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つり人編集部2026年1月3日

アジングの感度を極めるエステル「鯵の糸ワンモア」の特徴とは?

アジングの精度をより高め、今やメインラインとなっているエステル。操作性をアップして微かなバイトをとらえるための、攻撃的なエステルが『ソルティメイト 鯵の糸エステル ワンモア』だ。監修者の藤原真一郎さんにアジのサイズやリグ別によるライン号数の使い分け、リーダー号数の組み合わせを聞いた。

解説◎藤原真一郎
写真◎編集部

エステルはアジングの主力ライン

「エステル」はアジングによって広く浸透したラインである。1g前後の軽量ジグヘッドを海底付近まで沈め、レスポンスよく操作をするには、比重が高くラインの伸縮が少ないラインが望ましい。このニーズにピタリとハマったのが「エステル」と呼ばれるポリエステル製ラインなのだ。水切り抵抗を軽減するには細い番手がよく、主流は0.3号前後。各社からさまざまなタイプのエステルが生まれる中、サンラインからは『鯵の糸』というアジング用エステル素材のシリーズが登場した。監修者はご存じ、藤原真一郎さんだ。

現在『鯵の糸』には『ラッシュアワー』と『ワンモア』の2タイプが発売されている。前者はしなやかで扱いやすさを重視しており、後者は感度と操作性を突き詰めたモデル。そしてここでは藤原さんが常用する『ワンモア』について、その特徴や号数の使い分けを聞いていきたい。

なぜ『ワンモア』なのか? 藤原真一郎が求めた「攻撃的感度」

ビギナーよりはエキスパートに向けたラインです。ネーミングからも連想できるように、ひとつ上の操作を目指す人、アジング探求者が抱く目標に向けて使うようなイメージで、より攻撃的というか張りを強めに設定しているのが特徴です。

もともとエステルは急激な負荷がかかると切れやすく、その硬いイト質からリールのスプールにも馴染みが悪くライントラブルを引き起こしやすいデメリットがありました。それを誰でもストレスなく扱えるようにシリコンを付加し、しなやかで使いやすいラインを実現したのです。しなやかさや伸度はシリコンだけでなく製造条件でも設定ができます。

では『ワンモア』と『ラッシュアワー』の伸度の差といえば2.5%ほどなんです。数値ではわずかに思えても30m先では75cmほどの伸びの差になる。また伸度には初期伸度という「イトが5%伸びるまでの負荷」を数値化したものがあります。つまりこれは軽い負荷時の伸び率と言えますが、それぞれの比較では『ワンモア』のほうが50%近く初期伸度を抑えた設計にしています。軽いジグヘッドを使った時も伝達がよく、ある程度無理な負荷が掛かった時にはちょっと伸びてくれます。

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『ソルティメイト 鯵の糸エステル ワンモア』は200 m巻き。100 m部分にポイントマークが付く。号数は0.2 号、0.25 号、0.3 号、0.35 号、0.4 号、0.5 号、0.6 号と幅広い。このうち藤原さんがよく使うのは0.35 号と0.5 号

深場での操作性向上とガイド抜けの良さ

ただ実釣時に軽いジグヘッドしか使わない、近距離もしくは浅場しか釣らないのであれば、その差は実感しにくいかもしれません。しかしジグヘッドの1gでは違いが分からなくとも、1.5gにするとレスポンスの差が出てきます。特に抵抗のある大きめのワームをセットした時は、イトが伸びている感触の違いが分かるはず。また1gのジグヘッドであっても深場になれば『ワンモア』のほうがレスポンス性能は高まります。

たとえば1gのジグヘッドを30mくらい投げて水深15m付近にいる30~40cmのアジをねらうとしましょう。潮に流しながら軽くシェイクをする、少しテンションを抜いてアジにくわえさせて掛ける。そんな操作を想定したとすれば『ワンモア』のレスポンス性能の高さを明らかに実感できます。そしてバイトがあった瞬間も素早くフッキングパワーを伝達できるのです。

触ってみれば分かりますが、表面がツルツルスベスベして凄く滑らかです。これによりガイド抜けがよくキャストフィールが素晴らしい。太い号数で軽いジグヘッドを使うという難しいアプローチであっても充分な飛距離を確保します。また、この質感が長く維持されるのもいいところです。

