冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
食いしん坊ルアーマンが実釣!実食!
レポート◎Go 佐藤
こちらの記事は月刊『つり人』2021年6月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
冬の終わりから春の始まりにかけては海の中が大きく変わろうとするタイミング。 産卵のため捕食のため岸寄りに集まるターゲットの数と種類が増える。 そしてこれから初夏にかけてますます身が美味しくなる魚もいる。 適度なキープで海の恵みを美味しくいただきます!
レポート◎Go 佐藤(さとう・ごー)
1969 年生まれ。群馬県在住。スキッディングという新しいジギングスタイルのインストラクターとして活動中。JGFAラインクラス日本記録、IGFA オールタックル世界記録保持者
目次
- 釣る編
- ただ巻きで誘うジギング
- 安定した釣果が期待できる高級魚
- 食べる編
- 噛めば噛むほど甘み広がる
- カルパッチョ
- アクアパッツァ
ただ巻きで誘うジギング
新潟県柏崎沖。ここは僕が1年を通じて四季折々の美味しい魚を求め通っている海域である。3月中旬頃から5月初旬にかけては山々からの雪解け水が海に流れ込み最も水温の下がる時期だ。本来なら魚釣りには厳しいと思われがちだが、実はこの低水温期であるからこその美味しい魚がねらって釣れることはあまり知られていない。
釣果が安定しない低水温期であっても計算できるクロソイ。関東などではあまり流通していないが、非常に美味な高級魚である
この時期に柏崎沖で釣れる代表的な魚としては、マダラ、マダイ、まだまだ寒ブリ体形のブリ、根魚など多種多彩。マダイやブリは天候や潮に左右されやすく爆釣の日があるものの、鳴かず飛ばずの日も少なくない。
3月から5月は山々からの雪解け水が海に流れ込み最も水温が下がる時期であり美味しい魚が多い時期だ
そんな魚たちを僕たちはスキッディングという釣り方でねらっている。今までのジギングとは少し違って、シャクらないタダ巻きが基本となる。巻きスピードの緩急、ストップ&ゴー。活性の高い魚は逃げる魚と思い込むため巻きで食わせる。そして、この釣りの真骨頂となる食わせはフォールにあるため、ゆらゆらと小魚をねらうイカや弱った小魚を演出してフォールコントロールをして誘って行く。
スキッディングに適した形状のスキッドジグ(アブ・ガルシア)。これ以外は専用ロッドもあるが、今流行りのスーパーライトジギングロッドやバスロッドでも充分代用可能。シャクらない釣りなのでルアーの重さに対応していなくてもOKで、女性や子どもでも疲れにくい
安定した釣果が期待できる高級魚
今回メインでねらったクロソイは安定した釣果が期待できる美味しい高級魚で、活性の高い日はボトムから10m以上巻き上げてもヒットしてくることがあり、ヒットしてからはマダイを思わせるような引きで楽しませてくれるとても魅力のある魚だ。
ジグよりも大きな未消化のマアジを吐き出したクロソイ。迫力満点の顔つきだ
実釣日は曇りのち雨。天候は下り坂による強風のためか魚の活性も今イチ。前日は6〜10㎏のブリが入れ食いだったようなのだが、当初メインで考えていたブリはどこへ……?
しかし美味しい魚はブリだけではないのでねらいを切り換え、前述のとおりねらって獲れる魚が安定して楽しませてくれた。ただし、さすがに本命も活性が低く早い誘いではヒットせず、ゆっくりアプローチしていくことにより釣果を重ねることができた。
クロソイの活性も低かったがスローなアプローチで本命をキャッチ
また、釣れる魚種を選ばないスキッディングらしく、同船の方々もクロソイをはじめタラやカサゴ等、春の美味魚を次々と釣りあげて楽しんでいた。
柏崎沖は良型カサゴも多い。これは白い斑紋に黒い縁取りのあるウッカリカサゴ
低水温期には浅場でマダラも食ってくる!こちらも美味しくいただいた
新潟県柏崎港フィッシングガイド「アシストクラブ」は初心者にも親切丁寧な対応で「むやみやたらと乱獲しない、おいしい魚釣り」をモットーに四季折々の魚を追い求めているルアーガイド船。秋山キャプテンはスキッディング釣法の生みの親
アシストクラブ
出船場所:新潟県柏崎市柏崎港(柏崎港観光交流センター・夕海前が発着場所)
料金:1日便(8 時間)1万1000 円
交通:北陸道・柏崎IC よりR252、R8、R352 を経由して柏崎港
問合先:(☎ 0257・32・0451)
次回はコチラ▶︎▶︎▶︎ 新潟県/柏崎沖のクロソイを釣って食べる!食べる編
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