<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=170559842213036&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">
つり人編集部2026年5月17日

バチコン攻略の極意はアジと会話すること?タナと誘いで再現性を追求

船からアジをねらう「バチコンアジング」は、水中の見えない状況からタナやアクションの正解を探り出す論理的なゲームだ。この記事が掲載された『つり人 2026年5月号』の特集名は「アジトーク」。上の写真はそれになぞらえた冗談ではあるが……東京湾エリアをホームにバチコンアジングへ通うピストン西村さんは、実際にまるでアジと会話をするかのように、タナ調整やカラーローテーションでその日の再現性を探っていた。

ピストン西村

写真と文◎ピストン西村

編集◎月刊つり人編集部

東京都出身。小学生のころバスフィッシングにハマり、釣りの専門学校であるヒューマンアカデミーフィッシングカレッジを卒業。20代のころからエリアトラウト、中深海のスロージギング、バチコン、アユルアーなどさまざまなルアーフィッシングに食指を伸ばし、現在に至る。エリアトラウトのブランド「ゴッドハンズ」では代表を務める。

再現性を追い求める!バチコンアジングの魅力

小学生のころバスフィッシングに出会い、社会人になってからはエリアトラウト、ジギングなど、幅広くルアーフィッシングを楽しんできた西村さん。バチコン歴は今年で5年目になる。

西村「水中の見えないところで仕掛けを操作する釣りが好きなんですよね。見えなくても細かい工夫が釣果に結びついて、それが再現性につながるのは快感ですよ。バチコンは基本真下に落とすだけなので一見簡単そうに見えますが、その日反応のよいタナ、アクション、そしてワームの色などに対して、アジたちはとってもセレクティブ。むしろ入れ食いだとあんまり面白くないです(笑)。リグを介して、本当にアジと会話して答えを探っていくんですよ」

ルアーフィッシングの豊富な経験から、すでに確立されていたバチコン特有の逆ダン仕掛けについても、固定観念にとらわれないシステムを試す時期もあった。

西村「ジグヘッドを使わずに、ハリを直接リーダーに結んだほうがアジが吸い込みやすいのでは?と、普通のダウンショットリグのようにやってみたこともありました。でも、それだとワームが回っちゃってダメなんですよね。ジグヘッドを使うのは、ワームの姿勢を整えるバランサーとしての役割もあるのかと理解しました。いかにこの道具立てが理にかなっているのかが分かってきたころ、よりのめり込んでいく感じがありましたね」

バチコンに使うジグヘッドとオモリなど
ジグヘッドは0.2 ~ 0.5 号。ヘッドの形状はロールの強弱で使い分け、釣れるアジのサイズによってハリの線径も変えていく。ラウンドタイプのオモリを愛用するのは、「バイトと勘違いしやすい着底後の倒れ込みをなくすため」だ

東京湾・木更津発!バチコンにアツい船宿「栄宝丸」

この日西村さんが訪れたのは、木更津市の栄宝丸。東京湾の千葉側では、今最もバチコンにアツいと言っても過言ではない船宿だ。ライトアジ船は周年出船しており、シーズン問わず、8:2の割合でバチコンファンで釣り座が埋まるほどである。東京湾でもまだ、横浜エリアでしかバチコンを受け入れる船宿がなかった時代からシーンを見てきた内田船長はこう話す。

内田「バチコンをやりたいけど横浜まで行くのはちょっと……っていう方が最初は来てくれていました。当初からお客さん同士のトラブルというのもなく、ビシ釣りの人もバチコンの人も、仲良くやっていこうよという雰囲気がありました。なんなら、それを見ていたビシの人も興味を持つようになるんですよ。そこからだんだん広がっていった感じですね。それと、このあたりはそこまで深いエリアがないというのもよかったと思います。水深4〜22mくらいで、潮がすごく速いわけでもないので、ビシとバチコンがひとつの船で成立しやすいんです」

