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つり人編集部2026年2月3日

【渓流エサ釣り入門】最初の1尾への近道!ヤマメ・イワナに出会う「最短ルート」

渓流釣りデビューをするなら「エサ釣り」が近道です! この記事では、憧れのヤマメ・アマゴ・イワナに出会うための基礎知識を完全解説。竿や仕掛けの選び方から、エサの使い分け、魚が潜むポイントの見極め方まで、美しい渓魚に出会うためのノウハウを余すところなく紹介します。

tsuribito-rogo

まとめ◎つり人編集部

1946年創刊の雑誌「月刊つり人」や別冊「渓流」など、数々の釣りに関するコンテンツを作成してきたつり人の編集部。

渓流エサ釣りの竿選び

エサ釣りは、渓流魚が普段から捕食している「川虫」などをエサにして狙うため、ルアー釣りと比較して初心者でも魚からの反応を得やすく、挑戦しやすい釣りです。

主なターゲットとなるのはヤマメ・アマゴ・イワナ。生息域は、水温の低い川の上流部となりますが、一般的に、最上流の源流域はイワナ、やや下流の里川付近にヤマメやアマゴが多く生息しています。

また、狙う水域によって「源流釣り」「渓流釣り」「本流釣り」と呼び名が変わり、タックルも多少異なりますが、今回は川幅が5~10m程度の一般的な渓流域を想定して解説します。

イワナ
低水温を好むイワナは上流部に多いなど、魚種によって生息域が若干変わる

長さを変えられるズーム機能付きがおすすめ

渓流域の釣りでは、釣り竿の全長は5.3~7.1mが基準です。 携帯性に優れた仕舞寸法50cm前後の「小継ぎ」と、やや節の長い「中継ぎ」があり、状況に合わせて長さを2~3段階に変えられる「ズーム(マルチレングス)」機能付きのモデルが多く販売されています。最初の1本には、携帯性に優れた「仕舞寸法50cm前後の小継ぎ」で、「全長6m前後のズーム竿」が汎用性が高くおすすめです。

調子選びは「適合ハリス」に注目

竿の調子は「先調子」や「胴調子」に大別され、硬さも「硬調」「硬硬調」「軟調」などと表現されますが、初心者には少し分かりにくい面があります。 そこで、調子の表記よりも「適合ハリス」の表示に注目するのが簡単です。例えば「0.1~0.6号」なら柔軟な竿、「0.4~0.8号」なら張りの強い硬めの竿と判断できます。初心者にとって取り回しがよく扱いやすいのは、適合ハリス「0.2~0.6号」クラスのモデルです。

仕掛けは「ミャク釣り」が基本

仕掛けは、ウキを使わずに目印でアタリを取る「ミャク釣り」が主流です。これは、警戒心の強いイワナやヤマメに違和感を与えないよう、エサを流れに乗せて自然に漂わせるためです。

構造は至ってシンプルで、糸に目印、オモリ(ガン玉)、ハリをつけるだけ。穂先からハリまで1本の糸を通しで使うことも可能ですが、「天井糸」「水中糸」「ハリス」とパーツを分けたほうが実用的です。 パーツを分けることで、根掛かりや頭上の木に仕掛けを引っ掛けた際、糸の損失を最小限に抑えられるからです。ここでは、各パーツの選び方やセッティングのコツを解説します。

渓流エサ釣りの仕掛け図
渓流エサ釣りの仕掛け図

天井糸

天井糸は穂先付近にセットする、水中に入れない糸です。 長さを調節できる「編み付け」機能を持たせると便利ですが、初心者には作成が難しいため、最初は固定長で問題ありません。 選び方は、水中糸よりもやや太く、視認性の高いナイロン糸が最適です。例えば0.2号の水中糸を使うなら、天井糸は「0.4~0.6号」。長さは6mの竿に対して「2〜3m」が一般的です。

水中糸

その名の通り、水中に入れ込むメインラインです。 細いほど水の抵抗が少なく、ヤマメやアマゴに見破られにくくなります。初心者は「0.2号」前後をいくつか準備しておくのがおすすめ。素材はナイロンとフロロカーボンのどちらでも構いません。

渓流のライン
糸は0.2号を基準にその前後を用意しておくとよい。根掛かりで仕掛けをロストばかりしているようなら少し太めを張ったほうがストレスなく釣れる

ハリス

水中糸の先にオモリとハリをセットする1mほどの「ハリス」を結びつけるのが基本のシステムです。ハリスの号数は、水中糸と同じか、ワンサイズ細いものを選びます。

ハリスを使うメリットは大きく2つあります。 1つは、根掛かりした際にハリス部分だけが切れやすくなるため、目印を含めた仕掛け全体をロストする可能性が減ること。もう1つは、食い渋りの状況下で、先端だけより細い糸を使って魚に口を使わせやすくできることです。 ただし、糸同士を結ぶのが面倒な場合は、水中糸をそのままハリまで結んで使っても問題ありません。

