ゴロタ浜は根魚にとって格好の住処。カサゴやムラソイ、メバルなどさまざまな美味しい根魚が生息している。日中は転がっている大きい石の隙間にルアーを落とすだけの穴釣りが楽しい。
ゴロタ浜は根魚のアパート!
写真と文◎編集部
ゴロタ浜は根魚にとって格好の住処。カサゴやムラソイ、メバルなどさまざまな美味しい根魚が生息している。日中は転がっている大きい石の隙間にルアーを落とすだけの穴釣りが楽しい。
この記事は月刊『つり人』2021年6月号に掲載したものを再編集しています
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カサゴ、メバル、ハタ、アイナメ、クロソイ……。根魚は総じて美味しいイメージがある。刺身はもちろん、煮つけや塩焼きにしても美味しいけれどスーパーに並ぶことは少ない。しかし、釣りなら根魚を入手できる。特にメバルやカサゴ、ムラソイの類はオカッパリでも充分にねらえるのだ。これらは調理するなら煮つけや空揚げが定番。大型のメバルやカサゴは2~3日寝かせてから刺身にするとよい。ムラソイは刺身でも食べられるが、少しクセがあるので、煮つけやぶつ切りにしてみそ汁にするのがおすすめだ。
20cmオーバーのムラソイ。こんな良型も足もとに潜んでいる
オカッパリの釣りというだけで手軽感はあるがその中でも簡単なのは穴釣り。岩の隙間である穴に仕掛けを落とし込んでいく釣り方で、落とした穴に魚がいれば食いついてくるので引き抜くという寸法だ。岩に潜んでじっとエサを待っているようなカサゴやムラソイが穴釣りのメインターゲットになる。
根魚の代表、カサゴも穴釣りのターゲット
オニカサゴの幼魚だろうか。トゲに毒がありそうな風貌だったので触らずにリリースした。抜きあげたらやたらに掴もうとしないでまずは魚種を見極めよう
ゴロタならポイントは無数にある
穴釣りといえば消波ブロックや石積み堤防の隙間をねらうのが手軽で一般的だが、釣り人が多いポイントでは魚が抜かれていることも多々ある。しかもカサゴ類のような根魚は大きく移動することが少ないため、一度抜かれるとすぐには魚が戻ってこない。しかし、ゴロタ浜なら広大なポイントで釣り人は少ないので魚は豊富なことが多い。ゴロタ浜というのは大きめの丸い石や岩で構成された海岸のこと。
ゴロタ浜。なるべく大きい石が重なっているスポットは隙間も大きく魚が着きやすい穴がある
岩の隙間に隠れている小ガニ。これらが波で流されてくるのをムラソイたちは待っている
ゴロタ浜での穴釣りは水深がないため魚がいるのか疑ってしまうが、ターゲットのムラソイは水深が30cmでもいる。むしろゴロタ浜の波打ち際は絶好のポイントとなる。「波打ち際の岩にはエサとなる小さいカニがいて、波によって流されてくるのをムラソイは波打ち際で待っています。また、少しでも投げると根掛かりした際に外せない確率が上がります。足もとで充分に釣れるので丁寧に探りましょう」とは藤原克則さん。
穴釣りで必要なタックルと装備
ゴロタ浜での穴釣りで大切な装備はスパイク付きの長靴。ゴロタの石は丸いだけでなく、コケやノリが生えていることも多い。とにかく滑りやすいのでスパイクピンは必須だ。次にライフベスト。安全対策としてはもちろん、ポケットが多くルアー一式を身に着けられて探り歩くのに邪魔にならない。
藤原さんは伊豆半島のゴロタ浜で尺メバルをねらう一方、穴釣りを家族で楽しんでいる。ライフベストとスパイク付きの長靴は必須。さらにグローブがあれば岩に手をついても痛くない
穴釣りで使うロッドは6フィート台で硬めが扱いやすい。穴にサオ先を突っ込んで使うこともあるので繊細なメバルロッドではヒットした際に折れてしまうこともあるそうだ。当然、岩に擦ることもあるので安価なロッドのほうが気兼ねなく釣りができる。
ラインの出し入れが頻繁にあるため、ベイトリールがおすすめだがスピニングリールでも充分釣りはできる。番手は扱いやすいサイズであればどれでもOK。
ラインは擦れに強いフロロカーボンの12ポンドをルアーに直結している。
使うルアーはジグヘッド+ワームのみ。1.5g、2g、3gのジグヘッドを用意し、2gを基本的に使う。波に乗せて穴の奥に送り込みたいときは軽い1.5g、波が強く沈んでくれない時は重い3gと使い分けている。
ワームの種類はパドルテール系、シュリンプ系、クロー系、グラブ系、ピンテール系を用意。カラーはオレンジやホワイト、チャートリュースなどアピールが強いものが効果的。イメージはエサとなる小ガニの白い腹部だそう。この日はパドルテール系の「躍ハゼ(アルカジックジャパン)」のオレンジカラーに反応がよかった。
この日はジャックアッパー2gに躍ハゼ1.6インチのオレンジカラーに反応がよかった
カラーは白やピンクのほかオレンジやチャートリュースなどアピール系が効果的。グラブのほかにもパドルテールやクロー系も反応がよい
後編「穴の見極め方! 釣れる穴はどんな穴?」へ続く……
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