40cmを超える通称「ギガアジ」は、アジングアングラーにとって憧れのターゲットだ。しかし、その釣果を偶然ではなく「必然」へ変えるためには、専用の戦略とそれにマッチするルアーが欠かせない。エコギアの定番シリーズから登場した「アジマストLB」は、まさに大型アジをねらって獲るためのワームだ。監修を担当したギガアジハンターの水戸口弘樹さんによれば、独自の形状・サイズや、大型が好むアクションへの対応力こそが釣果の鍵を握るという。アジマストLB誕生の経緯を通して、ギガアジ攻略への最短ルートを探ってみよう。

写真と文◎水戸口弘樹
アジング歴25年。ショア・ボートを問わず、40cmオーバーのギガアジだけをねらうスタイルを追求している。鳥取港を拠点にデイのジグ単ボートアジングがメインのフィッシングガイド「F.ROAD」を運営。大物をキャッチしたゲストの笑顔を見るために日々奮闘中。
数釣りを捨てるワーム選びがギガアジへの近道になる
今でこそ「ギガアジ」という言葉が全国に浸透し、タックルセッティングや釣り方も広く知られるようになりました。しかし私が40〜50cmの大型アジを本格的に追い始めた10数年前、そのメソッドはごく一部のコアなアングラーが試行錯誤している段階で、確立された手法は存在しませんでした。
ショアからギガアジが釣れる地域にはどうしても差があることから、私はギガアジが接岸しやすいエリアとして鳥取と愛媛に通い込み、ねらって釣るための時期・時間帯・メソッドを長い時間をかけて積み上げてきました。そこで行き着いたひとつの答えが、アジマストLBを使った釣りなのです。
小型のバイトを避けられる大きいサイズを選択
ギガアジねらいのワームを選ぶうえで、まず突き当たった壁がサイズでした。アジング用として市場に出回っていたのは2インチ前後のものがほとんどで、これでは小さすぎることに気付きました。ギガアジをねらっていても、小型のアジが先に口を使ってくる場面が何度もありました。
アジは群れで行動する魚で、アジングは時合をとらえるのが重要な釣りです。いくら大型をねらってセッティングを組んでも、短い時合に小型が先にバイトしてくれば、それがそのまま時間のロスになります。そして貴重なギガアジのチャンスを逃す。私の経験上、数釣りのなかで大物を混ぜていくのは、ギガオーバーをねらううえでは最も効率の悪い方法です。ギガアジをねらうなら数釣りを諦めて確率を上げていくことです。
そのとき考えたのが、ワームを大きくして小型のバイトを物理的に省く、という発想です。大型アジになぜロングでバルキーなワームが必要なのか?それは小型アジのバイトを剥がして口に入れさせない操作がしやすいからです。これはギガオーバーのアジを釣り込むと感覚がわかってきます。
当時、アジング用のワームではそういったねらい方に対応できなかったので、バス用の4インチ前後のワームを使うようになりました。結果は出ましたが、最適化された設計ではないので、フッキング率、アクション、ハリ持ちなど、どれも妥協が必要でした。「アジングに特化した、ロングでバルキーなワームが必要だ」という確信はそこで生まれました。
アジマストLBのサイズ・形状・マテリアルへのこだわり
いろいろなサイズのワームを使用してみて、フッキングがよく誘い方の多様性も出せるベストなサイズは3.5インチ前後であることがわかりました。ロングワームにするとアジが吸い込みにくくなるという先入観がありますが、40cmを超えるアジの口は500円玉が入るほど大きく問題なく吸い込めます。
アジマストLBのボディー形状は、現行のアジマストの形状をただ大きくしたのではなく、より大型アジに特化させた新設計です。先頭から中央までは円形の断面としハリ持ちを向上させ、中央からテールの付け根まではライブ感が出るように扁平に、テール部分は微波動でスローなアクションにも対応できる細いピンテールです。
ワームの幅は細過ぎてペラペラだと、底荒れして濁りの入っている状況では海中の浮遊物・ゴミ・海藻の切れ端などが出す漂う波動と同じになってしまうので、アングラーのアクションによってバルキーなボディーから出るベイトライクな波動を求めました。