目印

糸の位置やアタリを確認するために目印を付けます。オレンジ、ピンク、グリーンといった色がよく用いられ、太く大きいほど風の抵抗を受けやすいです。視認できる最低限の大きさにカットして使います。

オモリ

オモリはガン玉の3~4Bを用意し、流速や風の強弱に応じて使い分けます。渓流魚は主に底付近の流れに泳ぎます。エサをきちんと沈めることができて、かつ流れを切らないような重さをセレクトしましょう。

オモリを付ける位置(ハリからの距離)は、使用するオモリの重量に応じて変えるのが基本です。3B~4Bなど大きめのオモリを使う場合は、ハリからオモリまでの距離を20~40cmと長めに取ります。逆にB以下の軽めのオモリを使う場合は、15~20cm程度と短めに設定するとよいでしょう。

この「オモリ下の長さ」によって、エサが水流を受けて吹き上がりやすくなるなど、魚へのアピールの仕方が変わります。状況を見ながら適宜調整してみてください。

オモリを付ける位置
オモリを付ける位置の使い分け

ハリ

ヤマメと表記されたハリだけでも非常に多くのバリエーションがありメーカーによってサイズもばらばら。選ぶ基準はエサの大きさがひとつ。一例として川虫を使うなら1~4号、キヂやブドウムシなら5~7号といった具合に用意します。また「イクラ」、「川虫」などエサの名前が表記されたハリを選ぶのもいいでしょう。

仕掛け
あらかじめ用意した仕掛けを仕掛巻に巻いて携帯しよう。作るのが面倒なら完成仕掛けも市販されている

エサの種類と付け方

渓流魚が常食しているのは川虫です。下流にタモを構え、川底の石を起こせばさまざまな虫が入るでしょう。一般的に中流域ほど虫の数は多く、源流域ほど少なくなる傾向があり、時期によっても採れる虫が変わります。流域によっても食いのよい虫と悪い虫がいるため、いくつか使い分けることでその日の当たりエサが分かります。

また、川虫が採れない場合や、魚の目先を変えるためにも、イクラ、キジ、ブドウムシなどの市販エサも数種類用意しておくことをおすすめします。

エサの採取時期と効果的な時期
エサの採取時期と効果的な時期

キンパク:解禁初期の特エサ

カワゲラの仲間の幼虫である「キンパク」は、その名の通り金色がかった体が特徴。特に解禁初期の低水温期に威力を発揮します。ただし、河川環境に敏感で生息していない川もあり、羽化シーズンを迎える初夏以降はパタリと姿を消すため、期間限定の貴重なエサと言えます。

また、大型のものは「オニチョロ」と呼ばれます。硬く大きいのでヤマメ・アマゴは反応しにくいですが、大型狙いのイワナ釣りでは効果的なエサです。

キンパク
キンパク、オニチョロは尻から刺して、足の手前に抜く

ヒラタ(チョロムシ):シーズンを通して採取可能

ヒラタカゲロウの幼虫で、平べったい形が特徴。釣り人からは「ヒラタ」や「チョロムシ」などと呼ばれます。種類が多く、シーズンを通して採取可能なのが最大の強みです。エサ持ちはあまりよくないものの、魚の食いはよく使いやすいエサとなります。

  • オコシムシ:解禁初期に捕れる小型。エサ持ちはやや劣ります。
  • ナデムシ:3月下旬から4月に大石の縁で採れる大型。身がしっかりしており、使いやすい。
ヒラタ
ヒラタ(チョロムシ)も尻から刺して腹の横から出す

ピンチョロ:動きでアピール

フタオカゲロウなどの幼虫で、水溜まりのような止水域に生息します。水中で泳ぐため、魚の捕食スイッチを入れるのが得意なエサです。4月以降、水温が上がってきたタイミングで特に有効になります。

ピンチョロ
ピンチョロも他の川虫と同じく尻から刺す

クロカワムシ:大型実績高し

ヒゲナガカワトビケラの幼虫。大きく黒い体はアピール力が高く、4月以降の水温上昇期に大型魚を狙う際の特効エサになります。また、濁りが出た際や、中下流域での実績が高いのも特徴です。

クロカワムシ
クロカワムシは尻の横からハリのフトコロを隠すように刺す

キヂ(ミミズ):濁りに強い

雪代や梅雨の増水時など濁りが入った際に強いのがキヂ(ミミズ)です。匂いだけでなく、動きでも魚を寄せます。大場所で尺上イワナを狙うなら、大型のドバミミズも有効な選択肢です。

