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つり人編集部2025年9月28日

【横浜・オカッパリマダコ】遠投の大黒、大物の磯子、安定の本牧 3大“海づり施設”攻略ガイド

東京湾では2019年以来の大当たり年に沸いているマダコ釣り。6月の解禁から一人当たりの持ち帰りができる上限の定数に達する人が続出している。しかし、そんな盛り上がりは船上だけではない。お手軽な海づり施設のオカッパリでも!

東京湾では2019年以来の大当たり年に沸いているマダコ釣り。6月の解禁から一人当たりの持ち帰りができる上限の定数に達する人が続出している。しかし、そんな盛り上がりは船上だけではない。お手軽な海づり施設のオカッパリでも!

写真と文◎編集部

東京湾のマダコ釣り事情

編集部員のアマノとナガシマが横浜の海づり施設でマダコをねらうのは2022年8月号以来、3年ぶりである。前回の取材は5月末に本牧海づり施設で行なったものの、2019年の大当たり年から徐々に釣果は下降線を描きだした頃で、逆にタコねらいの釣り人は数年前から増加中というタイミングに苦戦。シーズン初期の数釣り好機のはずが、アマノにいたってはデコってしまった。

それから3年。巷では2019年の再来のように東京湾のタコ釣りが盛り上がっている。なお、2019年は東京湾で船のエギタコ釣りがブレイクした元年であり、それまで主流だったテンヤの手釣りから、タコエギとリールザオを使った釣りに大転換した。その理由は次の5つの大きなメリットのためだろう。

(1)手釣りで探れるのは船下のみだが、遠投して広範囲を探れるため
(2)ティップを通じてタコの重みや地形の変化を感じ取れるため
(3)手で操作するよりもサオのストロークを使ったほうが根をかわしやすく根掛かりも外しやすいため
(4)サオのストロークやパワーを使ったほうがアワセが決まりやすく寄せてからも壁に張り付かれにくいため
(5)サオの弾力を使うと一気にゴボウ抜きしやすくバラシにくいため

オカッパリでも狙える

今年が当たり年になりそうだとの予兆は船釣りが解禁する6月よりも前から感じていた。それが横浜に3ヵ所ある海づり施設の釣果情報だ。

5月の時点で2桁釣果も出ていたことから、これは当たり年なんだろうと思っていたら、蓋を開けてみればそのとおり。乗合船では持ち帰りの上限数に達する釣り人が続出して連日大賑わいなのはご存じのとおりだ。しかし、数が多い年のシーズン初期は小型メインであるのも事実。梅雨時期に大きく成長することで知られるマダコだけに、梅雨が明けてから横浜に向かった。

東京湾でも神奈川県側は横浜市と川崎市の沿岸は共同漁業権が設置されていないことから古くから岸からのマダコ釣りが盛んである。共同漁業権とは、特定の水面を共同に利用して漁業を営む権利であり、魚やイカなど泳ぎ回るものではなく、ウニや貝や海藻など定着性のある生き物に対する漁業の権利で、これにタコも含まれる。

神奈川県内で共同漁業権のないオカッパリのマダコ釣り場としては、横浜沖堤や川崎新堤が人気だったが、昨年10月以降は渡船が禁止に。となると、残された大場所は大黒海づり施設、本牧海づり施設、磯子海づり施設の3ヵ所の海釣り公園だ(そのほかふれーゆ裏、東扇島西公園などもある)。

3施設とも足場がよく、年により釣果にバラつきはあるものの実績は申し分なし。トイレや売店や休憩所、そして駐車場も隣接していることから快適にタコ釣りが楽しめる。そこで今回はこの3ヵ所をハシゴしてみようと目論んだ。

オカッパリでのタコの釣り方

オカッパリでのタコの釣り方については、基本はズル引き。その際、オモリで底を引きずった際に出る煙幕、エギのラトル音、シンカーと根の接触音、ティンセルやブレードのフラッシング、波動はすべてタコへの誘いになる。ズル引いていたリグが動かなくなったら根掛かりかタコである可能性が高い。

いずれにしてもいきなりアワセたりせず細かくシェイクを続けると、根掛かりならポロリとハリが外れることが多い。タコならより深く抱き込むことが多い。根掛かりが重症化する前であればグリップエンドを引き込みながらロッドを勢いよく立てると、カツっと外れることが多い。タコの場合はゆっくりと聞きアワセをして重みが一緒に乗ってくる感覚を確認してから鋭く追いアワセを入れるとバレにくい。

