夜の投げ釣りは、日中では警戒して口を使わない大型魚が活発に動き出す、釣り人にとって絶好のチャンスタイムだ。マダイ、コロダイ、大型シロギスなど、日中は釣りにくいターゲットも、夜になると驚くほど攻略しやすくなる。本記事では夜の投げ釣りの基本的な考え方と、各ターゲットの概要を解説する。

解説◎山崎憲二
まとめ◎つり人オンライン
様々な魚種を投げ釣りで狙うベテランキャスター。釣り雑誌編集者として40年以上のキャリアをもち、投げ釣り専門誌に携わった経験も。著書に「投げ釣りパーフェクト教書」。
なぜ夜釣りなのか?夜の投げ釣りは大型魚のチャンス
「夜の投げ釣り」では主にシロギス、クロダイ、マダイ、スズキ、キビレ、コロダイなどをねらう。これらの魚は、マダイなら沖釣りのタイラバやひとつテンヤなどで釣れるように、他の釣りでは日中にねらうのが普通。投げ釣りでも日中にカレイをねらっている時にマダイやスズキが乱入してくることがある。つまり、ほとんどの魚が完全な夜行性ではなく昼夜関係なく行動している。
シロギスなども日中の引き釣りでよく釣れる。それではなぜ敢えて夜にねらうのか。その答えは『大型の可能性が上がり、釣れる確率が大幅に上がる』からだ。前述のようにマダイなどは日中でも食ってくるが、ねらうとなるとなかなか難しい。スズキ、キビレ、クロダイなども同様だ。しかし、夜になると警戒心が薄れて大胆に食ってくるからで、大型のチャンスも広がる。
夜行性が強いコロダイなども日が高くなってから当たることもあるが、ねらうとなると夜釣りが断然有利になる。
釣り方はドラグフリーの置きザオが基本
夜の投げ釣りで共通する釣法がドラグフリー釣法(置きザオ)だ。リールのドラグを緩めてアタリを待ち、魚がエサを食って走り出したらドラグが鳴る。早アワセは厳禁で、しっかり食い込ませてからアワせるのが基本だ。
穂先ライトが流星のように流れたかと思った次の瞬間、ドラグがジャジャジャーッと唸りを上げる。これが夜投げの魅力である。
共通するタックルの考え方
ドラグをフリーにしてアタリを待つスタイルが主軸となるため、魚に違和感なくエサを食い込ませることが不可欠だ。
サオは投げザオを使うが、軟調なモデルを選んだり、ミチイトにしなやかで適度な伸びがあるナイロンラインを合わせたりするのが適した魚種は多い。とはいえ、夜釣り特有のパワーあふれるターゲットや、不意の大型ゲストの乱入にも備えなければならない。
ねらう本命の性質をしっかりと見極め、全体のタックルバランスを調整していくのが釣果を伸ばすカギとなる。
夜の投げ釣りでねらいたいおすすめターゲット
なかでも、夜の投げ釣りでぜひおすすめしたいターゲットは以下の通りだ。
ねらう魚種によって、タックルや仕掛け、釣り方、最適なエサは変わってくる。各ターゲットの攻略法については個別の記事で詳しく解説しているので、あわせてチェックしてほしい。
日中よりも大型がねらえる『シロギス』

25cmを超える大型シロギスは警戒心が非常に強く、日中は障害物に潜んでいる。夜になるとエサを求めて活発に泳ぎ回り、良型が釣れる確率が大幅に上がる。ベストシーズンは5〜6月と9〜10月。単調な砂地よりも海藻や沈み根、消波ブロック際など、変化のある海底がねらいめだ。
夜に釣りやすくなる人気魚種『マダイ』
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北海道以南のほぼ全国に生息する人気ターゲット。日中でも釣れるが、夜は警戒心が解けて大胆に食ってくるため、50cmオーバーの大型も十分狙える。水深があり急潮流の場所を好む。春から秋がシーズン。また、同じ場所・釣り方でクロダイもねらえることが多い。
夜行性のパワーファイター『コロダイ』
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近年、紀伊半島や四国南部から生息域を広げている注目のターゲット。45〜50cmがアベレージで、70cmオーバーも出る磯のパワーファイターだ。他の魚が満潮前後に活性が上がるのに対し、コロダイは干潮前後に当たりが集中するという独自のパターンを持つ。砂地に沈み根が点在する場所がポイントで、夕マズメと朝マズメが特に活性が高い。
※この記事は2021年つり人10月号の記事を再編集しています。
投げ釣りパーフェクト教書 (人気11魚種の攻略法をやさしく解説)
投げ釣り専門誌『投げ釣りパラダイス』(年2回発行)の製作に携わり、釣り雑誌編集者として40年以上のキャリアをもつ著者が惜しみなくノウハウを注いだ、文字どおりパーフェクトな投げ釣り入門解説書の決定版。 「多くの釣りではバス、アユ、ヘラブナといったように単一魚種を相手にするのに対して、投げ釣りでは四季折々にターゲットが入れ替わり、そのどれもが美味しく食べることができるのが魅力です。そして誰でも気軽に始められ、奥が深い」と著者は言う。 本書では、そんな投げ釣りの魅力を伝えるとともに、サオをはじめとする釣り道具の選び方、仕掛けやエサの解説、シロギスやカレイといった定番ターゲットからマダイ、ハマフエフキなどのマニアックなものまで11魚種の釣り方解説、キャスティングの基本解説など、投げ釣りを楽しむために必須な要素がもれなく収載されている。



