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つり人編集部2026年3月5日

名手が教える渓流ルアー釣り。ミノーの連続トゥイッチから覚えよう

渓流~源流でヤマメ、アマゴ、イワナ、ニジマスをねらうルアーゲームの基礎を風間俊春さんに教わった。「まずは45mmシンキングミノーの連続トゥイッチから覚えましょう」と風間さん。チェイスとバイトがすべて見えるって素晴らしい!

風間俊春

解説◎風間俊春(かざま・としはる)
写真・文◎月刊つり人編集部

埼玉県秩父郡在住で荒川水系がホームフィールド。本流の大型ヤマメやニジマスから源流のイワナまで、あらゆる渓流魚を相手にしたルアーフィッシングを愛している。ルアースクールなどで講師を務めることも多い。

目次

    渓流ルアー釣りの魅力!チェイスが見える至近距離の駆け引き

    渓流ルアー釣りの魅力は何なのか? その答えが端的にわかるシーンがあったので紹介しよう。話は風間さんのひと言からはじまる。

    「釣りの最中の姿勢はできるだけ直立に近いほうが疲れにくいですよ」

    そう教えてくれた風間さんだったが、その張本人が釣りに集中すればするほど前傾姿勢になっている。いったいなぜ?

    「腰が疲れるのでよくないんですけど、気付いたら前かがみになっちゃう。まず、流れのなかに魚影がないか探すので前のめりになって、チェイスがあったらさらに前に傾く。『あと10cmでバイト』という駆け引き中はもっと顔が前に出ちゃう。流れとか魚に吸い込まれる感覚です。これだけ澄んだ水で、しかも至近距離で魚と駆け引きするルアーゲームはほかにありません。疲れるとわかってはいるけど、前かがみになっちゃうのは仕方ない(笑)。醍醐味ですね」

    風間さんは45mm前後のシンキングミノーを表層でトゥイッチして魚を誘っていたので、基本的にルアーはずっと目視できる。チェイスやバイトもマル見えでドキドキ度は非常に高い。「食べて~」や「見切っちゃうか~」とひとり言を漏らしながら身体を傾ける風間さんは、まるでボディーランゲージでヤマメと会話しているようだった。

    渓流

    初心者におすすめの釣り場と必須装備

    釣り場は渓流から源流までどこでもOKだが、入門にオススメなのは「C&R(キャッチ&リリース)区間」がある河川。「C&R区間」は魚体数維持の観点から設置されており、多くの場合、釣り方がルアーとフライ、テンカラに限定されている(釣行時は現地のレギュレーションを確認しよう)。魚の数が多く、また足場も整っていることが多いため釣りに集中しやすい。

    キャッチ&リリース(C&R)区間で感覚を身につける

    この日風間さんが釣ったのは山梨県・小菅川のC&R区間。奥多摩湖のバックウォーターからほうれんぼうの森キャンプ場までの2kmがC&Rになっており、ニジマスとヤマメが数多く生息している。源流域まで足をのばせばイワナをねらうことも可能だ。近くには小菅川の一部を管理釣り場化した「小菅川フィッシングビレッジ」がある。ニジマスとヤマメ、イワナが放流されているので、ここで魚を釣って感覚を身につけるのもオススメだ。

    小菅川
    小菅川の場合、C&R区間にはニジマスとヤマメが多く、上流に向かうにつれイワナの割合が増える。C&R区間には50cmを超えるニジマスの姿も!

    ウェーダーや偏光グラスなど渓流ルアーの基本装備

    渓流の装備
    風間さんはウェーダー+フェルト底のウェーディングシューズという装備を基本にしている。偏光グラスもマストアイテム。
    ウエストベルトに装備した小物類
    ウエストベルトにラバーネットとペットボトルホルダー、ハリ外し用のフォーセップ(小型プライヤーでもOK)、クマよけのスズを装着している。
    ショルダーバッグ
    ルアー類はショルダーバッグの中に。ショルダーバッグには濡れ対策でコンビニのレジ袋を入れている。財布やスマートフォンなどはさらに防水袋に収納。

