ジグヘッド、直リグ、ビフテキ、フリーリグなど、ロックフィッシュゲームで使われる主な仕掛けと使い分けを解説。ロックフィッシュとひと口にいっても、全国各地さまざまなターゲットがいて、釣り方もそれぞれ異なる。脇田政男さんがシチュエーション別に8つのリグを紹介してくれた。
まとめ◎西村十吾
解説◎脇田政男
脇田政男プロフィール:ワッキーの愛称で活動中のジャングルジム・ブランドディレクター。ロックフィッシュなどのライトゲーム全般を得意とする。笑顔で楽しく釣るのがモットー。
この記事の内容
1.ジョイント式ジグヘッドリグ
ライトタックルで小型根魚と遊ぶリグ
地域を限定せず、全国の堤防でイージーに小型根魚と遊ぶためのリグ。アクションは底までルアーを落としてボトムバンピングすればOK。オムタッチはジョイント式のジグヘッドになっており、動きがフレキシブルだしバラシも少ない。オフセットフックなので根掛かりも少ないのが特徴。消波ブロックに落とし込んだり、岩の隙間入れる釣りにマッチします。もちろんキャスティングで広く探る釣りもOK。ワームのハラペコは2.3inとひと口で、あらゆるロックフィッシュに効果あり。
2.ジグヘッドリグ
堤防ロックフィッシュゲームの万能リグ
スリーパーホールドはボトムで立つタイプのジグヘッド。ボトム攻めも、スイミング攻略もよし。消波ブロックの真上から落としても根掛かりしにくい。オムタッチよりも掛かり重視でショートバイトにも対応してくれます。ちょっとした堤防でカサゴやタケノコメバル、キジハタなどと遊ぶのに適しています。重さ5gを基準に、根掛かりと相談しながら調節しましょう。ヘッドに穴が開いているので、ここにスカートを通すチューニングもおすすめです。
アクションは堤防上から沖の起伏をねらって、ボトムバンプで攻めます。そのほか足元のコンクリートの土台やスリットに直接リグを入れるのも有効です。根魚がいそうな穴という穴に、とにかく入れて反応をうかがいましょう。
【1&2ライトゲーム用参考タックル】
・ロッド:ライトゲームロッド7~8ft
・リール:スピニング2000番
・ライン:PE0.3~0.6号
・リーダー:フロロカーボン4~6Lb
3.ビフテキリグ
本格的に根魚をねらうための定番リグ
リングロッカー#1/0(ジャングルジム)
ムーブストッパーM(ジャングルジム)
バグアンツ3in(エコギア)
西日本から東北まで広範囲におけるベーシックなリグといえるのがこの組み合わせ。近距離もOKで、ロングキャストして広範囲を探ることもできます。シンカーが14gなので、まずはエギングロッドやシーバスロッドで使ってみることも可能です。
ムーブストッパーを装着し、シンカーの誘導幅は5~10cmに制限するのがおすすめです。シンカーをフリーにしすぎないことで、ねらったピンスポットにしっかりとワームを入れられます。また、少しだけフリーにすることで、魚が吸い込む時に違和感を与えにくい効果もあります。スローに見せたいならフリーな部分を広げることも簡単に調節可能。フックについてはフックポイントがしっかりと上を向くため、リング付きがおすすめです。