遠投勝負だ!大黒海づり施設

朝イチに向かったのは大黒海づり施設。当日は平日で明け方まで雨、南の風が非常に強く吹く予報だったことから朝6時の開園と同時に入場したのは30人ほどと少なめ。うち、マダコねらいの方は10人ほど。メインはサビキ釣りのアジや泳がせ釣りのマゴチねらいのようだ。

この施設は大黒埠頭の最南端、横浜港の入り口に突き出す赤灯台(第二新堤)のコンクリート堤防の上に鉄製の釣りデッキを設置した桟橋タイプの釣り場。足場が堤防と違って網目状になっているので、カギや小物などを落とさないように注意したい。また、釣りあげたマダコも網目状の床に置いてしまうと隙間から逃げられてしまう可能性もあるので注意したい。

釣りデッキは長さ200m、幅17m、総延長400m。水深は足もとで7.5mあり、なだらかに水深が増し、30m先では17mと、船からのマダコ釣りとほとんど同じような環境で釣りができる。

スタッフの方によれば、マダコは外側(東京湾側)でも内側(横浜港側)でも釣れるが、釣果では根の多い外側が有利という。渡り桟橋を渡ってデッキの横幅が広くなった付け根側の釣り座から、渡り桟橋沖面のコンクリート護岸や消波ブロック、さらに真沖の根周りと足もとの護岸際やケーソンのスリットなどが実績釣り場という。ただし、足もと付近は入れ替わり釣り人が探っているので、やはり遠投してフレッシュな個体をねらったほうがいいという。

大黒海づり施設
渡り桟橋側から先端の赤灯台方面を望む。マダコねらいは向かって左の外側へ遠投するのが有利とのこと

スピニングタックルが有利

そのアドバイスどおり、キャストしやすいスピニングタックル(海外遠征などに便利なマルチピースの怪魚もねらえる全長220cmのパワーロッド)を使って外側の付け根付近で遠投していたナガシマが早々に沖の根周りでヒット。500gはありそうな、この時期のオカッパリなら文句のない良型をぶち抜く。海面からの足場が高いので、この先2kg、3kgという大型がヒットした場合は抜き上げが難しくなるので玉網を用意したほうが無難だろう。

「いやあ、嬉しいです。前回の2~3バイ分はありそうな重量感です(笑)」と、いつもはクールなナガシマがニッコニコだ。マダコは数こそシーズン初期のほうが有利だが、型は年末に向けてどんどんよくなる。

また、この釣り場でのタコ釣りは9フィート前後のショアジギング用などのスピニングタックルを使った遠投スタイルが人気のようだ。背後の安全目視をしたうえで、オーバーヘッドキャストもできるのでスピニングのロングロッドが有利な釣り場といえそうだ。

巡回中の施設スタッフの方から、「今日は全体的に渋くあんまり上がっていません。外側付け根もいいですが、先端(赤灯台周りは立入禁止)側も潮通しがよく根もありますよ」とのアドバイスをいただいたので先端側へ移動する。外側は先客がいたので内側の正面へ遠投するとナガシマもアマノも1投目でヒット。サイズはやや小振りながら、沖の深みの根周りから引きはがして寄せる重量感がたまらない。開園から2時間半探り2人で3バイを釣ったところで納竿。

当日の潮回りは小潮で、3時19分が干潮、9時10分が満潮、15時10分が干潮。満潮に向けてまだ上げ潮が動いていたが、いま移動すれば下げ始めから釣れると考え、磯子へ移動。

タコやん3.5号でキャッチしたマダコ
この日すべてのマダコをタコやん3.5号(ヨーヅリ)でキャッチしたナガシマ

大黒海づり施設ガイド

・問合先 管理事務所(TEL:045-506-3539)
・所在地 横浜市鶴見区大黒ふ頭20番地先
・開園時間 4~10月は6~19時、11~2月は7~17時、3月は6~18時。休園は施設点検日(奇数月の第3火曜日)と年末年始(12月31日~1月1日)。荒天の場合は臨時休業する場合あり
・料金 大人900円(見学100円)、中学生450円(見学50円)、小学生300円(見学50円)、小学生以下無料
駐車場は3時間以内250円、5時間以内350円、5時間以上500円
・売店 エサ、仕掛け、飲み物販売。貸しザオあり(有料)。キッチンカーあり
・交通 横浜駅東口から横浜市営バス109系統で「大黒海づり公園」下車。またはJR鶴見駅前から17系統で「大黒海づり公園」下車
車は首都高速湾岸線・大黒ふ頭出口ICを降り左折。標識に従い直進
・HP https://yokohama-fishingpiers.jp/daikoku