栄宝丸
船体の幅が広く、揺れが少ないので繊細なバチコンゲームを楽しむにはうってつけの環境が整っている。トイレも男女別で完備している

釣り方の自由度を保つ試み

そんな背景もあって、栄宝丸ではお客さんへの厳密なオモリの号数指定をしていない。これは、バチコンのゲーム性をより自由に楽しんでもらいたいという思いからだ。

内田「10号前後を基準に、8〜12号くらいを使う方が多いです。なかには、“今日は感度よくアタリを取っていきたい!”と、15号とか重めにされる方もいらっしゃいます。あくまでライトアジ船なのでビシの方ありきではあるんですが、バチコンの釣り方を、可能な限り縛らないようにしています。あとはオマツリしないように、皆さんで工夫していただくという感じですね」

こうした懐の広さが、震源地になった所以だと思う。また、それがお客さんにもしっかりと伝わっているから気持ちよく楽しめるのだろう。西村さんも、千葉エリアでは栄宝丸以外行ったことがないというほどの溺愛ぶりだ。

西村「船が広くて、揺れが少ない。より正確にタナを探ることができます。繊細なゲーム性を楽しむためには重要な点ですよね。あとはなにより、船長と女将のキャラが最高!(笑)」

栄宝丸船長と女将
船長の内田市郎さん(中央)と、この日は中乗さんで乗船の内田幸子さん(左)。温厚でていねいな話しぶりの市郎船長と、「ナイッスゥ~!」と常に船内を盛り上げる幸子さんの息の合ったコンビ。ふたりのファンも多い

仕掛けのキモは「固めのハーフヒッチ」!ズレを防いでアピール力を持続

さて、いかにその日のヒットパターンを見つけ、それを持続させるかがこの釣りの醍醐味であるのだが、そこに懸ける西村さんの道具立ては抜かりない。そのひとつが、リーダーと捨てイトを接続する際のハーフヒッチに表われていた。

西村「枝スになる部分ですね。ハーフヒッチの締め込みを緩めにして、遊動式(=枝スの長さを調節できる)にする方が多いですが、僕はここを8割くらいの強さで締め込んで、あまり動かないようにしています。仮に一度バイトがあったとして、そこで締め込みがズレてしまったら、同じ条件でアジにアピールできないですよね。これだと再現性の発見につながらないので、そこでズレてほしくないんです。一度当たった魚は、まだエサを探している状態であることが多いので」

西村さんの締め込みは最後のハーフヒッチをキツめに3回ほど縛って留める。アジのバイトではズレないが、根掛かりを外すときにはちょっとズレるくらいの塩梅。

西村「力の入れぐあいに関しては感覚なのでなんともお伝えできないんですが(笑)、なにかの拍子にズレて、その部分のイトヨレが起こりづらいというメリットもあります」

西村さんの仕掛け
枝ス遊動式ではなく、西村さんは締め込む。乗らなかったアジに対して同じ条件で誘い続けることで、その日のパターンを掴むのだ

その日のヒットパターンを探る釣り

当日の話である。木更津港から出船し、15分ほど移動して合図が入るかと思えば、船の位置を調整し、両舷のお客さんにまんべんなく反応が行き渡るよう当て直してくれる。細やかな配慮がありがたい。そして始まった最初のスポットで、さっそく西村さんがサオを曲げた。

西村「着底して、そこからちょっとリフトした瞬間に食いました。タナは1.5mより少し上ですかね。おそらくフォールで寄ってきて、止まったところで距離を詰めてきて、それが動いたら食う感じだと思います。これは、今日は待ちの釣りになりそうですねえ〜」

釣れたアジにも話しかける西村さん
釣れたアジにも話しかける西村さん。「どうして釣られちゃったのかな~~~?ありがとうねえ~」

同船者のコマセが漂う層をイメージしタナを微調整

同じパターンでもう1尾追加するもあとが続かず、ここから1時間アタリなし!なかなかに難しい状況に、西村さんは捨てイトの長さを30cm短くした。

西村「僕が舳で、ビシ釣りの方が艫ですよね。もしかしたらコマセが漂う層がもう少し深くなっているんじゃないかと思い、タナを変えてみます」

その1投目でヒット!しかしフッキングせず。ワームのズレを直して再度入れ直すとまた当たるが、これも乗らず……。

西村「ねらったタナは合っていそうだけれど、いかんせんバイトが小さくて掛けきれないですね。あまり動かさずボトム付近で待ってみるか?」

誘いのパターンを変えてヒット

それまでは【着底→シェイクしながらリフト→シェイクしながら落とす】というアプローチが基本だった西村さんだが、アクションをほぼ加えず、船の揺れに任せてリグを上下させる作戦にシフト。するとようやくヒット!

