増田聖哉さんが河口湖で実践するふたつのギルパターン :第2回
ギル型ルアーの使い分けと投げるべきスポット
Basser編集部=文初夏、バスのスポーニングがひと段落するとこの時期は、体力を回復させつつあるバスと、産卵行動を控えたブルーギルがシャローでリンクする。
ギル食いバスをねらう好機だ。
この記事では河口湖を舞台に増田聖哉さんのギル型ルアー使用法を紹介する。
この記事はBasser2014年9月号に掲載したものを再編集しています。
解説=増田聖哉(ますだ・まさや)
1969年12月生まれ。静岡県出身。JBトーナメントに参戦するアングラーで、トーナメント歴は20年以上。地元静岡県のバスアングラーをサポートしたいとの思いでプロショップ「バンガード」を立ち上げて以来、経営者としても多忙な日々を送っている。
ルアーフィッシングプロショップ「バンガード」
増田さんのブルーギル型ルアーとその使い分け
ゾーイ(T.H.タックル)
ロッド:モーラMSGC-66MF(アングラーズリパブリック)
リール:メタニウム(シマノ)
ライン:シーガーR18フロロリミテッド12Lb(クレハ)
91㎜、1.2oz。スローシンキング。増田さんの基準となるブルーギル型ルアー。I字系ルアーだがテールのスカートで巻き感がつかみやすく、またそのボリューム、ブレードによる波動、フラッシングでバスを沸かせる性能に優れる。140㎜、4ozのマグナムゾーイと、81㎜、18gのリトルゾーイも使用した。ゾーイとリトルゾーイのフロントフックはファイバートレブルFB-Ⅰ(デコイ)に交換している。マットブラックのフックにフラッシングのあるティンセルが巻かれており、オリジナルのフェザーフックよりもフックの存在感が小さくなる
ギルギル・ヴァリア(T.H.タックル)
ロッド:モーラMSGC-74XHM(アングラーズリパブリック)
リール:メタニウムMg7(シマノ)
ライン:シーガーR18フロロリミテッド16Lb(クレハ)
142㎜、2oz。フローティングからシンキングまでウエイト調整によって変更可能。3ジョイントタイプで、ピンスポットでリアルなアクションをさせるのに長けたルアー。バスが潜んでいるであろうスポットでデッドスティッキングや単発トゥイッチで誘う。ゾーイの横の動きに反応がないときにこれをキャストする
ベビーギロン改(ジャッカル)
ロッド:モーラMSGS-65L+MF(アングラーズリパブリック)
リール:イグジスト2004(ダイワ)
ライン:シーガーR18フロロリミテッド4Lb(クレハ)
61㎜、7.8g。シンキング。増田さんが使うギルルアーのなかで最小サイズで、フラットサイドのS字系ルアー。テールにプロップを装着するチューニングが施されている。視覚的アピール力の弱さをプロップの波動で補っている。バスが見つければバイトする確率が高く、食わせの位置付けで使う。ただ巻きだけでなくトゥイッチでの誘いも多用する
リトリーブコースを調整しやすくするためルアーの頭にマーカーシールを貼り、視認性を高めている
ギルルアーを通したいシチュエーション ①水中の溶岩
②ウイード
③岸際のベジテーション
ブルーギルが好む、カレントが当たりにくいエリアの周辺に写真のようなシチュエーションがあったらギル型ルアーをキャストしたい。①水中の岩はシェードなどからバスの付き場を予測して、その直上を通過するようにリトリーブする。②ウイードエリアでは、ウイードの隙間を縫うように引く。③岸際のベジテーションも有望。冠水ブッシュなどとくにバスが付きそうなピンがねらい目。ほかに桟橋などのマンメイドストラクチャーも期待大。
リトリーブ時のラインテンションは、常にU字になるようにキープする。ラインを張ったままリトリーブしてしまうと、わずかなリーリングの緩急やロッドティップのブレなどでルアーがつんのめるような動きをしてしまい、見切られる原因となる
Basser7月号では、初夏から梅雨にかけてとくに有効になるフローティングジャークベイトを特集しています。沖田護さん、川口直人さん、山木一人さん、泉和摩さん、北大祐さんらの解説のほか、このルアーを使いこなすためのタックルセッティングやウエイトチューンの方法、フックセレクトなど細かいコンテンツも満載。第2特集で取りあげるスイムジグとチャターベイトタイプも見逃せない内容です!
2017/06/16