メバリングといえば漁港や磯が定番だが、実は「小規模サーフ」がアツい。釣り禁止などの規制や人的プレッシャーが少なく、海藻帯や沈み根が絡む遠浅サーフはメバルの絶好のポイントとなる。今回は、ウエーディングで楽しむサーフメバリングの魅力と、プラグでの攻略法をサンスイ渋谷店Part1の林 悠一さんに聞いた。
.jpg?width=200&height=200&name=hayashi%20(2).jpg)
文◎林 悠一(はやし・ゆういち)
写真◎月刊つり人編集部
サンスイ渋谷店Part1勤務。アジング・メバリングといったライトゲームからシーバス、ジギング、ビッグゲームまでソルトゲーム全般に精通。アユルアーのほかエリアトラウトなどのフレッシュウォーターの釣りも得意。
東京湾メバリングは2月頃から数釣りが楽しめる
東京湾のメバルは11月頃からプリスポーン(産卵を控えた状態)に入り、12~1月はミッドスポーン(産卵中)シーズン。1月はアフタースポーン(産卵後)の個体が増えていき、一度釣果が落ち着くが、2月頃になると体力を回復した個体が増えていき、数釣りが楽しめるようになる。
ちなみにシーバスも同じタイミングで産卵を終え、体力回復のためアミやエビ・カニやゴカイの幼生のような小さなプランクトンを捕食する偏食期に入る。そうした小さなプランクトンを捕食しているシーバスは通常サイズのルアーを通しても無反応なのに、メバルを釣るようなライトルアーを通すと一撃でヒットしたりする。そのため、メバルを本命にしたライトゲームであっても、ネットやフィッシュグリップは必ず携帯しておきたい。
サーフメバリングのポイント選び
メバルは漁港等で手軽に釣れるターゲットであるが、メバル釣りファンは磯にも通い大型をねらう。私も磯に通うことは多いが、もっと手軽にメバル釣りを楽しめるフィールドとしておすすめしたいのがサーフ(砂浜)である。
釣りが禁止、あるいは夜釣りが禁止されている漁港も多いなか、サーフは比較的そうした規制が少なく、人的プレッシャーも少ない。ただし、サーフならどこでもよいわけではなく、メバルでいえば穏やかでありながら潮通しがよく、海藻帯や岩礁帯が混ざるサーフを好む。
小規模なサーフがねらいめ
こうした条件を揃えているのは長大なサーフよりも、周りが岬に囲まれているワンド状のサーフや、沖側に波消ブロックや堤防があり、内側では波が立ちにくいサーフなど。海底に海藻帯や岩礁帯が混ざっていればメバルと出会える条件は整う。
そして、メバルが隠れられる海藻帯や岩礁帯の上にさまざまな角度からルアーを通して活性の高い個体から効率よく釣っていくことが重要。同じ場所に留まらず、テンポよくあちこちに点在するポイントをランガンしていくことでメバルと出会える確率はさらに上がる。活性が高い個体がいれば1投目で反応してくるはずだ。潮が動いている時合にできるだけ多くのポイントにルアーを通せれば確率はグンッと上がる。
ニーブーツを履いて波打ち際からキャストをしても成立するが、こうした漁港脇の小規模サーフの多くは遠浅であることから、ウエーダーを履いて太ももあたりまで海水に浸かったほうが探れる範囲が数倍も拡大する。最も寒い時期の夜中に海水を浸かる釣りは寒さとの闘いでもあるが、防寒対策と安全対策をしっかりと行なえば意外に快適である。
ワームよりもプラグを使う理由

メバルのルアー釣りといえばワームを使う方が多いが、私は基本的にプラグのみを使用する。プラグの最大の特徴はシンキングペンシルを除いて、最大潜航深度が決まっているということ。巻けば任意の水深より潜らないので、浅場の障害物の上を容易に通すことができる。
たとえば3gのプラグとジグヘッドリグで比べると、表層をキープするのはジグヘッドリグのほうが圧倒的に難しい。ジグヘッドリグは沈下スピードが圧倒的に速いため、その分速く巻かなくてはいけなくなるからだ。対してプラグはいいポイントの上をゆっくり引けるからヒット率が一気に上がる。
低活性時に有効なステイが可能
