堤防や海釣り公園で数釣りできるカタクチイワシ。スーパーではまず見かけない魚だが、実は刺身・つみれ汁・フライと食べ方の幅が広い万能ターゲットだ。下処理も包丁いらずの簡単さ。釣り人だけが味わえる、鮮度抜群の食べ方6品を紹介する。

写真と文◎葛島一美
まとめ◎つり人オンライン編集部
1946年創刊の雑誌「月刊つり人」を筆頭に数々の釣りに関するコンテンツを作成してきた「株式会社つり人社」のWeb編集部。現場を知り尽くした編集部員・プロアングラーのネットワークを活かし、確かな情報をお届けします。
カタクチイワシの食べ方
身近な堤防や海釣り公園でよく釣れるカタクチイワシ(シコイワシ・セグロイワシ)。鮮度落ちが早いためスーパーで鮮魚を見かける機会は少ないが、生でも焼いても美味しいターゲットだ。また、実はしらす干しや煮干し、アンチョビなど、加工品として口にする機会が多い魚でもある。
群れで接岸するので数が釣れることが多いものの、下処理は比較的簡単なのも嬉しい。身が柔らかいため、頭と内臓を取り除けば包丁いらずの手開きでさばくことができる。小骨も弱いので刺身にする際にそのままでも気にならない。
ただし、鮮度落ちが極めて早い点には注意が必要だ。釣り上げたらすぐに「潮氷(氷を入れた海水)」へ入れて氷締めにし、クーラーボックスで徹底的に保冷して持ち帰ろう。
詳しい下処理・さばき方は、下記の記事で解説しているので参考にしてほしい。

\あわせて読みたい/ 【カタクチイワシのさばき方】100均グッズで効率化!大量釣果の簡単な下処理
鮮度抜群だからこその味わい!カタクチイワシの「刺身」

カタクチイワシは鮮度の落ちやすい魚ゆえに、刺身で食べられるのは釣り人ならではの贅沢だ。
食味としては、程よい脂の乗りと強い旨味が特徴。手開きで簡単に刺身にできるほか、細かく叩いてショウガやネギなどの薬味と合わせたり、酢締めにして旨味を凝縮させたりと、さまざまな食べ方で楽しむことが可能だ。
材料
・カタクチイワシ
・長ネギ・ミョウガ・ショウガの千切り
・大葉
刺身の作り方
骨まで気にならない美味しさ!カタクチイワシの「つみれ汁」

千葉県・九十九里エリアで古くから親しまれる郷土料理に、「いわしのつみれ(だんご)汁」がある。
すり鉢やフードプロセッサーで丁寧に身を叩き、根菜類とともに煮込むのが定番のスタイルだ。加熱することでいわし特有の旨味がスープへと溶け出し、深いコクのある味わいに仕上がる。
材料
イワシつみれ
・カタクチイワシ200g
・塩 小さじ0.5
・ショウガのみじん切り 小さじ1〜1.5
・長ネギのみじん切り 大さじ1
・片栗粉 大さじ1〜1.5
だし汁
・だし カップ5
・日本酒 50cc
・ミリン 大さじ1
・醤油 大さじ2〜3
・塩 適宜
市販のけんちん汁&豚汁用水煮野菜
刻みネギ
つみれ汁の作り方
ご飯が進む定番おかず!カタクチイワシの「梅干し煮」

梅干しと醤油、そしてみりんで煮込む「梅干し煮」は、いわし料理の定番レシピだ。マイワシと異なり、ほどよい脂乗りのカタクチイワシで作ると、梅の酸味と相まってよりさっぱりとした味わいに仕上がる。食欲が落ちがちな夏のごはんのおかずにぴったりな一品だ。
材料
カタクチイワシ 5〜10尾
煮汁
・醤油 大さじ4
・ミリン 大さじ3
・水 カップ1
・梅干し 3〜4個
作り方
サクサク美味しい!手開きで作る絶品「イワシフライ」

開くのが簡単なカタクチイワシは、骨まで柔らかく食べられる「フライ」に最適。トルコの黒海地方を代表する郷土料理としても有名だ。
現地では「ハムシ」と呼ばれ、フライパンにびっしりと並べて揚げ焼きするスタイルが定番だが、日本では衣をつけて揚げるフライが最も親しみやすい。
刻みキャベツを添えて盛り付け、トンカツソースやウスターソースをかけるのが一般的だが、シンプルに塩やポン酢醤油で食べても、イワシの濃厚な旨味が引き立って美味しい。トルコ風に食べるなら塩コショウで下味をつけてレモン汁を振って食べる。
材料
カタクチイワシ
揚げ衣
・小麦粉
・溶き卵
・パン粉
揚げ油
イワシフライの作り方
長期保存も可能!自家製「オイルサーディン」の作り方

カタクチイワシが大量に釣れた際、ぜひ試してほしいのがオイルサーディンだ。
作り方はオイルでじっくりと煮込むだけ。保存性にも優れており、冷蔵庫で1週間ほどはおいしく食べることができる。そのまま酒の肴にするのはもちろん、パスタの具材やトーストのトッピングにと、料理の幅が広がる万能な一品だ。
材料
カタクチイワシ 数十尾
約8%の塩水(水500ccに対して…)
・粗塩 40g
・日本酒 25〜30cc
ニンニク 1〜2片
乾燥の月桂樹の葉 2枚
赤トウガラシ 1本
粒コショウ 10粒前後
オリーブオイル 適量
オイルサーディンの作り方
安全に保存するための「煮沸消毒のやり方」
※このページは『月刊つり人』に掲載した記事を再編集したものです。