西村「なるほど〜今日はそんな感じでしたかアジさん!」

ようやくこの日の傾向を掴みかけてきたところだったが、あいにくの時間切れ。西村さん、今日はなかなかパターンを掴みきれなかったですね?

西村「そうですねぇ〜。でも、乗合船の魅力はある意味ここからなんですよ。周りの人では、僕よりも釣ってる人がいて、話を聞けばそこで答え合わせができるんです。多分、見てた感じ今日いちばん釣っていた人は……」

そう言った西村さんは片付けもそこそこに、帰港してからほかのバチコンファンのもとに話を聞きに行った。

西村「バチコンのサオ頭が22尾だそうです。やっぱり、今日はあんまり動かさないほうがよかったみたいですね。どんどん誘って掛けていく釣りが好きな僕には、我慢するのがキツい展開でした(笑)。またリベンジに来ます!」

アジを釣る西村さん
「1回の釣行でここまで理解が深まる釣りもほかにないと思います。バチコンならではの醍醐味ですね!」と西村さん

吸い込みやすさを徹底追求!新作アジングワーム「ワフト」

ワフト

この日西村さんが使用していたワームが、4月に発売予定のエクリプスの「ワフト」。特徴は4つある。

1.水を掴むリブ構造

リング状のリブが水と空気をまとうことで、わずかな水流でも微細な波動を発生させる。これにより、生命感のある動きでアジを誘う。

2.理想的な水平姿勢

腹側に設けられた独自の溝により、アジが最も吸い込みやすい「水平姿勢」をキープ。違和感を与えずにバイトに導く。

3.高いフッキング率

リブの深さと素材(マテリアル)を絶妙に調整。ボディー全体が非常に柔らかいため、アジの口の中でスムーズに折り畳まれ、確実なフッキングを可能にする。

4.強烈な集魚力

コンパクトなサイズ感ながら、存在感を際立たせる強力なフォーミュラー(匂い・味)を配合した。視覚だけでなく嗅覚にも強烈にアピールする。

西村「基本的にはギガアジ用に3インチ、20cm前後が2インチという考え方でいいと思いますが、例外的に潮の速いところや、水深の深いところで、2インチだと存在感に不安があるという場合は3インチを使ってもいいと思います。浮力が高く、軟らかいので、アジのサイズが小さくても、3インチがしっかり吸い込まれます。また、水温が低い時期でも硬くならないのが気に入っていますね」

西村さんのバチコンタックル
西村さんのバチコンタックル
・スピニングタックル(右)
ロッド:アクシアトラック バーチカルコントロール ATVS-694UL/L-S(エクリプス)
リール:15 イグジスト2003H(ダイワ)
ライン:PE X8 0.4 号(シーガー)
リーダー:フロロハリス 1.5 号(シーガー)※150cm 接続
ジグヘッド:アジ爆ジグヘッド 速掛け 0.2 号(ヤリエ)
捨てイト:グランドマックス 1.2 号(シーガー)
オモリ:フリリグシンカー R 28g(ダイワ)

・ベイトタックル(左)
ロッド:アクシアトラック バーチカルコントロール AVTC 694L-S(エクリプス)
リール:ソルティストSV TW PE SP 100XHL(ダイワ)
ライン:PE X8 0.4 号(シーガー)
リーダー:フロロハリス 1.5 号(シーガー)※150cm 接続
ジグヘッド:アジ爆ジグヘッド 速掛け 0.2 号(ヤリエ)
捨てイト:グランドマックス 1.2 号(シーガー)
オモリ:フリリグシンカー R 28g(ダイワ)

※このページは『つり人 2026年5月号』に掲載した記事を再編集したものです。

アジ 船の釣り 魚種別釣りガイド アジング オフショアルアー

月刊つり人 最新号

つり人 2020年5月号

列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。

記事検索

月刊つり人 最新号

つり人 2020年5月号

列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。

×
拡大画像