あたらしく開通した中九州横断道路で楽々アクセスできるワカサギ釣り場
温泉地に囲まれた癒しエリアで釣りと温泉ざんまい
レポート◎形田 淳
中九州横断道路の一部区間が開通で楽々アクセス
大分県大分市から熊本県熊本市まで、中九州の東西を結ぶ中九州横断道路の工事はまだまだ続行中であるが、大分県側の道路については2019年1月に熊本県との県境近くまで完成した。そして今回、紹介するのが新しくできた竹田ICからすぐにある稲葉ダムのワカサギ釣りだ。稲葉ダムは、大野川水系の稲葉川上流に建設されたダムで、真冬から春にかけてはワカサギ釣りの人気がとても高い。釣り方は岸辺からのブッコミ釣りが基本なので、釣り初心者でも簡単にワカサギを釣ることができる。日中はワカサギの群れが安定していないので、遠投で広範囲を探るのが数釣りのコツ。湖底には流木などの障害物がないことから根掛かりの心配がないのがうれしい。
九州ではマイナーな釣りもののワカサギだが、根強いファンも多い
中九州横断道路の朝地~竹田が、2019年1月19日に開通した。この道路のおかげで大分市内からの竹田エリアへのアプローチが抜群によくなった。竹田エリアは渓流釣りやアユ釣り、ワカサギ釣りが盛んだ
枯れ草に覆われた道の向こうにダム湖が見える
稲葉ダムは大分県の一級河川、大野川水系の稲葉川に建設された
取材を前にして稲葉ダムのワカサギの状況を釣具スーパーイヴの園田勝洋さんに伺った。
「晩秋のスタート時はそれほどでもなかったですが、年明けからサイズがよくなって数も出るようになっています。2月上旬については腹回りが親指サイズの抱卵した個体が多くなりました。平年の流れでは、3月下旬まで型のよいワカサギの数が出ますよ」
3月1日、渓流釣りも解禁! ひょうたん島公園までの上流部がねらいめ
さて、ワカサギ釣りで賑わう稲葉ダムだが、今年はハリ掛かりしたワカサギに食いつく銀毛のエノハ(ヤマメ)の報告がとても多い。3月1日の解禁日からはこちらをねらうことも可能だが、ダム湖本湖はポイントが広すぎる。ダム湖周辺でおすすめのポイントが、上流の「ひょうたん島公園」までの区間。ここは昨年、30~40㎝のエノハの実績があった。岸辺が護岸されているので足場がよく、足腰に自信のない、釣り初心者にもオススメのポイントでもある。
なお、今年は暖冬であることから道路が凍結する日がとても少ないが、厳しい冷え込みがあれば3月であっても道路が凍結する。天候をよくチェックしてから出かけるようにしてほしい。
また、稲葉ダムは久住、竹田、長湯などこだわりの温泉地に囲まれているので、釣りだけして帰るのはもったいない。釣りを楽しんだ後は、温泉でゆっくり休んでから帰路に着くのがおすすめだ。
オーナーばり『細袖ワカサギ』
ワカサギの食い込みのよい細軸の袖バリ。ワカサギの食いが渋い時に威力を発揮する。
ワカサギの食い込みのよい細軸の袖バリ。ワカサギの食いが渋い時に威力を発揮する。
一尾目のワカサギを釣った園田さん。付けエサにはベニサシを使用。いろいろな付けエサを試した園田さんだが、「やっぱりベニサシに勝るエサなし」とのこと
仕掛けをブッ込んでしばらくアタリを待ったが、それらしい反応がない。園田さんは置きザオをやめて、底をサビいてワカサギの群れを捜す
取材日は1月末。ワカサギが順調に育っていた。抱卵して丸々と太ったワカサギもいるが、この日は姿を見せなかった
園田さんが選んだのはバックウオーターを右手にする、足場がフラットに護岸されたエリア。ここであれば初心者や家族連れでも気軽にエントリーができる
釣具スーパーイヴ戸次店
住所=大分県大分市中戸次1261-47
営業時間=24時間
問合先=℡097・597・1091
住所=大分県大分市中戸次1261-47
営業時間=24時間
問合先=℡097・597・1091
交通●車の場合は大分市内からR10を佐伯方面へ。豊後大野市の旧犬飼町に入ってからは中九州横断道路の犬飼ICへ。竹田ICを出てR57を熊本方面へ。天神交差点を左折し県道638号を道なりに進むと稲葉ダムに到着する
レポート◎形田 淳
昭和47年生まれ。大分県大分市在住。好きな釣りは磯のグレ釣り、エギング、船と陸からのタチウオ釣り。ルアーパラダイス九州で主に東九州エリアを担当。釣りと温泉三昧の毎日を過ごす。最近お気に入りの温泉は極楽温泉
この記事はつり人2019年4月号でも読むことができます