Ambassadeur 2500Cによる渓流ベイトフィネスゲームが空前のブームを巻き起こして数年。その仕掛け人であるCASKETの手島浩志さんが、当時の変遷をたどる。
フリップキャストまでもが可能となり、渓流ベイトフィネスの魅力が倍増
写真と文=手島浩志
Ambassadeur 2500Cによる渓流ベイトフィネスゲームが空前のブームを巻き起こして数年。その仕掛け人であるCASKETの手島浩志さんが、当時の変遷をたどる。
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手島浩志(てしま・ひろし)
福岡県在住。土曜日しか開いていない福岡県春日市の知る人ぞ知る釣具店CASKETオーナー。Ambassadeur 2500Cの渓流スタイルをいち早く提唱。 ●CASKET info
店頭営業:土曜祝日 営業時間:10~18時
住所:福岡県春日市春日原北町1-3-10
HP:http://www.club-casket.com/
手島さんが営む福岡県春日市にあるCASKETの店内は釣具店というよりおしゃれなアウトドアショップ
土曜と祝日しか開いていないCASKET。九州アングラーの超隠れ家的ショップ
バス少年の琴線にふれる渓流ベイトフィネス
2500Cのキャスト性能が大幅に向上したことにより、ティップだけを使って投げるフリップキャストまでも可能になった。このフリップキャストが簡単にできるようになったことで、渓流ベイトフィネスはその魅力を倍増させた。本来あまり使うキャストではないと前置きしながら、このキャストが川幅の狭いフィールドで決まると非常に楽しい。
カバーが入り組む渓流域のポイントではコントロールキャストが必要。まさにベイトフィネスにもってこいのAmbassadeur 2500Cの出番だ。倒木下の白泡にレインボーが泳いでいた
ベイトキャスティングリールを使った多彩なキャストでセンセーションを巻き起こしたのは、シマノでパフォーマンスする村田基氏だろう。スコーピオンを駆使したスキッピングは、90年代のバスアングラーには強烈なインパクトだった。スピナーベイトをフリップキャストで岸際に打ち込んでいく姿を真似した人も多いことだろう。釣りに行けない時は公園でフリップキャストやスキッピングの練習をしていたバス少年たちが、大人になって渓流ミノーイングを楽しんでいる。2500Cは、村田氏に憧れたバス少年と渓流ベイトフィネスをカチャン、カチャンとつなげたのだ。
現在の2500Cの渓流ベイトフィネススタイルは、多くの日本人の情熱によって少しずつ磨かれ、集大成期を迎えようとしている。このスタイルが長く続くよう、後世まで2500Cを引き継いでいかねばならない。
この時代にあえてアンバサダー2500Cの復活を願いつつ、僕らは渓流に立つ。
夏のヤマメは汗をかいて歩いてようやく報われる。最後の仕上げに息を止めてシャッターを押した
軽量ミノーを2500Cで快適に飛ばすためには、グリスやオイルの塗布量は必要にして最小限が求められる。塗りすぎはまさに飛ばざるがごとし
60㎝を超える遡上系アメマス。いざとなればクラッチを切り、親指でスプール押さえながらラインブレイクをこらえるなど、マニュアル的な操作で大ものに対応できることもアンバサダースタイルのメリットだと思う