キヂ(ミミズ)
キヂはミミズ通しを使ってハリスまでこき上げるか、ハチマキにチョン掛け

イクラ:解禁初期の放流魚狙いに

イクラは匂いで誘うのが特徴の市販エサ。解禁直後の放流魚狙いに特に効果を発揮します。

イクラ
イクラは細軸のハリを使って刺すと潰れにくい。針には2~3粒付けるのが基本

ブドウムシ:使いやすい定番エサ

川虫が採れない時期の代用として定番ですが、その白い体は視認性が高く、川虫で反応がない時に「目先を変える」意図で投入するのも有効です。

ブドウムシ
ブドウムシはハリのフトコロが隠れるくらいに通し刺し

渓流釣りで狙いたいポイント5選

川の流れは大別すると瀬、淵、トロとなりますが、シーズンや魚種によって好むポイントは分かれます。一般的に遊泳力が高いヤマメやアマゴは速い流れを好み、イワナは緩い流れを好む傾向があります。また、解禁初期はヤマメ・アマゴも流れの緩い深みに集中し、活性が上がってくると速い流れに居着く場面が多いです。

ポイント探しの目安となるのは膝上以上の水深があり、見た目に水色が濃くなっているスポット。一見すると浅い瀬の中にもこうした深みは点在しているため、流れを細かく観察することが重要です。具体的なポイントは、いくつかのパターンに分類できます。

水色が濃く見える深み
水色が濃く見える深み。さらに流れが合流する地点は魚が潜みやすい

流心はヤマメ・アマゴが好む

白泡が立ち流れが速いポイントです。活性の低い解禁初期のポイントにはなりにくいですが、大石底の川であれば狙い目になることもあります。理由としては、激しい流心の下に、魚が定位しやすい「流れの緩いスポット」ができるためです。そのため、大石の前後は魚が付きやすく、表面の速い流れではなく、底の流れにきっちりとエサが入れば釣果は有望です。

また、水温が上がり、活性が上がってくると、ヤマメやアマゴは流心に入って泳ぐことも増えてきます。

アマゴ
ヤマメやその亜種のアマゴは遊泳力があり、速い流れにいることも。写真はアマゴ

ヨレ(モミアワセ)は魚が定位しやすい

流れ同士が揉み合い、水面にシワができているような部分が「ヨレ(モミアワセ)」です。ここは流速が緩くなるため、魚が定位しやすい絶好のスポットとなります。

具体的なメカニズムとしては、川の中にある石にぶつかった流れは左右に分かれ、石のすぐ裏で淀みます。そしてその下流で、分かれた流れが再び合わさる場所にヨレが発生します。英語の「Y」の字をイメージして流れを見ると分かりやすく、この2つの流れがぶつかるモミアワセを意識して釣るとよいでしょう。

瀬における渓魚が付く流れのイメージ図
瀬における渓魚が付く流れのイメージ。流れが正面から当たる石の下など「ウケ」の部分に魚が定位する

反転流もエサが溜まりやすい

石裏や流心の脇には、流れが逆巻く「反転流」が生じます。この反転流の中に魚が定位していることも多々あります。

ここで注目したいのも、やはり「ヨレ」です。 反転流と本流(流心)の境目には、流れ同士が揉み合うヨレが発生します。ここはエサが流れ込みやすく、溜まりやすいスポットであるため、魚も好んで付きます。また、反転流は流れが緩いのでイワナが好みやすい傾向があります。

淵における渓魚が付く流れのイメージ図
淵における渓魚が付く流れのイメージ。こちらは反転流やカケアガリを狙おう

落ち込みにはイワナが潜む

落差のある川相では、水が激しく落ち込む流れと、その下に壺状の深みが形成されます。これがいわゆる「落ち込み」です。堰堤や滝などもこれに含まれ、いかにも魚が付いていそうな、分かりやすい一級ポイントです。特に緩い流れを好むイワナには絶好のポイントとなります。

しかし、大きく深い落ち込みほど、流れは複雑になります。下流へ素直に払い出す流れもあれば、落ち込みの直下に戻るような巻き返しの流れも発生します。特に表層は水の押しが強いため、軽い仕掛けではエサが沈みません。大きなオモリを使って、表層流を突破し、しっかりと底付近を探ることが大切です。

落ち込みの渓魚が付く流れのイメージ
落ち込みのポイントでは縦方向の反転流を意識

流れが当たるウケも意識

上記のような流れと併せて、落ち込みの流れの出口に当たるカケアガリや、ヨレが当たる石の側面など、水流が正面からぶつかる部分である「ウケ」も意識しましょう。

このようなポイントは、上流からエサが流れてくる一級スポットなので、魚が定位していることが多いです。特にカケアガリのウケなどは、大型魚が付きやすいという特徴もあります。漫然と流すのではなく、この「ウケ」に仕掛けが吸い込まれるようにコントロールすることも、釣果を上げるためには重要です。

