2026年9月にアブガルシアから、スピニングリール「ZENON CX SP(ゼノンCX スピニング)」が登場する。2500番で自重118g、最軽量の1000番は113gという異例の軽さを実現したモデルだ。軽さを突き詰めるために「左巻き専用設計」とするなど、思い切った割り切りをした意欲作の魅力に迫る。

まとめ◎つり人オンライン編集部
1946年創刊の雑誌「月刊つり人」を始め、数々の釣りに関するコンテンツを作成してきたつり人社の編集部。
アブガルシア「ZENON CX SP」は2500番で118g!
8月中旬に発表された「ZENON CX SP(ゼノンCX スピニング)」。発売は2026年9月下旬を予定しており、価格は税抜75,000円。番手は1000S・2000SH・2500SH・3000SHの4機種をラインナップしている。前述の通り2500番で自重118gと、2021年モデルのゼノン(2500番で148g)と比べて30gもの軽量化を果たしているのが最大の特徴だ。
左巻き専用という割り切り
その鍵が左巻き専用というコンセプトだ。一般的なスピニングリールはハンドルを左右に付け替えられるが、実際に付け替える人はほとんどいない。つまり左巻きで使う人は、使わない機構の重さをずっと背負い続けていることになる。そこを丸ごと排除し軽量化。ボディも左右非対称のコンパクト設計とし、ギアをボディ外側に配置することでさらに小型化している。

軽さのための取捨選択はベールにも
ベールリターンも、軽量化のためマグネット仕様の「MagneTripマニュアルベールリターン」に変更された。こちらはキャスト後は必ず手でベールを戻す必要がある。一方で、竿を立てた際の糸落ちを防ぐ「ロケットスラックガード」は新たに追加。削るところは削り、必要なものは足すという判断が明快だ。

レーシングカー由来の素材「FCC」を採用し、強度アップと軽量化に成功
ローターとハンドルアームには、レーシングカーでは金属の代替として使われているFCC(フォージドコンプレスドカーボン)を採用しているのも特徴の一つだ。カーボン繊維をランダムに分散させて圧縮成形するマテリアルであり、あらゆる方向からの力に対して均一な強度を保てる強みを持つ。
この素材を使用した恩恵は数字に表れている。2021年モデル比でローター自重は約16%軽量化しながら、強度は約43%アップ。慣性モーメントは約18%ダウン、ハンドルアーム自重は約45%ダウンだ。軽く、強く、そして回り出しから止まりまでが軽やかに進化している。

バスからライトソルトゲームまで幅広く対応するスピニングリール
心臓部を守るボディにはX-マグアロイ素材に特殊表面処理を施してソルトにも対応。ピニオンギア部とラインローラー部には撥水コートを施した「Salt Shieldベアリング」を採用し、塩ガミによる回転異音を抑えている。
そのため用途は幅広い。バスフィッシングやエリアトラウトなどの淡水フィネスゲームにとどまらず、アジングやメバリングといったライトソルトゲームとの相性もよさそうだ。1000Sや2000SHという小番手が用意されている点も心強い。
編集部でも展示会でプロトモデルを触らせてもらう機会があったが、クラス最軽量級ということもあり、衝撃的な軽さだった。近年の釣具業界は感度向上を求めてタックルの軽量化が著しいが、アブガルシアという老舗ブランドが強烈な一石を投じてきたといえるだろう。
ZENON CX SP公式ページ:https://abugarcia.jp/products/zenon-cx-sp