クランクベイトのフローティングタイプやスローシンキングタイプではポイントの上や藻を抜けたところで一定時間止めることもできる。このルアーを止めてステイの間を作るのも低活性時には有効なパターンだ。浅いポイントでは浅くしか潜らないシャロータイプを使用すれば根掛かりの心配もほぼないので、根掛かりを恐れず強気に根の上を通すことができる。
水深に合うルアーを選べば、あとは巻くだけ。ルアーが泳ぐ波動もソフトベイトであるワームの柔らかい素材と比べ、ハードベイトのプラグは文字どおり硬い素材のため水押しも波動も強くアピール力も抜群だ。つまり、ワームのほうが簡単でビギナー向きと思われているが、実際にはプラッギングのほうが簡単でオートマチックに釣れるのだ。
ロッドはチューブラーティップモデルがおすすめ
ロッドは7〜8ftのライトゲーム用。ジグヘッドリグを扱うようなソリッドティップモデルでもよいが、感度と操作性、遠投性能と強度が高いチューブラーティップのほうが好ましい。リールは2000〜2500番、ロッドとのバランスのよいサイズを選びたい。ラインは遠投性能と操作性を考え、PEラインの0.2〜0.6号、ショックリーダーはフロロカーボンの4~6lb、表層やトップウォーターに反応がよい日はナイロンショックリーダーを使用することが多い。
漁港と違い、根周りの強引なファイトやシーバスがヒットする可能性も考えると、1.5号(6lb)が標準と考えたい。ポイントによっては2.5号(10lb)のショックリーダーを使うこともある。
・ロッド:ヤマガブランクス ブルーカレントⅢ 76stream
・リール:シマノ ヴァンキッシュC2000S
・ライン:バリバス ソルトウォーターフィネスX8 #0.2号
・ショックリーダー:バリバス ライトゲームショックリーダー6LB
三浦半島での実釣レポート
さて、今回の撮影日は1月上旬に行なった。私がよく通うのは房総半島と三浦半島だが、今回のタイミングはライトゲームでは天敵の強風が連日続いていたことから、西風が風裏になる三浦半島の東側で風裏を探しての釣行となった。釣り場に到着した時は満潮潮止まり付近だったが、下げ潮が利きだすと、魚の活性は上昇。
ゲストの良型シーバスが登場
根の真上でクランクベイトを止めている最中に鋭い吸い込みバイトをしてきたのは良型のマルスズキ。三浦半島でこの釣りをしていると、ヒラスズキのセイゴからフッコサイズは定番のゲストでそれも想定したロッドパワーのタックルバランスだったことから、目測75cmのスズキサイズでもヒヤヒヤすることなく取り込むことができた。
ちなみにシーバス類が回遊してしまうとメバルの活性が下がってしまうことが多々ある。メバルのアタリもポツポツあるが、ショートバイトが多発してなかなかフッキングまでに至らないのはシーバスの影に怯えて根からあまり離れようしないためかもしれない。実際、メバルの反応がよかったのに、ヒラセイゴやヒラフッコが連発した途端にメバルが沈黙してしまうことが多々ある。
本命メバルもキャッチ成功
もともと産卵直後の低活性のところにシーバスが絡んで厄介だなと思っていたが、その後はシーバスの回遊が落ち着いた。そして、水深1m程の海藻帯の上の水面直下にショアーズ オルガリップレス50をテロテロ引いていると、ようやくサオ先をグッと抑え込むようなヤル気のあるバイト!
海藻帯の切れ目から飛び出してきたのは本命のメバル。ねらって釣れた何とも嬉しい一尾だ。年始という厳しいタイミングとあってなかなかシビアだったが、これから2月に入ればメバルは産卵から回復傾向になり、活性もどんどん上がってくる。サーフからでもメバルのライズを見ることができたりしてトップウォーターゲームも楽しめる状況もあり、なんとも待ち遠しい限りだ。メバル以外にも多彩な魚たちがねらえるサーフゲームをぜひ楽しんでもらいたい。
※このページは『つり人 2026年3月号』に掲載した記事を再編集したものです。

.jpg?width=960)