【九州】夏はロックフィッシュゲームがおすすめ【後編】

水温上昇や夏の到来でシーバスやライトゲーム、アオリイカなどが厳しくなる頃に反応がよくなるこの魚種に、鞍替えするアングラーが少なくない。見た目もキュートでかわいい『ロックフィッシュ』を釣りませんか？

夏はロックフィッシュが好調！

成田颯雅＝写真・文

　九州の釣りに特化している季刊誌『ルアーパラダイスKyushu 2022年盛夏号』掲載記事からロックフィッシュについての記事を一部オンラインでも特別公開！

東海岸で浸かりながら

私は、ロックフィッシュねらいでも灼熱の磯をランガンすることが多く、適度にヒザ程度まで水に浸かって身体を冷やしながら釣りができる天草東海岸を選ぶことが多い。水に浸かるときはウエットタイツもしくは短パンにラッシュガードが夏のスタイルだ。使用タックルは２組からどちらにするかを考える。堤防から30㎝ほどの中型までを狙ねらう場合はエギングタックル程度のパワーでよいが、根ズレの多い釣りなのでリーダーには20Lbは結びたい。磯で40㎝以上のサイズをねらっていく際は、シーバスタックルの９ft以上、Mパワー以上（40gは投げれらるくらい）で、リールは４０００番、ＰＥは1.5～２号、リーダーは30Lb以上にする。今回、私は磯で40㎝以上をねらった。タックルは図の解説のとおり。強めのシーバスタックルでロックフィッシュはもちろん、不意の青ものやマダイにも対応でき。使用ルアーはジグ30～40ｇ、ブレード系20～30ｇ、バイブレーション20～30ｇ、ワームを使用時はシンカー20～30g、オフセットフック１、１／０、ワームは４inのクロー系やスイム系だ。ワームとフックは、これ以上サイズを落とすと小型のカサゴやベラに邪魔される率が急上昇するのでおすすめしない

夏に水に浸かりながら釣るスタイルは短パンにラッシュガード

ロッド・エクスセンスジェノスS1000MH、リール・ツインパワーXD4000XG、メインラインはバリバス８の1.5号、リーダーはシーバスショックリーダーフロロ30Lb

組み立て

朝マヅメ、いわゆるローライト時はグロー系の派手なカラーのジグや強波動のバイブレーションにする。日中はブレード系を広範囲にキャストして、ボトムを取ったら20回転巻き上げてボトムを取り直してまた巻き上げるのを繰り返す。ボトムからはかなり離れてしまうが、活性の高い大型やオオモンハタは中層でヒットすることも多い。そして、このときに青ものやマダイもヒットすることがしばしばある。　反応がなければ巻き上げを15回転、10回転と落とし、さらに反応が無ければワームに切り替えてボトムをズル引きしたり、細かいリフト＆フォールでねらっていく。キビナゴやイワシを捕食してスイム系ルアーに反応がいい日とエビやカニ等の甲殻類を捕食して、それを模したルアーに反応がいい日がある。ルアーローテでこれを見分けていく。ブレードやバイブレーションの巻きはオオモンハタのヒット率が高く、キジハタ、アカハタなら遊泳力の高い大型がヒットすることが多い。６月の実釣では、最初はジグのアオモノキャッチャー35gを広範囲に20回ワンピッチジャークで探り、底取りを繰り返した。反応がなかったので徐々にボトム付近を重点的に探っていくが反応はないまま。ブレードのライズショットブレード24ｇにチェンジして、広範囲を巻き上げチェック。　最初のヒットは着底から５回転ほどだった。大きなサイズではないが、根に張り付こうとする魚なので突っ込まれないようにリールを巻く手を止めないことを意識してファイトをした。上がってきたのは30㎝ほどのアベレージサイズのキジハタだった。しばらくヒットルラーのライズショットブレードやバイブレーションで同じ釣りを続けたが後続魚がないため、ワームでボトム付近を入念に探った。リグはシンカーがグレネードシンカー21ｇ、フックがロックオングリッター１番、ワームがキジハタクラブ4in。　グレネードシンカーはシンカーに凹凸があり、それがボトムの地質や地形変化をダイレクトに伝えてくれる。ロックオンリンググリッターはオフセットにリングがついており、ワームの自由度が上がり、アクションを阻害しにくく、バイトもはじきにくいので愛用している。ボトムを小刻みにリフト＆フォールで探ると強烈なバイトをくらい、反射的にフッキングし、一気に寄せた。今度は40㎝に迫ろうかというアカハタだった。以後、カサゴを数尾追加した。潮は上げから下げに変わるタイミングだった。ＵＫベイト21で手前のブレイク付近を巻きで誘うと、すぐにバイトがあり、強烈な引きでひと勝負楽しめた。魚は真っ赤な魚体のおじさん（笑）。６月は水温がこれから上昇という季節なので、ロックフィッシュの動きは本格期前だったと思われる。水温が上がるにつれ40㎝超をねらいたい。