大ダコの巣窟!?磯子海づり施設

根岸湾奥に位置する穏やかな全長500mの桟橋状の釣り場で、南を向いた南桟橋と東を向いた東桟橋があり、沖に魚礁が4ヵ所設置されている。そのため、クロダイ、メジナ、シーバス、カサゴ、メバルなどの岩礁に集まる魚影が多い。釣り場の水深は4~7m。遠投した沖では10m以上あり潮通しはとてもいい。

また、この施設で最大の特徴が3~4m沖に桟橋と並行して設置されている沈み消波ブロックだ。この消波ブロックと漁礁の相乗効果で魚影が濃く、当然、マダコのポイントでもあるわけだが、タコエギにしてもテンヤにしても、普通に探ってしまっては根掛かりは避けられない。

磯子海づり施設
桟橋は堤防の上に造られているため足もとはヘチになっている。ヘチの3~4 m沖に沈み消波ブロックがある。このブロックのどこまでを探るのかがこの釣り場の攻略のカギだ

大型が潜む消波ブロック

当日は南風が非常に強いこともあって、釣り人の大半は東桟橋に集まり、その約半数の10人ほどがマダコねらいだったことからタコ人気は高いようす。やはり当日の釣果は少ないとのことだったが、東桟橋の最奥で釣っていた森川勝一・加奈子さん夫妻は勝一さんが1kg、加奈子さんが可愛らしい手乗りサイズをキャッチ。勝一さんは「この消波ブロックの中をねらうと根掛かりしてしまうので、その沖に投げて、ブロックの際までタコエギで探ります」とのこと。一方の加奈子さんは掛かりがいいものの根掛かりはしやすいタコジグを使って足もとから消波ブロックまでの間を探っているのだとか。

タコジグ
タコジグはヘチ際を垂直に探るなど縦の釣りではフッキング率が非常に高い

そのお隣で800g級をキャッチしていたのは今津光夫さん。実はこの施設のレコードである6.2kgの特大をキャッチした釣り人だった。今津さんは、本牧も大黒も行くそうだが、一番通っているのが磯子で、魅力はなんといってもアベレージサイズがデカいこと。

「この釣り場は消波ブロックに囲われていますので他の施設と同じように遠投して底をズル引きしていたのではエギがいくつあっても足りません。だから、釣りきられることがなくタコの絶対数が多い。しかもブロック自体がタコの巣穴になっています」と話す今津さんの仕掛けはタコエギではなくテンヤ。2本の掛けバリに黄色いタコベイトを被せて、マグロの血合肉を縛っている。やはり消波ブロックの上や中を探ると根掛かりが連発するため、ブロックの際までテンヤを送り込んだら置きザオにして待つブッコミスタイル。

南桟橋と東桟橋の中間の角地(中央桟橋)で釣っていた勝城弘さんはシーズン中は週に3日はタコ釣りにやって来るという磯子のマダコマニアで、今津さんと同じくマグロの血合肉を使って消波ブロック際をテンヤ仕掛けの置きザオでねらいつつ、手持ちザオではタコエギを操る二刀流。

マグロの血合肉を付けたエギ
「大型には絶対に魚の身エサが効く。特にマグロの血合がいい」と今津さん

オーバーヘッドキャストは禁止

大黒海づり施設とは違い、ここでは振りかぶってのオーバーヘッドキャストは禁止のため必ず下からのアンダーキャストがルール。同じマダコねらいでも飛距離重視の大黒とはスタイルが大きく違うのだ。

「大黒は大型が張り付くような巣穴もないし、足もとから垂直なので寄せてきて最後に壁にしがみつかれることもないので取り込み率は高い。対してここは消波ブロック際から引きはがしても足もとの壁に張り付かれることもあるので取り込みの難易度が高い。大型ねらいなら玉網はマストです」と今津さん。

