かつてはタイラバとセットで語られることも多かったインチク。実釣性能の高さはお墨付きながら、ことマダイに限っては後塵を仰いでいたが、タイラバのようにただ巻きするだけでマダイを誘惑するニューウェーブが登場。

文◎小松徹(株式会社デュエル R&D)
デュエルとタイラバ・インチクの関係
デュエルはタイラバやインチクが流行る前から漁師向けにタイラバやインチクの前身ともいえる鯛玉鉛やタグリ鉛などを販売しており、タイラバ創成期の2007年には「ソルティー・ラバー」を発売。プロスタッフの松岡豪之さんが80cmオーバーの大ダイをキャッチした写真が雑誌や広告に使用されるとものすごい反響があり、初回オーダーが10万個を超える大ヒット!そして翌年にはショアキャスティングインチクとして開発した「ソルティー・ベイト」を発売しこちらも大ヒット!
その後オフショア用にサイズ展開もしながらソルティー・ベイトは魚種を問わない実釣性能で15年以上経った今でも多くのファンがいる。
インチクの現状と新型「ソルティー・ベイト」の開発背景
インチクといえばタイラバ同様に「漁ギング」の一種として知られているものの人気は残念ながらタイラバに及ばない。私の考察としてはメソッドが明確でない点、つまりただ巻きで使うことが明確なタイラバに対して、インチクは今ひとつ使用方法が分からないのが大きな理由だと思っている。ハマった時の威力はタイラバ以上であるのにとても残念なことである。
少なくとも根魚や青物はタイラバよりアピール力のあるインチクのほうが断然釣れると思っている。しかしマダイに対しては圧倒的にタイラバが勝る。特に70cmを越えるような大ダイは古今東西釣り人なら誰しも憧れる存在なのだが。
インチクのアピール力を残しつつ、タイラバのようにただ巻きでもマダイを釣ることができれば……。その想いが膨らんでいく中、たまたま設備の老朽化でビニールベイトの自社生産中止が決定したこともあり、新しいソルティー・ベイトの開発が始まった。
「ソルティー・ベイト ウェーブ」は巻きでマダイが釣れる!
フックパーツをビニールベイトから低速でもよくなびくシリコン製ネクタイに変更。テスト釣行では他社製も含めて色んなタイプのネクタイを持ち込み、「タイラバよりもヘッドがブリブリ泳ぐ」ことが吉と出るか凶と出るか不安はあったが、蓋を開けてみればただ巻きでしっかりマダイが釣れ、しかもタイラバを凌ぐ釣果!
その後もテストを重ね、ネクタイの形状はジャーク時もアクションの妨げになりにくいストレートタイプに決定した。それに伴い、ネクタイへの同調も加味してフックも太軸で捻りの入ったヒラマサ針から捻りのない伊勢尼針に変更。ネソ糸は大物とのやり取りを想定してシーハンター15号をそのまま採用した。
こうして、長年の念願だったただ巻きでも使え、かつインチクのアピール力とタイラバの食わせ力を融合したルアーに進化を遂げた。
「ソルティー・ベイト ウェーブ」のおすすめの使い方3通り
1.マダイねらいのただ巻きメソッド
やっぱりマダイねらいならコレ! タイラバ同様に落として着底させたら素早くリトリーブを開始する。リトリーブ速度は状況にもよるが、個人的には速め(ハイギアで1秒間に2回転以上)のほうがヘッドもよく泳ぎリアクションバイトを誘発できるのでおすすめ。アンダーハンドでキャストして斜め引きで広く探るのも効果的。
2.魚種を問わないハーフ・クォーターピッチジャーク
魚種を問わないインチクの基本アクション。着底後、ハーフ(1/2回転)やクォーター(1/4回転)ピッチでヘッドを小さく揺する程度にジャークを10回ほど行なったらフォール→着底を繰り返す。イメージは小イカ。ルックスもイカっぽいし遊泳力の弱い小イカが必死にピッピッピッと上へ逃げて、力尽きてまた落ちてくるイメージ。大きなストロークのジャークはテーリングしやすいのであまり行なわない。
3.根魚に効果抜群のボトムバンピング
2のアクションを基本とし底を中心に探る時に行なう(ジャークは3~4回程度)。根掛かりの少ない場所では底を小突き、音と砂煙でアピールするのも有効。根魚に効果抜群!
※このページは『つり人 2026年5月号』に掲載した記事を再編集したものです。



