「これまでのアピアルアーの中で一番驚いた」。名手・村岡昌憲がそう太鼓判を押す、2026年春発売のシーバスミノー「マスターピース」。新機構「リニアエンジン」を搭載し、これまで両立が困難だったアップクロスとダウンクロスでの安定した泳ぎを実現。爆発の予感を秘めた話題作の実力を、アピアの宇津木代表に聞いた。

解説◎宇津木善生
まとめ◎つり人編集部
アピア代表取締役でロッドクリエイター。元IGFA世界記録・JGFA日本記録を保持し、先端素材と技術を用いたロッド開発に情熱を注ぐ。世界を釣り歩くトラベルアングラーでもあり、11月下旬にはインド洋ココス諸島でGT、ボーンフィッシュを満喫した。
アップでもダウンでも動く!アピアの新世代シーバスミノー「マスターピース」
「マスターピース」の最大の特徴は、アップでもダウンでもしっかりロールし、魚を誘い出せる点です。デッドスローでもレスポンスよく動き続けます。
アップで動くミノーはダウンで破綻しやすく、ダウンで動くよう設計すると今度はアップで動かなくなります。マスターピースが全方位で機能する理由は、重心が常にルアー中心付近にあり、なおかつ低重心に設計されているからです。
非磁性タングステンボールを採用した「リニアエンジン」の恩恵
こうしたルアーを作れるようになったのは、「バレーヌ160FL」から採用した「リニアエンジン」の恩恵が大きいです。他社の重心移動は、前方に磁器を置きシャフトが動くタイプ、もしくは2つほどの大きなウエイトボールが後方へバーンと動くタイプが主流です。
リニアエンジンは6~7個のウエイトボールを多弾配列し、マグネットをルアー中心付近に配置しています。全ウエイトが後方に移動した場合も、重さが一点に偏らず、安定した姿勢で飛んでいき失速後も姿勢が乱れにくい。飛距離向上にも寄与します。また複数のウエイトがルアーの重心付近に配置されるため慣性モーメントが小さくなり、立ち上がりが早く、アクションが安定します。
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ウエイトボールを小さくすれば、より低重心化も可能です。樹脂ボールや磁着しないボールとの組み合わせで、多彩なアクションを演出できるようになります。釣り具で使うタングステンの大半は磁石にひっ付いてしまいますが、アピアではリニアエンジンのために非磁性タングステンボールを開発し、現在特許を申請中です。
村岡昌憲が「爆発の予感」と太鼓判
マスターピースは村岡昌憲さんにも使ってもらい、ロケも行ないました。その際「これまでのアピアルアーの中で一番驚いた」と言ってくれた。「アップでもダウンでも動く。これは爆発の予感ですよ」と。20数年の付き合いですが、村岡さんからこの言葉を聞いたのは初めてです(笑)。これも自社のルアー開発室でオリジナル設計ができるようになったからです。名のとおり、マスターピースは全国のシーバスゲームで核になれるルアーです。
※このページは『つり人 2026年2月号』に掲載した記事を再編集したものです。