強風の磯子では2時間ほど探ってみたものの我々にアタリはなく、アマノがタコエギを1組ロストしただけで終わった。船のエギタコロッドを使い、船だと25~30号のオモリを使うところを6号の軽いオモリにして、ズル引くというよりは細かいシェイクでソフトに誘ったらほとんど根掛かりしなかったため「これならいける!」と消波ブロックの最奥まで落としたところ、さすがにスタックしてしまった。

船のエギタコ専用ロッドの多くは全長が180cm前後と短いものが多く、また、アンダーキャスト限定となると遠くへ飛ばすことはかなり苦手だが、ここ磯子では遠投性能は発揮しにくく、むしろ高感度で繊細な穂先を持ち、ソフトな誘いが入れやすい船のエギタコ専用ロッドはおすすめだ。

そんなこんなで磯子では残念ながら釣果が出なかったものの、常連さんたちから多くの情報が集まり、「大型をねらうなら磯子の消波ブロック際」と2人の脳裏に刻まれたのだった。大物のロマンを感じさせる磯子には再訪してリベンジを果たしたい。

800g級マダコ
800g級をキャッチしていた今津光夫さんはこの施設のレコードホルダーだった

磯子海づり施設ガイド

・問合先 管理事務所(TEL:045-761-1931)
・所在地 神奈川県横浜市磯子区新磯子39
・開園時間 3~10月は8~18時、7~8月は8~19時、11~2月は8~17時。休園は年末年始(12月31日~1月1日)。荒天の場合は臨時休業する場合あり
・料金 大人500円(見学100円)、小・中学生300円(見学50円)、小学生未満無料
駐車場は3時間以内250円、5時間以内350円、5時間以上500円
・売店 エサ、仕掛け、飲み物販売
・交通 JR根岸線・磯子駅東口2番乗り場より横浜市営バス85系「南部水再生センター」行で「磯子海づり施設下車
車は首都高速1号線・磯子ICを降りR357に入り海釣り施設へ
・HP https://yokohama-fishingpiers.jp/isogo

釣りやすく釣果も安定 本牧海づり施設

朝から駆け足で大黒、磯子と2ヵ所の釣り場を回ったふたりは、ところ変わればなんとやらで、同じ横浜市内の海づり施設であってもマダコ釣りの方向性は大きく違うものだと実感。

そして最後に訪れたのが3年前の同企画で訪れた本牧海づり施設だ。大黒や磯子の常連さんからも「安定の釣果」「数なら本牧」と評されていたとおり、管理棟を出て右の旧護岸、左の新護岸ともに足場がよく、また、背後に充分注意すればオーバーヘッドキャストも可能なことから遠投も可能で、海面からの高さもないことから取り込みもしやすく、タコ釣りファンの多さも一番多いと思われる。

特に旧護岸前はほとんど根掛かりするような沈み物がないことから、遠投して長距離をズル引くスタイルに、時折足もとのヘチも探って当日もひとり数ハイの釣果が上がっていた。ただし、多くは朝方の釣果とのことで、我々が到着した13時過ぎはあまりサオが曲がらず、まったりとした時間が流れていた。

ズル引きしても引っ掛かるものが少なく、周囲を見渡してもあまり釣れているようすもない。そして午後の強烈な日差しが真上から容赦なく降り注ぐため、2人の心はすでに折れかかっていた。とはいえ、干潮までの2時間だけでもしっかり釣ろうと、旧護岸を端から端まで探り、先行者の釣果などを撮影しながら元の管理棟前へ。

新護岸はチョイ投げで根周りを探る

正直、このときまではどうせ新護岸も同じような展開だろうと思っていた。付け根側から探りながら歩き、先端まで行ったら復路も探りながら帰って来ようと思ったのだが、あまりの暑さで往復の釣りをあきらめ、とりあえず先端まで行ってから折り返しだけを釣ろうと決めて歩き始めた。すると先端付近でちょうどアワセの瞬間から抜き上げまでを間近で目撃。サイズも500g級と悪くない。その常連さんは、これで6パイ目と言ってスカリを見せてくれた。そして500g級と入れ替えるように一番小さい300g級を海にリリース。なんでも今日3度目のリリースという。その隣の人もサオを曲げている。全然マッタリしていない!