断面見るウケのイメージ図
瀬の流れを断面でイメージする

渓流エサ釣りの基本となる釣り方

渓流釣りの基本は、下流から上流に向かって釣り上がるスタイルです。 流れに対して魚は頭を上に向けて泳いでいるため、上流から釣り下ると、釣り人の姿や竿の影、物音に気づかれて警戒されやすくなるからです。

ポイントへのアプローチは立ち位置が重要になります。 ミャク釣りは流れに合わせて仕掛けを通す釣法なので、ポイントの正面に立つのが理想的です。竿の角度を保ち、穂先の真下付近を釣ったほうが流れの筋から外れにくくなります。仕掛けを上流に振り込み、正面で馴染ませてアタリを出しましょう。

底を仕掛けが流れるように狙う

渓流のエサ釣りでは、仕掛けを底に這わせるように流すのがセオリーです。

エサが底付近を流れているかどうかは「目印」の動きで判断します。川の流れは表層ほど速く、底層ほど緩やかになる性質があります。そのため、オモリとエサが底波にしっかりと馴染むと、目印は表層の流れよりもゆっくりと流れます。もし目印が水面と同じ速度でサーッと素早く流れてしまう場合は、底の流れをとらえきれていません。

ここで重要になるのがオモリ選びです。仕掛けが底に馴染むまでオモリを重くしていきますが、根掛かりが頻発するようでは重すぎます。また、糸が太いほど水切りの抵抗が強くなり浮き上がりやすくなるため、より重いオモリが必要になります。

一方で、ヤマメやアマゴは活性の高い時期なら中層や表層に浮いていることもあります。その場合は、オモリを軽くして流れる層を上げましょう。

アタリとアワセ方

渓流魚は基本的に、川底に落ちているエサを吸い込むことは少なく、上流から流下してくるエサを捕食するといわれています。

理想的なアタリは、目印が止まり、モゾモゾと震えるような動きです。これは魚の正面にエサが流れ、違和感なくくわえた証拠です。逆に、鋭く「ツン」と引き込まれたり、スーッと横にずれたりするアタリは、魚が定位する筋からエサが外れて流れているサインです。この場合、違和感を覚えて吐き出してしまったり、食い込みが浅くなりフッキングしにくくなります。

仕掛けを流す筋によるアタリの出方イメージ図

アワセ方は、竿を真上にシュッと抜くような感覚で行ないます。使うエサによってタイミングは異なり、川虫などの小さいエサであれば即アワセ、キヂ(ミミズ)のように大きめのエサを使う場合は、一拍置いてから合わせるとすっぽ抜けを防げます。

魚が暴れないようにするには、上流側に竿を倒して思いきり絞り込むのがコツです。掛かった魚は、手元に伝わる重みや引きでサイズを測ります。抜けると判断できるサイズなら、ポイントを荒らさないためにもすぐさま抜き上げたほうがよいでしょう。大型魚であれば、竿の弾力を活かして緩い流れに誘導して取り込みます。

餌をしっかりと食い込んでいる理想的なアタリパターンイメージ図
餌をしっかりと食い込んでいる理想的なアタリパターン

遊漁券の購入方法

渓流釣りを楽しむためには、管轄の漁協が発行する「遊漁券」の購入が必須です。遊漁券の売上は、魚の放流や河川の清掃など、釣り場環境を維持するために使われています。釣りを末永く楽しむためにも、必ず購入しましょう。

どこで買える? 探し方のコツ

初心者が最も迷うのが購入場所ですが、以下の方法で探せます。

  • ネット検索: 「〇〇川 漁協」で検索し、HPの販売店リストを見る。

  • オンライン購入: 「つりチケ」「FISHPASS」などのWebサービス対応河川なら、スマホで事前決済が可能。

  • 現地調達: 川沿いの「のぼり」がある商店や、近隣のコンビニで購入。

  • 現場売り: 見回り中の監視員から買うこともできますが、その場合は「現場売り」として通常より高額になります。損をしないためにも、事前の購入を強くおすすめします。

購入時の注意点

遊漁券には「魚種」の指定があります。 特に6月以降はアユ釣りと混同しやすいため、「渓流釣り(雑魚に区分される漁協もある)」の券を指定してください。また、長い河川では途中で管轄漁協が変わることもあるため、販売所でマップを確認し、有効エリアを把握しておきましょう。

また、遊漁券には「日釣り券(1日のみ有効)」と、シーズン中使える「年券」があります。年券の購入には顔写真が必要な場合もありますが、何度も通う予定ならこちらが断然お得です。

上野村漁協の券売機
川によっては、自動販売機で入漁券が購入できることもある。こちらは上野村漁協の券売機

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