20kg超のヒラマサも回遊する関東至近のロックショアフィールドが伊豆半島の沖磯だ。このエリアに精通する大澤大介さんが過去の経験も振り返りながらチャンスを最大化するハウツーを解説!

写真と文◎大澤大介
東京都在住。東北から九州までの磯へヒラマサやヒラスズキ、キハダマグロを季節に合わせて釣行しているロックショアアングラー。そのほかサクラマスや本流ヤマメを追いかけ、最近のめり込んでいるのはアユの友釣り! 真夏の炎天下に河川を徘徊するのが趣味
南伊豆というフィールドの魅力
私が住んでいる東京から170kmほどの運転で到着する南伊豆。昔からフカセ釣りをはじめヒラスズキやシイラといった多彩な魚種がねらえる、外洋に面したこのフィールドをご紹介しよう。
近年、大蛇行した黒潮が伊豆半島沖を流れ、その影響でさまざまな魚種が釣れている。ときには大型カンパチやキハダマグロがヒットすることもあり、関西や山陰、東北からもロックショアアングラーが集まるフィールドである。
私が伊豆の沖磯でねらっているのは大型ヒラマサ。ここ数年、景気のいい話が多く寄せられ「20kgはゆうに超えるサイズのヒラマサがチェイスしてきた!」とか「寄せてきたハガツオにこれまた大型サイズのヒラマサが食いついてきた」などの話をよく聞くし、ヒットしたが切られたという人も実際にいる。まだ出会えてはいないものの、私にとっても20kgを超えるヒラマサを伊豆周辺でキャッチするのが目標となっている。
南伊豆ロックショアの時期&潮周りの考え方
大まかなシーズンは4月~6月にヒラマサが入り、その後カンパチやキハダが姿を見せる。その時期に大型のシイラも見え始め、真夏を挟んで9月になるとショゴが釣れ始め、11月ごろからムロアジについたヒラマサが釣れ始める。釣行の際、いちばん気にするのは水温で、春は17℃を超えてから釣果が上向いていき、22℃を超えないタイミングで磯へ出かけるようにしている。7月から9月前半までは高水温になるため一時休止となる。
潮回りは大潮前後の中潮をねらって釣行する。朝に満潮から下げ始め、昼過ぎくらいに上げに変わると一日に時合が2度くるのでチャンスが増える。それと黒潮には要注意で、伊豆半島に近づきすぎるとシイラかショゴしか釣れなくなる。
大型ヒラマサねらいならPE6~8号のタックルで挑む
超大型サイズをねらわないのであれば、それほど強いタックルは必要なく、PE5号もあればワラサや小マサ、ショゴは釣れるし、もう少しライトでもいいくらいだ。
しかし、20kgを超えるサイズをねらうのであればPE6~8号が必要だ。大型キハダが伊豆諸島でも釣れているということで、5号や6号でチャレンジするアングラーがいるが、8号クラスから揃えたほうがラインブレイクの心配が減る。実際に60kgオーバーがヒットすると、6号だとファイト中にどんどんラインが摩耗していきランディング直前で切られることが多いようだ。
話をもどすが、私がねらっているヒラマサはあくまでも20kgを超える夢のサイズ。メインで使用しているタックルはPE8号クラスのセッティングだ。飛距離を稼ぐときはスペーサーリーダーを入れて、メインラインは状況に合わせて6号に落とすこともある。この場合、スペーサーはPE20号を10mほどとるようにしている。PE8号の場合であっても場所によっては25号までのスペーサーを使用している。
春は特に大型サイズが期待できるのでオーバースペックかなと思うくらいでちょうどいい。切られてから後悔するよりもいざという時に備えておくタックルセッティングを選んでいる。
南伊豆のロックショア実績ポイント
伊豆半島では下田から南に沖磯群が並び、その先には伊豆諸島へと続く。伊豆エリアは東側、西側、南側に分けると南側の沖磯に大型の実績があり渡船屋さんの数も多い。私も昨年11kgをキャッチできた。今回はそのときの状況も振り返りながら、この下田エリアの沖磯をご紹介。有名な場所では「カツオ島」「牛ケ瀬」「横根」「沖横根」「石取根」「神子元島」などがあり各磯でヒラマサやブリ、カンパチが釣れる。
昨年11kgのヒラマサをキャッチできたのは石取根だったが、横根や沖横根、カツオ島でもいいサイズがヒットしている。また伊豆の沖磯は足場が高いためランディングはギャフが必須。なかでもロープを取り付けて先端が外れるフライングギャフタイプが必要で、シャフトが小継タイプのものはNG。強度のあるしっかりしたタイプでなければ折れるしランディング時に落水の危険があるので注意が必要だ。
ポッパーのショートジャークで盛大にバイト
釣行日は5月29日。後中潮の初日で、5時25分の満潮から下げ始め12時41分干潮という潮回り。天候は曇り、低気圧のウネリが残り、東からの風でやや投げにくい状況だった。石取根の西側に下り潮が強く当たり、北側と南側に分かれて流れている状態。海面は思ったほど悪くなく、ダイビングペンシルが引きやすかったが反応はなく朝マヅメが過ぎた。他のアングラーは朝イチにチェイスがあったがバイトには至らなかったとのこと。

ルアーをポッパーに変更し、あまり泡を強く出さないようスローに止めずに引いてくる。ポッパーのアクションというと泡を立てようとしがちだが、ヒラマサねらいで私が多用するのはただ巻きにショートジャークを混ぜた引き方だ。1秒間に1回転半ほどのリトリーブスピードで、ロングポーズにならない程度のロッドストロークで引き続ける。このアクションで結構魚が出るので試していただきたい。
すると、チェイスしてきた魚がルアーを追い越し、戻ってきて盛大にバイトした。トップの釣りですぐにアワセをする人がいらっしゃるが、これはすっぽ抜けの原因となるため、私はロッドが引き込まれるようになってからアワせる。少し遅いかなと感じるくらい待ったほうが深くフッキングするので結果バラしにくい。
数回の突っ込みでドラグを出されたが足もとの根をかわしランディング場所まで磯を歩き波に乗せてセルフランディング。この時は大きなウネリと低い磯場があったのでよかったが、そうでなければ無理せず同行者に手伝ってもらい確実にキャッチしたい。
下田エリアの沖磯を攻略するためのセオリー
下田の沖磯は下り潮で潮の当たっている面をねらうのがセオリーだ。上り潮になるとなぜか潮が緩むので、必ず潮当たり面をねらうように心がけよう。釣り座は正直、全ての磯でどの面でも釣果が出るのでココが一番とは言いにくい。横根、沖横根、石取根は歩いて一周できるので、いろいろな方向にキャストして反応のある場所を確認することが大事だ。
私が乗船した渡船屋さんは「ひがし丸」さん。南伊豆町・青野川河口の船着き場から出船し、石取根や横根のほかトイ根などに渡してくれる。
これからシーズンを迎える伊豆沖磯へ、ビックサイズに会いに行ってみてはいかがだろう。



