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つり人編集部2026年3月14日

謎の大型巻貝は捨てないで!潮干狩りで採れるアカニシ貝の美味しい食べ方

近年、横浜市の有名潮干狩りスポット「海の公園」では、4月頃から大きな巻貝をよく見かけるようになりました。その巻貝の正体は「アカニシ」。実は、サザエによく似た食感と旨味を持つ、知る人ぞ知る美味しい貝なのです。今回は、潮干狩りの隠れたターゲットであるアカニシ貝の生態や、効率的な採集のコツ、そして適切な下処理とおすすめのレシピを解説します。

著者:つり人オンライン編集部

文と写真◎原田知篤
まとめ◎つり人オンライン編集部

3歳から出身地の瀬戸内で潮干狩りに親しむ。長年プロの音楽家として活躍しながら、趣味の潮干狩りで自身が開設したHP「自称・史上最強の潮干狩り超人」が全国的な反響を呼ぶ。

潮干狩りのニューフェイス「アカニシ貝」

「アカニシ」は、殻の内側が鮮やかな朱色に染まっていることからその名が付けられた、15cm近くにまで成長する大型の巻貝です。コリコリとした硬い身質で、地域によってはサザエの代用品として流通することもあるほど、食味に優れた貝として知られています。

アカニシのエサはアサリなどの二枚貝。人間がアサリを採る前に失敬してしまうので、困った貝でもあるのですが、潮干狩り場で見つけた時は、ぜひ捨てないで持ち帰り食べてみましょう。アカニシを美味しく食べれば、多くのアサリの寿命も延びて一石二鳥です(笑)。

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アサリの稚貝を捕獲中のアカニシ

アマモの繁茂によって産卵場所が増加

アカニシはもともと干潟ではあまり見かけない貝でした。同じアサリを食べる貝でも、砂浜でよく出会うのは、アサリの貝殻に丸い穴を開ける丸い貝殻のツメタガイ。ツメタガイは「砂茶碗」と呼ばれる卵塊を、砂の上に作りますが、アカニシは「ナギナタホウズキ」と呼ばれる卵を、岩や大きな貝殻などに産み付けます。

つまり、岩や大きな貝殻などの少ない砂浜では、産卵場所がないためあまり見かけなかったのです。ところが、横浜の「海の公園」ではアマモが繁茂するようになって状況が一変しました。

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アカニシの卵は「ナギナタホウズキ」と呼ばれる

アカニシを潮干狩りで効率よく見つけるコツ

海の公園では、4月に入るとアマモの近くでアカニシを見かけるようになります。波で動かない何か固定したものに産卵しなければならないアカニシは、産卵場所としてアマモの根元をねらうのです。

ただし、アマモの林の内部にアカニシは少なく、アマモと砂浜の境目、あるいはアマモの切れ目あたりでよく見かけます。産卵時期には、アカニシは砂の中ではなく砂の上に出ていることが多いので、白い砂で海が澄んでいれば上から見て簡単に見つけられるでしょう。産卵期には2個が合体していることが多いので、1個のつもりで拾ったら2個採れて儲けたということも多い貝です。

海の公園に限らず、干潮時でも完全に干上がらないゴロタや消波ブロックの周辺、あるいは同様のアマモ場がある潮干狩りスポットであれば、出会える確率は十分あります。

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アカニシが大発生するとこんなに採れることも

アカニシの貝殻に付着する小さな貝は?

アカニシには、シマメノウフネガイという小さな貝が取り付いていることがあります。1個だけのことは少なく、取り付かれている場合は、10~20個のシマメノウフネガイがへばりついています。

くっ付くスペースが少なくなった場合は、親ガメ、子ガメ、孫ガメのように何段にも重なってくっ付いて、本体のアカニシが見えなくなっているものもあります。知らない人は、ここで気持ち悪がってアカニシを再放流してしまうかも知れません。

けれども、茹でてしまえばシマメノウフネガイは簡単に殻から外れます。気持ち悪がらず、そのまま持ち帰って美味しく食べてみてください。

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シマメノウフネガイが付いていると怪獣のようになってしまうが捨てないように。ちなみにシマメノウフネガイも身は少ないが食べることができる

肝の苦味に要注意!適切な下処理と美味しい食べ方

持ち帰ったアカニシを美味しく食べるには、ちょっとしたコツが必要です。身の部分はサザエのように旨味と歯ごたえがありますが、殻の奥にある肝(ワタ)の部分には強い苦味が含まれていることが多いため、注意が必要です。特別好みでなければ、調理段階で取り除いてしまうといいでしょう。

砂抜き不要!茹でて取り出すだけの手軽さ

アカニシの良いところは、アサリのような砂抜きの工程が不要なことです。

1.タワシなどを使って、殻の表面の汚れや付着物をざっと洗い流します。
2.鍋に塩水を沸かし、アカニシ貝を入れて10分ほどボイルします(この時、殻に付いていたシマメノウフネガイも自然と剥がれ落ちます)。

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3.茹で上がったら、サザエのつぼ焼きを食べる時のように、竹串やフォークを身に刺し、殻をくるくると回しながら中身を引っ張り出します。

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4.苦味のあるワタ(肝)と、硬いフタの部分を切り落とします。
5.身を流水でよく揉み洗いし、内部に入り込んでいた砂や泥を洗い流せば下処理は完了です。

きれいになった身は固く弾力があるので、2mm程度に薄くスライス。刺し身でも食べられますが、醤油、日本酒、味りん、生姜でさっと煮て佃煮風の味付けにすると、酒の肴にも、ご飯のおかずにもぴったりです!

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※このページは『潮干狩りの極意2019』に掲載した記事を情報更新・再編集したものです。

魚種別釣りガイド 潮干狩り

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列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。

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