4.フリーリグ
ナチュラルに見せたい場合はこのリグ.jpg?width=730&height=242&name=8-Oct-21-2021-10-24-56-38-AM%20(2).jpg)
ダンプロッカー#1/0(ジャングルジム)
ケイムラビーズ
バグアンツ3in(エコギア)
近年ロックフィッシュにおいて定番化しつつあるフリーリグ。シンカーフリーなのでシンカーが先に着底し、その後タイムラグがあってワームが着底します。
ワームをスローかつナチュラルにフォールさせられることが、このリグ最大の特徴で、ワームがノーシンカー状態になるのでよく釣れるんですよね。なので、シンカーがボトムに着いたら、ワームがフォールする時間をしっかり作ってあげることが大切です。フォールで見せたら少しスイミングさせ、またフォール……の繰り返し。ケイムラビーズはノット保護とカラーによるアピール目的で装着します。ワームはホッグ系など、水押しが強くフォールがスローになるものを使いましょう。
【ビフテキ&フリーリグ参考タックル】
[スピニング]
・ロッド:ロックフィッシュロッド8~9ft
・リール:2500~3000番
・ライン:PE0.8~1.2号
・リーダー:フロロカーボン12~20Lb
[ベイト]
・ロッド:ロックフィッシュロッド7ft前後
・リール:ハイギアタイプ
・ライン:PE0.6~1号
・リーダー:フロロカーボン12~20Lb
5.リーダーレスダウンショットリグ(直リグ)
スリ抜け性能の高さが特徴
リングロッカー#2(ジャングルジム)
バグアンツ2in(エコギア)
リングロッカーにスプリットリングをセットし、シンカーを装着。ワームとシンカーが一体化しているので操作性がよく、いろいろなシチュエーションで使えます。特にウィードエリアで藻の中にリグを入れるなら、このリーダーレスダウンショットがおすすめ。海藻が多いポイントはキジハタが多く、その中に好んで入ったりしますからね。
ワームは隙間に入れることを想定し、落ちパクで食わせるために小型をセット。スリ抜けがよいので、堤防の基礎周りや消波ブロックなどの穴撃ちにも使えます。キャストして広範囲に探る場合は、もっと大きくするのもありです。
【リーダーレスダウンショットリグ参考タックル】
・ロッド:ロックフィッシュロッド7~8ft
・リール:ベイトリール・ハイギアタイプ
・ライン:PE0.8~1.2号
・リーダー:フロロカーボン16~20Lb
6.ヘビーウェイトビフテキリグ
東北&北海道で圧倒的釣果をもたらす遠投リグ
リングロッカー#1(ジャングルジム)
ケイムラビーズ ムーブストッパーM(ジャングルジム)
リングマックス3in(ジャングルジム)
ロックフィッシュは東北や北海道の人気ターゲットで、釣り人口も多くプレッシャーも高いです。近距離ポイントは誰もがルアーを投げ魚もスレ気味。そんな時に使うのがこのリグで、長めのスピニングタックルでロングキャストして誘います。人が釣っていない遠距離ポイントや沖のカケアガリ攻略が可能なので、東北&北海道ではアングラーに圧倒的釣果をもたらしているリグです。
ワームはカーリーテールで、スイミングさせるように使います。小魚を捕食している時は、特にこんなカーリーテールやシャッドテールなどがよく効きますね。ボトムをしっかり意識し、根掛かりに注意しながら巻きましょう。ロングロッドを使うことで飛距離も出て根掛かりも回避させやすくなります。
【ヘビーウェイトビフテキリグ参考タックル】
・ロッド:ロックフィッシュロッド8~9ft
・リール:スピニング2500~3000番
・ライン:PE0.6~1号
・リーダー:フロロカーボン12~20Lb
7.ブレード付きジグヘッドリグ
オオモンハタ攻略に最適な横方向の誘い
DXブレーダーはスイミングパターンに特化したジグヘッド。ボトムではフックを上にして立つので、着底も分かりやすいです。特にオオモンハタは回遊性が強く、横方向の動きのルアーが好きな魚。キラキラしているものが好きなので、ブレードはちゃんと装着しましょう。ワームは波動の強いシャッドテールタイプがおすすめです。
アクションは、キャストしたらボトムまで落としてリーリング開始。20~30回巻き、中層くらいまで浮いてきたら、またボトムまで落として巻く、を繰り返します。巻くスピードを調整し、その日の当たり速度を見つけるのがコツです。オオモンハタは根魚ですが、中層を青もののように泳ぎ回って捕食します。なので、ボトムを巻くのではなく、下から上へ巻き上げるようにしましょう。
【ブレード付きジグヘッドリグ参考タックル】
・ロッド:ロックフィッシュロッド8~9ft
・リール:スピニング3000番
・ライン:PE0.8~1.5号
・リーダー:16~24Lb

8.ボート用ヘビーウェイトビフテキリグ
ボートからの大型根魚攻略リグ
ダンプロッカーリング3/0(ジャングルジム)
ロックマックス5in(エコギア)
大型化するロックフィッシュをボートからねらう際におすすめなのがこれ。水深20~30mをメインに深場は50~60mまで対応可能です。タングステン56gは素早く沈み快適にディープを探ることができます。キャスティングではなく、バーチカルに落としてボトムを流しながら叩く釣りにマッチ。ボトムの起伏をなめるようにリグをリフトしたり、リールのクラッチを切って落とし込んだり……船を流しながら釣るスタイルですね。スイミングさせる釣りなので、ワームはカーリーテールをセットしています。
【ヘビーウェイトビフテキリグ参考タックル】
・ロッド:ロックフィッシュロッド7~8ft
・リール:ベイトリール・ハイギアタイプ
・ライン:PE0.6~1号
・リーダー:フロロカーボン16~24Lb

※このページは『ロックフィッシュAnglers!』の記事を情報更新・再編集したものです。