海のルアー釣りで出番が多いワームとリグにはどんな種類があるのか?ローテーションの基準は?タイプ別にまとめた。
ワームの名称をタイプ別にご紹介します!
写真と文◎編集部
海のルアー釣りで出番が多いワームとリグにはどんな種類があるのか?ローテーションの基準は?タイプ別にまとめた。
目次
シャッドテール系
ボディーに伝わるテールアクション
相性のいいリグ:すべてのリグ
小さな円形のテールが付いているワームを「シャッドテール系」と呼ぶ。海で使うワームの定番中の定番だ。巻くとテールがスイングして水を掻きまわすのが特徴で、グラブほど動きが大きくないのでアピール過多になりにくい。「本物の小魚の尻尾」=「シャッドテール」とイメージすればわかりやすい。テール部の動きにだけ目がいきがちだが、この部分の動きにつられてボディー本体も微振動したりロールしたりして魚にアピールする。ボディーの動き方にも注目しよう。
・アジ、メバル用
グラスミノーS(エコギア)全長42mm
・マゴチ、ヒラメ用
ビーチウォーカーハウルシャッド(DUO)全長5in※トレブルフック付きジグヘッドとセットで使用
・シーバス、マゴチ、ヒラメ、タチウオ、ロックフィッシュ用
パワーシャッド5in(エコギア) 全長5in
・大型ロックフィッシュ用
HRF モンスターシャッド(ダイワ) 全長6in
ピンテール系
実は微振動する極細テール
相性のいいリグ:ジグヘッドリグ、キャロライナリグ、フロートリグ
極めて細いテールがついたストレートワームを「ピンテール系」と呼ぶ。ノーアクションなのでは……と思いきや、ピンテール部は水流を受けた際に微振動してフィッシュイーターの本能を刺激する。日中や澄み潮時、またスレた魚を相手にする時などはこの控えめなアピール力が生きることが多い。イワシなど泳ぎが弱々しい小魚を模すのも非常に好都合。細長いシルエットが似ているだけでなく、テールが動きすぎないのでイワシが泳ぐ際の微細な振動を表現しやすいのだ。
・アジ、メバル用
ピンワームM(カルティバ)全長43mm
・シーバス用
MARS R-32(ヒルクライム)全長3.2in
・シーバス、タチウオ用
フラッシュJ SW(フィッシュアロー)全長4in
パドルテール系
ピンテール+αのアピール力を!
相性のいいリグ:ジグヘッドリグ、キャロライナリグ
アジやメバルねらいで出番が多いタイプ。パドル形状のテールが適度に水を押すことで、ピンテール系よりも若干アピール力が強い。ピンテールとシャッドテールの隙間を埋めてくれる存在だ。人間の目から見た際の違いはわずかでも、魚の側線は水押しの強弱を敏感に感じ取っている。バイトが遠いときはローテーションの一角に加えたい。
・アジ、メバル用
ブリリアント1.2in(ティクト)全長1.2in
グラブ・カーリーテール系
ぶりぶり水を掻きまわす大型テール
相性のいいリグ:ジグヘッドリグ、テキサスリグ、直(ジカ)リグ
大ぶりなテールが水を掻きまわすためアピール力が非常に強い。障害物のなかに潜んだ根魚に存在を気付かせたいときや水が濁っているときなどにテールの大きな動きが頼りになるのだ。ただしアピール力が強すぎて魚が見切ってしまうケースもあるので投入タイミングはよく見極めよう。
・アジ、メバル用
波動ビーム(ダイワ)全長1.5in
・クロダイ用
ショートバイトカーリー(シマノ)全長1.5in
・ヒラメ、マゴチ用
フラットジャンキー グラビンシャッド4in(ダイワ)全長4in
・ハタ、ソイ用
ロックマックス4in(エコギア)全長4in
ワインドワーム
幅広ダートでスイッチON !
相性のいいリグ:ワインド用ジグヘッド
ロッドワークで鋭く跳ね上げてワームを左右にダートさせ、その後フリーフォールさせる釣りを「ワインド」と呼ぶ。パニックを起こした小魚を模すことでフィッシュイーターのスイッチを入れることができるのだ。ダートアクションを生みやすい三角形ヘッドのジグヘッドと、シャクったときにダートする形状のワームを組み合わせることが絶対条件。シーバスやタチウオ、アジ、根魚などフィッシュイーター全般に効く。
・アジ、メバル用
キビキビナーゴ(ジャッカル)全長2in
・シーバス、タチウオ、マゴチ用
ニンジャリ(ブルーブルー) 全長105mm(Mサイズ)
・タチウオ用
ワインドマスタースマートミノー90(がまかつ)全長90mm
・シーバス、タチウオ、マゴチ用
マナティー(オンスタックルデザイン)全長90mm
クロー・ホッグワーム
甲殻類イーターに!
相性のいいリグ:ジグヘッドリグ、テキサスリグ、直リグ
エビ・カニ系をイメージしたワーム。中層を泳がせるのではなく、ボトム付近でズル引きしたり、ボトムバンプさせたり、フォールで誘ったりすることが多い。そのため根掛かりしにくいオフセットフックとの相性がいい。甲殻類が好きなクロダイ、キビレ、ロックフィッシュ全般に襲われやすいワームだ。
・クロダイ用
チャンクロー2.8in クロダイVer.(ジャッカル)全長2.8in
・ハタ、ソイ用
キジハタホッグ(エコギア)全長74mm
適切なフックサイズは?
フックサイズは釣り場で試行錯誤しながら決める。根掛かりが多ければハリを小さくしたり、乗らないアタリが多ければ大きくしたり、ワームのアクションが崩れない範囲で調整しよう。ただし目安はある。イラストのA(ヘッド~フックを抜く位置)が、ボディー全長の1/3 ~ 1/2 になるくらいが通常。口が小さいアジねらいの場合は1/4 ~ 1/3 が適度で、ミスバイトが多いクロダイ相手だと1/2 ~ 3/4 になる。
カラーの選び方
マゴチやヒラメなど、広い範囲から魚を捜す釣りでは目立つ色が有利。人間が見て「派手」と感じる色は水中でもアピール力が強いと考えてほぼ間違いない。金やイエロー(チャート)、ピンク、ブルーなどだ。ワームはプラグと比べてアピール力が弱いので、その分強い色を用いることが多い。
逆に、「いる魚に口を使わせる」ことに神経を使うことが多いアジやメバルねらいではクリア系やグリパン系などの地味なカラーが頼りになる。迷ったら「本物のエサに寄せる」のも有効な一手だ。
素材について
近年はエラストマー素材のワームが増えている。モチモチとした質感で、伸ばしてもちぎれにくくハリ持ちが非常にいい(ジグヘッドなどのフックからズレにくい)。フグ対策として非常に有効。ひと晩使えることも……!
・アジ、メバル用
ソレアモモアジ(シマノ)
◆次回はリグについて紹介します!
海のワーム釣り入門 ワームとリグについて知ろう〜各名称と使い方〜 リグ編
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