聞けば、旧護岸と新護岸は半円のカマボコ状の釣り座の形は同じだが、海底の形状がまるで違うという。
「旧護岸前は基本的に砂地。以前はぽつぽつと小さい根が点在していましたが、今は台風の影響などでだいぶ平らになってしまいました。それでもタコの通り道になっているようで釣っても翌日には補充されます。対して新護岸前はチョイ投げした先が天然の根や藻場になっているので住処直撃の釣りです。遠投して探る釣りよりも、感度のいいタックルで根掛かりしないようにソフトに誘って、アワセが決まったら一気に底から引きはがす釣りが合っています」

マダコ-1
まったりとした雰囲気だった旧護岸に対して、新護岸ではまさに今が時合という雰囲気。「遠投でもなくヘチでもなく、チョイ投げで根周りを探るといいよ」とアドバイスをもらった

根掛かりの外し方と釣り方のコツ

まさにボトムとの対話が楽しめる釣り場だ。基本的にこの釣りは根掛かりから始まる釣りである。柔軟なティップだけを曲げるように誘い続けながら手前にサビき、ティップの戻りが鈍くなったらチャンス到来。ちょっとした起伏にシンカーがスタックしただけかもしれないが、フックが根に触れているかもしれないので、いずれにしても重症化させないように優しくほぐすように仕掛けを揺する。ちょっとした根掛かりであれば大抵はこれで外れる。

外れない場合は、無理にロッドを煽るとますます根掛かりが重症化してしまう。右利きなら、右手はリールをパーミングしたまま左手でグリップエンドをつかみ、ティップを前に倒してスラックを作ったら、テコの原理でグリップエンドを勢いよく引けば、ティップが頭上高く-まで跳ね上がり、その勢いでパンっと外れるケースが非常に多い。ラインを張った状態からロッドを曲げると根掛かりが重症化するので、重症化する前に勢いで外すイメージだ。

両手を添えてバットまで静かに曲げてみて、その重みがロッドに追従してきたら根掛かりではない。タコの可能性が大なのでしっかり大きく合わせる。というのも、弱いアワセでは太いタコの足や身にしっかりハリが刺さらず、ただエスカレーター状に乗っかっているだけということが多々ある。足もと付近まで寄せて、さあ引き抜こうと思った次の瞬間、何事もなかったかのようにタコエギから飛び降りてしまうので注意したい。

(1)聞きアワセ
(2)重みが追従
(3)ゆっくりとサオを戻しながらイトフケを巻き取る
(4)大きくしっかりアワセを入れる

この一連の流れさえ覚えれば根掛かりもバラシも減るようになるだろう。この操作がしやすいのが船のエギタコタックルだ。専用ロッドは繊細な乗りや触りを察知できる敏感な穂先と確実にフッキングを決めるバットパワーを備え、トルクのある巻き上げで海面までスピーディーに浮上させる大きめのベイトリールと組み合わせるのが一般的。これは今回の3施設のいずれでも使いやすいはずだ。ただし、より遠投させたい、エサとテンヤを使った置きザオの釣りなどにはスピニングタックルを使用する人も多いようだ。

干潮前の1時間は非常に乗りが活発になり、新護岸でアマノは3バイ、ナガシマも1パイを追加。2人で計7ハイをキャッチ。型も500g平均といったところで悪くない。取材は夏だったが、9月後半に入っても各施設でタコの釣果が上がっており、まだまだ狙えそうだ。

マダコを釣る筆者
ベテランのアドバイスに従い、チョイ投げで根周りを探ると3連発!

本牧海づり施設ガイド

・問合先 管理事務所(TEL:045-623-6030)
・所在地 神奈川県横浜市中区本牧ふ頭1
・開園時間 4~10月は6~19時、11~2月は7~17時、3月は6~18時。休園は施設点検日。荒天の場合は臨時休業する場合あり
・料金 大人900円(見学100円)、中学生450円(見学50円)、小学生300円(見学50円)、小学生以下無料。駐車場は3時間以内250円、5時間以内350円、5時間以上500円
・売店 エサ、仕掛け、飲み物販売。貸しザオあり(有料)。中学生以下はライフジャケット無料貸し出し。食堂あり
・交通 JR東海道線・横浜駅、東急東横線・桜木町駅下車。26系統「海づり桟橋」行き、または「横浜港シンボルタワー」行きで「海づり桟橋」下車。車は首都高速湾岸線・本牧埠頭ICを出て左折。港湾道路をD突堤方向へ進み、突き当たりが釣り施設
・HP https://yokohama-fishingpiers.jp/honmoku

※このページは『つり人 2025年10月号』に掲載した記事を再編集したものです。

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