空の玄関口である函館空港を擁しているだけでなく、2016年春に北海道新幹線が開業し、ますます注目度が上がっている函館市。津軽海峡に面した当地は道内でも温暖な地域で雪も少なく、冬に北海道遠征を考えている釣り人にとっては最適地のひとつだ。
美味なカジカはソルトルアーの好敵手
伊藤まき◎レポート
この記事は『つり人』2017年2月号に掲載したものを再編集しています。
空の玄関口である函館空港を擁しているだけでなく、2016年春に北海道新幹線が開業し、ますます注目度が上がっている函館市。津軽海峡に面した当地は道内でも温暖な地域で雪も少なく、冬に北海道遠征を考えている釣り人にとっては最適地のひとつだ。
函館市内でイチオシのフィールドは椴法華港。北海道ならではのターゲット、ホッケがよく釣れそうな名前だが、本命は秋~冬が旬のカジカだ。とても美味で鍋の具にすると鍋を突いて壊してしまうほど旨いことからナベコワシの別名がよく知られる。カジカ自身も食欲旺盛でルアーに対する反応がベリーグッドなフードファイター。比較的イージーに釣れるのも魅力だ。
釣り方は近年、手軽に楽しめるワームフィッシングが人気。ワームは存在感のある4インチ以上のビッグサイズ、シンカーは確実に底をとれる10g以上を選びたい。キャストしてリグを底まで落とした後は、リフト&フォールで底をドスンドスンと叩きながらゆっくり広範囲を探るのが基本。底を叩くことで巻き上がる砂煙にカジカは興味を示すようだ。リグは根掛かり回避能力が高いテキサスがベター。
平均サイズは30~40㎝ながら、50㎝アップの大ものも期待できる。そのサイズで卵を持っていると3㎏以上になり、ヘビーなベイトロッドでも抜きあげるのに躊躇するほどの重量感だ。ちなみに、60㎜以上の深く潜るディープタイプのクランクベイトも有効ルアー。ハゼクラならぬ〝カジクラ”もオツだ。カジカのほか、同港はアイナメとカレイ類も豊富。後者はババガレイのメッカとして有名でカジカと同様に盛期は秋~冬。ババガレイは投げ釣りでねらう。
ところで、毎年2月は道の駅なとわ・えさん(函館市日ノ浜町31―2)前の特設会場で恵山ごっこまつりが開催される(2017年は2月12日に開催予定)。ゴッコは地方名で標準和名はホテイウオ。七福神の布袋様に似ているのがネーミングの由来だ。コラーゲンの塊である長卵形のぷるぷるボディー、吸盤状の腹ビレが愛嬌たっぷり。
ゴッコ汁は道南の郷土料理として古くから親しまれている。残念ながら岸でも船でも、スレ掛かりは聞いたことがあってもゴッコが釣れたという話は皆無だが、魚の美味しさは見た目で判断できないことをゴッコとカジカは教えてくれる。
釣り人の間でマカジカと呼ばれ、ナベコワシの異名で知られる種。マカジカは大型になり、網に入ったものでは70㎝10㎏オーバーも聞かれる
カサゴ目ダンゴウオ科のゴッコ。キモカワイイとはこんな魚をいうのだろう。魚体は楕円形でぽよぽよと柔らかい。1尾1,000~2,000円で市場に並ぶ
渡島半島南部の最東端、恵山の麓に位置する椴法華港。近くには海に突き出た岬に自噴する露天の湯で、干満により入浴時間が変わる無料の水無海浜温泉もある
湯ったり館とどぽっくる
℡0138・86・2121
はこだて恵山ホテル恵風の日帰り温泉施設。源泉は山と海で異なる2つの泉質、ナトリウム塩化物泉と炭酸水素塩泉。殺菌効果が高く湯冷めしにくいうえ、美肌づくりにもすぐれた効能を持つ。午前11時半~午後1時半の利用なら、食事付きの特別入浴セットがお得。昼食のみいただく地元の人も多く、美味しさはお墨付き。時期によっては函館名物のスルメイカもいただける
住所●函館市恵山岬町61-2
営業時間●10~22時
料金●大人400円
℡0138・86・2121
はこだて恵山ホテル恵風の日帰り温泉施設。源泉は山と海で異なる2つの泉質、ナトリウム塩化物泉と炭酸水素塩泉。殺菌効果が高く湯冷めしにくいうえ、美肌づくりにもすぐれた効能を持つ。午前11時半~午後1時半の利用なら、食事付きの特別入浴セットがお得。昼食のみいただく地元の人も多く、美味しさはお墨付き。時期によっては函館名物のスルメイカもいただける
住所●函館市恵山岬町61-2
営業時間●10~22時
料金●大人400円
問合先●フィッシングショップインパクト(℡0138・48・7400)
2017/12/25