    渓流ルアー入門には「45mmシンキングミノー」がおすすめ

    風間さん自身の釣りで使用頻度が最も高く、入門者にもオススメなのが45mm前後のシンキングミノーだ。理由は3つ。

    アレキサンドラAX-43HW
    風間さんが大好きな「アレキサンドラAX-43HW」。45mm前後のシンキングミノー(フックはバーブレスのシングル仕様)があればヤマメやアマゴ、ニジマス、イワナなどの渓流魚をひと通りねらうことができる

    1. 重いので投げやすい

    風間さんが9割の時間で投げていたのは「アレキサンドラAX-43HW」。43mm、3.3gのシンキングミノーだ。

    「シンキングミノーは重くて投げやすい。シンプルな理由ですが、キャスティングの難易度が高い渓流では非常に重要なメリットです」。50mmにすればさらに投げやすくなるが、平均してバイトが多いのは45mm前後のミノーだという。

    2. 表層からボトムまでレンジを刻みやすい

    ロッドを立ててトゥイッチすれば表層を引くことができ、ボトムまで沈めてからアクションさせれば底を小突くことが可能。全レンジをねらいやすい。

    3. トゥイッチでヒラ打ちさせることができる

    ここまで2つについては同じくシンキングのスプーンやスピナーにも当てはまるが、ミノーはトゥイッチでヒラを打たせられるメリットがある。基本的にフィッシュイーターはヒラ打ちに本能を刺激されやすい。また、左右にダートさせることで、短い距離で数多くアクションさせることが可能だ。

    3つの理由から、風間さんは渓流のルアー釣りを45mm前後のシンキングミノーで覚えることを推奨している。

    ミノーのヒラ打ち
    ヒラ打ち。ボディーが水中で傾く際に水を動かし、同時にフラッシング(キラメキ)を放つことで渓流魚の捕食本能を刺激する

    スプーンやスピナーの使い所

    渓流ルアーは45mmシンキングミノーだけでも充分楽しめるが、スプーン&スピナーもあれば万全。ミノーに反応がない日は2~3gのスピナーをただ巻きする。虫がハッチしているときや渇水気味のときに効く印象があるという。対してスプーンは増水傾向で流れの押しが強いときが出番。流れのなかでも安定してアクションしてくれるからだ。3.5g前後のものをただ巻きで使う。

    スピナー
    スピナーは虫がハッチする時間帯に投げたいルアーだ
    スプーン
    スプーンは流れの中でも安定して泳ぐのが強み

    基本のアクションは「連続トゥイッチ」

    使い方はシンプル。ポーズを入れずに連続トゥイッチすればOK。風間さんの場合、ほとんどのポイントは表層(水面下20cmほど)だけを探っていた。

    「基本的には表層で釣りたいんです。すべてが見えるのでドキドキしますし、表層を意識している魚ほどヤル気があるので釣りやすいからです」

    同じコースに2投以上して、表層以外のレンジを探っていたのは魚が見えたときと、チェイスがあったとき。表層ではバイトまで至らなくても、中層を引けば食ってきたり、ボトムを叩くと急にスイッチが入ることが多々あるという。

    風間さんのルアーを投げるときの立ち位置
    風間さんは極力川から離れて立つことを心がけていた。魚を警戒させないためだ。まずは離れたところから通せるコースを撃ち、徐々に近づいて探っていく
    トラウトとのファイト
    ルアーが襲われるのが目視できたり、手もとに生命反応があればリールを巻く手を速める(巻きアワセ)。掛かればロッドを立てたままファイトする。掛からなければトゥイッチを再開しセカンドバイトを期待しよう

    リズムの変化で魚の闘争心に火をつけるトゥイッチのコツ

    チョン!とロッドを煽ったらすぐに手首を返しティップを元の位置に戻すことを意識する。こうすることでラインスラックが適度に生まれ、ミノーがより生き生きとヒラを打ちやすくなる。トゥイッチのリズムは必ずしも一定でなくても大丈夫。テンポの変化が魚の闘争心に火をつけ、「あと10cm」が詰まることも多い。

