最近注目されている、低比重スプーン。低比重スプーンとは、樹脂など素材の比重が重視されたスプーンを指している。初動の軽さや沈下速度の遅さが、表層を漂うような自然なドリフトが強みである。
最近注目されている、低比重スプーン。低比重スプーンとは、樹脂など素材の比重が重視されたスプーンを指している。初動の軽さや沈下速度の遅さが、表層を漂うような自然なドリフトが強みである。
スプーンと言えば金属を曲げて作るものが一般的で、リトリーブを止めると、水中では比較的早いスピードでひらひらと落ちてくように沈下する。
それに対して樹脂は比重が低く、ルアーの沈下がゆっくりになる。そのため、リトリーブを止めてもすぐに底につかずにその場に長く魚にアピールされられるのだ。
今回は、そんな低比重スプーンのメーカーの一つであるカルテラスの開発のきっかけ、そして釣果の紹介をしていく。
目次
低比重スプーン開発会社カルテラスとは?
KARTELLAS(カルテラス)はスプーンを製造しているトラウトがメインのメーカー。本社は埼玉県に構えており、テスト釣行などは北海道で開催している。
ロッドも製造しており、ベイトフィネス、スピニングのパワーフィネスなどオールマイティに使えるロッドも販売している。
KARTELLAS 公式Instagram
「タマムシ」が低比重スプーン開発のヒント!
100年以上にも亘って金属片を曲げただけの構造だったスプーン。しかし、近年注目されているのが樹脂などの素材を用いたスプーンなのだ。その素材を用いたスプーンを作るきっかけとなったのは「タマムシ」だという。
タマムシのような甲虫類が流れるようすを観察すると、急速に沈むわけでもなければ、ぽっかり浮かんでいるわけでもない。水面に絡むように、あるいは水面直下を漂うように流れている。それをヒントに『Parato(パラト)+GF30』が生まれたのだ。
樹脂製で、40mmで1.3g、50mmでも2.1gという軽さが特長。これにより、昆虫が流れるような自然なドリフトが可能。これまでスプーンではねらいにくかった浅場でも根掛かりを気にせずキャストができる。
カルテラスの低比重スプーンの紹介
アキアジ用の『Parato TypeAK』だがトラウトにも効果的。
中の2つが『Parato Type HV』の13gではフロートが小さい分飛距離が出る。右2つは3g。
光量が少ない曇天やマヅメ時は左端のカーキ、そこから明るくなるにつれてサハラ、稚魚カラーなどを使い分ける。右のピンクもときには効果的。
『Parato Type AK』各色。
特殊プラスチック(低比重素材)で、遠くに富んて表層スローに攻められる。
意外かもしれないが大型スプーンで好反応というケースもよくあるとか。
70cmオーバーをねらう!低比重スプーンの釣果紹介
5月中旬の阿寒川では低比重スプーンで70cmを超えるニジマスも出ている。
この日は、自然に流下するような形でスプーンをドリフトさせるのが効果的だったようだ。そのためポイントの上流側に投げたうえで、低比重スプーンの強みである自然なドリフトをさせると、魚は反応してくれた。
金属製のスプーンでも、たとえば小サイズにするとか、あるいは流速が速い場所なら、似たような釣り方は可能だろう。しかし『Parato』は軽いわりにはサイズもあるので、アピール力も強い。緩やかな流れで定位しているシーズン初期の魚には、ちょうどマッチしているようだった。
結果的に、この日は60cmクラスを筆頭に良型ニジマスを何尾もキャッチすることができた。
まとめ
陸生昆虫が多く流下するようになると、トラウトは自然と上を向くようになる。普通のスプーンで水面付近をリトリーブしようとすると、ある程度のスピードが必要だ。しかし、「Parato」シリーズのような低比重スプーンだと表層を漂うようなドリフトが可能となる。
また、浅場を広範囲に探れるのも低比重スプーンのおもしろさと言えるだろう。
虫の流下も増える夏、低比重スプーンの活躍に期待したい。
北海道の釣り情報誌ノースアングラーズでは北海道の川釣りや海釣り、湖釣りの情報をはじめ、入門者向けの情報も紹介しているのでぜひこちらもご覧いただきたい。
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2021/07/31