖の筋を回遊しやすいです。このため遠投が必須のパターンとなります。

では、ホタルイカパターンとはどんな釣り方なのか? ホタルイカを模した特別なプラグやワームがなくても大丈夫。アジング用の3インチの大型ワームがあれば成立します。マストなのがフロートリグ。なぜなら遠投できることに加え、スローにワームを漂わせることが重要だからです。ジグ単では飛距離が足りず、キャロではリトリーブのスピードが速くなりすぎてしまいます。

この日用意したワームはアジねらいで「メロウリング」3インチ。大型を魅了するボリューム感があり、深く幅のあるリブによって滑らかに動く。メバルねらいでは「ペケリング」2.5インチを使用。リング状のリブと極薄のXテールを搭載しており力強い波動が出る
取材時に用意したワームはアジねらいで「メロウリング」3インチ。大型を魅了するボリューム感があり、深く幅のあるリブによって滑らかに動く。メバルねらいでは「ペケリング」2.5インチを使用。リング状のリブと極薄のXテールを搭載しており力強い波動が出る

ジャッカル「LGフロート」の特徴と使い方

今回使用したジャッカル「LGフロート」は控えめに言って、とても秀逸なフロートです。ビギナーでも扱いやすく、ベテランも納得の工夫が施されています。浮力の強いF(フロート)とS(シンキング)があり、いずれもS~Lの3タイプがラインナップされています。またフロート、ハリス、0.4gのジグヘッドがセットされた状態で売られている完成仕掛けタイプもあり、リーダーをシャフトに結べば即使用可能です。

暗く寒い中でリグをセットするひと手間は案外面倒です。短い時合を逃す可能性もあります。この手間が省けるのはありがたい。また専用の仕掛巻があるのは数あるフロート製品でも新機軸です。ランガンの多いこの釣りで携帯性能も追求した製品はありがたい。また抵抗の強いフロートはリトリーブや回収時にブルブルと振動しやすい。ナーバスな魚はこの振動を嫌い散ってしまう可能性もあります。「LGフロート」は振動を抑えるためのバックフィンが搭載されているのも売りです。

ホタルイカパターンのおすすめは「LGフロートS(シンキング)」のLです。16.2gと最も重く遠投がしやすいです。沈下速度の目安は5秒間に1mです。使い方はフルキャストしてデッドスローにリトリーブします。巻けば浮上し、止めればフォールします。時おりシェイクしてワームをアピールするのもよいでしょう。その繰り返しで探ります。

ジグヘッドまでセットされたジャッカル「LGフロート」の完成仕掛け。秒でリグれる優れものだ
ジグヘッドまでセットされたジャッカル「LGフロート」の完成仕掛け。秒でリグれる優れものだ。アジねらいで組み合わせるワームは「メロウリング」3インチ

ホタルイカパターンの食わせのキモはスローなフォール

ホタルイカパターンの食わせのキモが、じんわりと沈ませていくスローなフォール。サスペンドしてもいいです。接岸したホタルイカは泳ぎ回らずに海面付近を漂っています。イカが波で揺れている姿をイメージして操作してください。

アジが回遊し始めるとバイトは素直に出ます。モソッという違和感やコンとくるバイトを合わせれば乗ります。活性の高い大型であれば着水と同時にひったくるような強いバイトも出ます。尺クラスのアジであれば3インチ程度のワームは一発で吸い込みます。

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シンキングタイプの「LGフロート」を使い、ワームを漂わせつつじっくり落とし込んでいく

メバルも同じリグでねらえる

アジと同じようにホタルイカパターンの好敵手がメバルです。アジよりもストラクチャーや根に付きやすいので、沖にある消波ブロック帯や沈み根の際でタイトにワームを通すことが重要です。メバルはアジに比べると湾内のサーフにも多く、アジほど沖には出ておらず浅場でも釣れます。このため富山湾全域のゴロタ浜で出会える可能性が高いです。また浅場にもいることからブレイクがきついポイントであれば「LGフロートF(フローティング)」を使って探るのがおすすめです。

ホタルイカパターンで釣りやすい条件と避けたい悪条件

ホタルイカが接岸していない時間帯でもアジ、メバルは釣れます。ただし何度か大量に接岸した後でなければ沿岸部に寄り付いていない可能性はあります。逆に爆湧きしている時間帯も釣れにくい。アジがイカに夢中になってワームには全く興味を示さなくなります。

悪条件は波の高い日です。底荒れするほどの波が出ると特に厳しいと思っていいでしょう。ホタルイカも接岸しにくいうえにアジやメバルの活性も低下します。アジは凪いでいたほうが沿岸部に回遊しやすい。フロートリグで釣りやすいのは追い風の立ち位置です。風で手前に押されてしまうとアジの食い込みが悪くなり、バラシも多くなってしまうからです。

サーフの沖に点在する消波ブロックの切れ間をねらう。この日はウネリが入って波が高く大ザラシが出る悪条件。こんな日はホタルイカも接岸せず、アジもメバルも厳しい
サーフの沖に点在する消波ブロックの切れ間をねらう。この日はウネリが入って波が高く大ザラシが出る悪条件で撃沈。こんな日はホタルイカも接岸せず、アジもメバルも厳しい

ホタルイカすくいを楽しむコツ

アジやメバルの引きを堪能した後は、ホタルイカすくいで締めましょう。ウエーダーと網は必携です。網はホタルイカがこぼれない程度の粗い目で、枠の形は円形ではなく逆三角が理想です。ホタルイカは海面を漂っているばかりでなく底近くを泳いでいることもあります。砂をすくわないよう素早くすくうには、逆三角の枠が都合がよいのです

すくったイカはすぐに砂を吐かせてください。死んでしまうと砂を吐かせるのは難しく、そのままでは食用に向きません。バケツをいくつか並べて、砂を吐かせつつ頃合を見ながらきれいな水に移していくのが理想です。

爆湧きのタイミングではホタルイカすくいに夢中になる。不思議なくらいアドレナリンが出ます!
爆湧きのタイミングではホタルイカすくいに夢中になる。不思議なくらいアドレナリンが出ます!
美味しく食べるには砂をしっかり吐かせること。きれいな水が張れるバケツを数個持参するのがおすすめ
美味しく食べるには砂をしっかり吐かせること。きれいな水が張れるバケツを数個持参するのがおすすめ

※このページは『つり人2026年5月号』を再編集したものです。

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