    トゥイッチの際のロッドワーク
    トゥイッチの際はロッドを立てることで表層を引きやすくなる。15cm刻みでティップを上下させながらリトリーブ。うまくできていればラインがムチのようにしなる。ボトムを引きたいときはサオを寝かしてもOK
    取り込み
    取り込みは必ずラバーネットで行ない、ハリを外す際も水に入れたネットから魚を出さない。素手で触るのも極力避けよう。リリースの際もネットから送り出す
    良型のヤマメ
    「アレキサンドラAX-43HW」を襲った良型のヤマメ。目立った変化のない平場の表層でミノーを躍らせていると猛追してきた

    渓流魚をねらうタックルセッティング

     ロッドはトラウト用の5~5ft3inのウルトラライト(UL)パワーが使いやすい。ラインについては、風間さんは強度に優れるPEを使っているが、最初はナイロン4Lbがオススメ。しなやかでトラブルが少なくキャストもしやすい。入門にはスピニングをオススメしているが、ベイトフィネスタックルを扱ったことがある人はベイトフィネスでもOKだと風間さん 。

    風間さんのタックル
    風間さんのタックル
    ロッド:エゲリアネイティブパフォーマンスETNS-53UL(パームス)
    リール:ヴァンキッシュFW1000S(シマノ)
    メインライン:スーパートラウトアドバンスダブルクロスPE0.6号(バリバス)
    リーダー:トラウトショックリーダー4Lb(バリバス)40cm/電車結びで結束
    スナップ:#0(ルアーが大きい場合は#2まで使用)/クリンチノットで結束

    渓流でのポイント選びとアプローチ方法

    落ち込みや反転流、大きな岩のエグレなどの大場所は風間さんも大好き。ただし、それ以外の何の変哲もない流れにも必ずルアーを通していた。

    風間さんのキャスト
    渓流ではロッドを振るスペースが狭いので、キャストはサイドハンドが多かった

    ねらうポイントは「すべて」!変化のない平場も探る

    「変化がない小砂利のチャラ瀬でもルアーを通すべきです。移動中の魚がいることがありますし、魚は意外なところに隠れていたりしますから」

    実際、釣行日は落ち込みなどのわかりやすい場所では一度もヒットがなく、釣れたのは小さな岩の周りや平場だけだった。風間さんによるとこれは決して珍しいことではなく、先行者がいたり、普段から人が多かったりする釣り場ほどこの傾向が強いという。

    なので、渓流ルアーを覚える際は「魚はこういう場所にいる」という知識を一度忘れてみて、すべて撃ってみる感覚で釣ってみると面白い。

    コース取りはアップクロス~クロスキャストが基本

    アップクロスでルアーを通す
    釣り上がりながらアップクロスでルアーを通していく。ルアーを通す順番は下流→上流が基本。先に上流を探ってしまうと下流の魚にプレッシャーをかけることになる。「下流から30cm刻みで撃つ」が風間さんのスタイル。「1コース1投」が基本だが、魚が見えたり、チェイスがあったり、好きなポイントだったりすれば反応がなくなるまでキャストする。その場合風間さんは1投ごとにレンジを変えることが多かった。
    大きな岩が多い流れ
    写真のように大きな岩が多い流れではクロスキャストで小刻みに撃つこともある。水中の岩をねらう場合、「岩の真上にキャストする」と「岩の真上を通す」はNG。魚は岩のエグレに潜んでいるので、真上にルアーを通しても気付いてもらえないからだ。魚を驚かせないよう1m以上先にルアーを投げ、岩から少し離れたところにルアーを通そう。
    アップクロスでバイトが出るタイミングイラスト図
    完全なアップストリームだとかなり速いスピードで引かないとミノーがアクションしてくれないため、45度前後のアップクロス~クロスのキャストが釣りやすい。ダウンストリームに投げるとすでに警戒した魚を釣ることになるためアタリが遠のく。また、アップクロス~クロスはミノーのターンが自動的に発生しバイトチャンスになる。キャストの間隔は30cm刻み。変化が少ないポイントでは1m刻みでもOK。

    ※この記事は月刊『つり人』2021年7月号に掲載したものを再編集しています

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