トラブル回避に役立つ、UVライトでの「発光ギミック」

もうひとつの特徴はケイムラの染料が入っていてUVライトで光ることです。『ワンモア』が発売される以前には『鯵の糸エステル ナイトブルー』というラインがあったのですが、このモデルには紫外線で発光するサンライン独自のギミックが盛り込まれていました。これを『ワンモア』と『ラッシュアワー』は踏襲しています。

私の実感ではUVライトで魚を散らしてしまうことはありません。だから点けっぱなしでもいい。手もとに照射すればスプールのラインの弛みやドラグノブへのラインの被りなどが生じた際もすぐに気づくことができ、ティップの方向を照らせばガイド絡みが発生したとしてもすぐに分かります。ラインの軌道も見てとれます。風の影響の強さや、ラインのメンディング状態を視認することも可能です。

私の場合はノットを組む時に重宝しています。暗い中では結んだラインとリーダーがどちらか分からなくなることがあり、誤ってラインをカットしてしまうといったトラブルが意外とあるんです。これもUVライトで発光させれば間違わない。また根掛かりによる高切れ時も回収の際にUVライトで照らせばどこがラインの最後かというのも明瞭になるのがありがたい。

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ノットを組む際もUV ライトで照らせばリーダーとラインの判別がはっきりとする

エステルライン号数の使い分け基準

0.2~0.25号

強度が落ちるのも早い号数です。このため主に20cm以下の小アジや15cmクラスの豆アジが多いフィールドで使います。この細さになるとフェザーライトのショートロッドでもガイド抜けがよく、アンダー1gのジグヘッドでもちゃんと飛ぶ。特に0.2号はすこぶる気持ちがいいキャストフィールです。ただ2g、3gという重いジグヘッドを使う場合は、バランスが悪くなってしまいます。

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豆アジねらいで訪れた堤防。豆が主体になれば0.2~0.25号が使いやすい

0.3~0.35号

一般的によく使われている号数ですね。私にとって最も使用頻度の高い号数が0.35号で豆も尺も取れます。20~25cmがアベレージでその中にポンと尺が混じるような状況でも不安なく使えます。それとこの細さであれば、ジグヘッドを軽くして飛距離を稼ぎたい、ちょっと深い所でも操作感は保ちたい、流れがあっても入りやすいというニーズにも満足のいく性能を発揮します。尺も抜けるくらいのちょっとした無理が利くのが0.35号。遠征時のタックルが制限される時に万能性があるのが魅力です。

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佐渡島取材時のデイの釣果。『ワンモア』0.35号にリーダーは『トルネードV ハード』1号、2gのジグヘッドに1.8インチワームの組み合わせでキャッチした尺アジ

0.4号

1g以下のジグヘッドでは沈みが悪い太さです。特にビギナーは軽量リグを操るのが難しく感じるでしょう。私がよく使うのは尺以上のサイズが頻繁に釣れる地域です。強度的に無理が利くので掛かるアジが全部尺みたいなラッシュになっても「なんぼ釣ってもいける」と思える安心感があります。

0.5~0.6号

私が遠征する際は0.35号と0.5号をリールに巻いておくことが多いです。「40~50cmが出るよ」と言われる釣り場や、35cmばかりが釣れて中には40cmが混じる可能性がある所で0.5号は出番があります。昔はこんな大アジ釣り場でもあえて細いラインを使っていましたが、『ワンモア』は0.5号ですら表面のイト質がツルツルしており、ガイドの抜け感が凄くいい。でかいアジは0.5号でねらうのが最近の私のスタイルです。

エステルに合わせる「リーダー」の最適解

基本的に細いエステルには細いリーダーのほうが相性はいいと思います。豆アジを0.2号のエステルで釣るのであれば1.5ポンドが目安。こうした細いリーダーで愛用しているのは『ソルティメイト スモールゲームリーダーFCII』1.5ポンド(0.5号)です。

ただ最も多用する0.35号の『ワンモア』には、磯釣り用ハリスの『トルネードVハード』1号を50cmほどの長さで組み合わせています。このイトは根ズレに強いのはもちろん、ある程度しなやかなのが気に入っています。0.5号の『ワンモア』使用時もリーダーは1号、カケアガリや根がきつい場所や、40cm以上が有望な場合は1.5号にすることもあります。

reader

※このページは『つり人 2026年1月号』の記事を再編集したものです。

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