マテリアルにもこだわってもらいました。アジマストLBに求めたのは、とにかくズレにくいマテリアルです。アクションや漂わせているときにもベイトライクな動きが出せる素材なのは大前提として、硬すぎず、柔らかすぎない、フックのシャンク部分にまとわりついてくれるマテリアルが必要でした。
なぜここまでマテリアルが重要なのかか。数釣りなら、ワームが少しズレてもまた直してキャストすればいいですが、ギガアジねらいは違います。時合は短く、チャンスは少ない。わずかなミスでメモリアルサイズを逃してしまう可能性が高いです。ミスバイトでのワームのズレや裂けを極力防ぎ、セカンドバイト、サードバイトにつなげるためのマテリアルです。
大型アジに有効なアクションとは?アジマストLBが有効な状況
プロトから製品版まで、私自身このワームでギガオーバーを相当数手にしていますが、20cm前後のアジもかなり釣れました。ですが、やはりアジマストLBが真価を発揮するのは大型アジを釣りたいとき。その代表的なシチュエーションを紹介しましょう。
スピードアクションで遊泳力のある大型にアプローチ
ショアゲームで大型アジを釣りやすいのは多くの場合、強風、少し海が荒れている、潮がやや速い、といった条件が重なっているときです。そのようなときは必然的にジグヘッドのウエイトも重くなり、3、4、5gといったヘビーウエイトを使った速い釣りになります。そして、遊泳力のある大型アジならハイスピードのリトリーブやダートアクションにもついてこられますし、そのスピードで捕食スイッチも入りやすいです。小型のアジは追いつけない釣りです。つまり、ロングバルキーなワームを速く動かすことで、ギガアジだけを相手にできる状況を作り出せるわけです。
フルキャストしてフリーフォールで底を取り、足もとまで比較的速いリトリーブ、もしくはダートタイプのジグヘッドを利用したダートアクションで通してきます。メインラインはエステル0.4〜0.6号、リーダーはフロロの1.5〜2号を1mとっています。ジグ単以外では、フルキャストでワームがズレやすいフロートを使ったゲームでもアジマストLBはかなりの戦力になってくれます。
低活性なアジに効くボトムステイ
また、これとは真逆の状況ですが、港内のデイゲームでシャローにたまった低活性なアジを軽量ジグヘッドのボトムステイでねらう釣りもアジマストLBは得意としています。
この釣りでも大型アジにはバルキーなロングワームが有効で、ワームが小さいと本当に小型アジしか釣れません。
ジグヘッドは0.6gを基準に、重くて1g、軽くて0.2gです。フリーフォールで底を取り、ラインスラックを出して、10秒前後放置します。アタリはラインに出るので、ラインを目で見ることに集中してください。
アタリが出なければ1mほどリフトしてまたボトムステイの繰り返しです。このケースのアジは、とにかくラインが張っているのを嫌うので、ロッドでバイトを取ろうとするとほぼ釣れません。
バチコンアジングでもアジマストLBが活きる理由
オカッパリのほかボートアジングのバーチカルコンタクト(バチコン)でもこのワームはとくに有効です。耐久性とズレにくさがダイレクトに釣果に影響しますから、その点をクリアしているアジマストLBをぜひ使ってください。
水戸口さん愛用のアジマストLBカラーセレクト
最後にカラーについてです。現在12色のラインナップがありますが、シチュエーションごとに正解が変わり、地域によっても差が出る要素ですので、まずは自分の好みで選んでもらうのが良いと思います。参考までに、私が軸にしているのは次の4色です。
まず、オールラウンドに使える「アミエビ」と「UV艶シラス」の2色。デイゲームやサイトフィッシングには「UVシルエット ブルーFlk.」。ジグ単ボートアジングやディープのバチコンでは「チャートグロウホロ(夜光)」。
なお和歌山沖のバチコンなど、クリアカラーが圧倒的に強いエリアもあります。
アジングアングラーの皆様がアジマストLBで記憶に残るスーパーサイズのアジと出会えることを願っています。

※このページは『つり人 2026年5月号』に掲載した記事を再編集したものです。



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