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編集部2022年3月26日

理論派シーバスランカーハンター・嶋田仁正が『フラッシュブースト』を語る!

シーバス-川 シーバス-海 釣りの仕掛け集

『SEABASS Life NO.12 春号』の特集は「道具で釣りはどう変わる?」。今号の特集記事の中からイチオシ記事を特別公開! シーバスゲームを追求するにはこの上ないアイテム、『フラッシュブースト』と『NEWステラ』。何がどう変わるのか? 革命ってどういうことなのか? アングラーサイドからのダイレクトな言葉を聞いた。

新たなフラッシングが効果的な状況とは?

編集部=文

 『SEABASS Life NO.12 春号』の特集は「道具で釣りはどう変わる?」。今号の特集記事の中からイチオシ記事を特別公開! シーバスゲームを追求するにはこの上ないアイテム、『フラッシュブースト』と『NEWステラ』。何がどう変わるのか? 革命ってどういうことなのか? アングラーサイドからのダイレクトな言葉を聞いた。

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解説◎嶋田仁正
理論派ランカーハンター。マルジン代表。広島在住

アピールという感覚をこれからどう考えるか

 アピールはハイがいいのかローがいいのか。強くして目立たせて魚を寄せるケースがいい時もあれば、逆に弱いほうがいい時もある。近年のハイプレッシャー下では、これら選択が大きな差となるケースも多々ある。だが、どちらにしても“ここにエサ(ルアー)がありますよ”と、その存在自体を示す必要がある。それを波動で示すかフラッシングで表現するのか。それとも両方か……。実際にフィールドでルアーローテーションに組み込んでいる嶋田が解説。

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「ルアーが動いていけば、物体が水中を動くわけだから水圧が掛かって何らかの水の変動がある。それを魚は側線で感じてる。ブリブリ動くものも感じるし水を押す力も感じてるはず。だから、水押しの強いビッグベイトが釣れる。でも、サイズ的には限界があると思ってる。基本的にルアーは巻いて使うことが多いでしょ。その時、普通のカラーとしてのフラッシングするホロだと(ボディの)側面にしかないからロールしないと明滅しない。でも、フラッシュブーストはルアー自体が動いてなくても明滅して魚を誘うことができる。これが最大の利点だね」

 ミノーのボディに内蔵された高輝度ミラープレートが両サイドのバネによって微振動でも左右に揺れるフラッシュブースト。フィッシュイーターの食欲をあおる最大のアピールであるとされるフラッシング。これまでなら、アングラー側がジャークなどそれに適したルアー、カラーを選びアクションさせて作り出す必要があったが、フラッシュブーストにより、すべてがオートマチック化したことになる。

「よりフラッシングを高めるルアーっていうのは、ローリングなんだよ。フラッシュブーストもプレートが左右に揺れるからローリングと同じ方向でしょ。だから、ロールの明滅。ウォブリング系ではなくてロール系の明滅が起こる機構なんだよ。すごいロールするルアー同様の明滅が起きてる。動いてなくてもね。基本的にウォブリングとローリングするルアーとでは、フラッシングさせるところの位置とピッチが全然違う。ウォブリングはお尻を振るでしょ。そのお尻を振ってる状態の明滅っていうのは1点しか出ない。前が明滅するか後ろが明滅するかしかない。それに対して、ロールは前も後ろも全部ロールしてる。360度ね。明滅っていうのは両側面360度に効果がないと意味がない。フラッシュブーストの場合は内蔵されたものだけど、泳がせたら左右に傾く。だから、上下左右360度にフラッシング効果がある。しかも、ボディが動かなくても、プレートだけは揺れてフラッシング効果を常に得られるという点がすごい」

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フラッシュブーストを搭載したシーバスルアーは、『ストロングアサシンAR-Cフラッシュブースト125F』『同125S』『サイレントアサシン99Fフラッシュブースト』『同99SP』『同99S』『同120F』『同129F』『同129S』『同140F』『同140S』『シャローアサシン99Fフラッシュブースト』『レスポンダー165Fフラッシュブースト』『ランブラー145Fフラッシュブースト』『ダイブアサシン99Fフラッシュブースト』『同99S』。今後の展開が楽しみだ

 動かなくてもアピールするという点が他のルアーには決してないところ。しかも、ルアー自体は動かなくて波動を発しなくてもフラッシングという視覚的なアピールは継続するというもの。これは今までとは違った別のアピールができるわけで、シーバスゲームにアイテムとしてのひとつの選択肢が増えたわけだ。有効な使い方はきっといくつもあるだろう。

「フラッシュブーストが効果的なのはね、シーバスのコンディション的にはナーバスな時。ブルブルと強い波動が出てるものを嫌う時。他には頭のいい魚だったり、多くのアングラーがひしめいてる中で魚がプレッシャーを感じてる時、食い渋ってる時なんかは、ブリブリしない弱いアクションでもフラッシュブーストの明滅で食わせることができる。ホロによるフラッシングというのは、そこに(ルアー自体の)動きが生じてるということでしょ。それはアピールが強いということになる。つまり、シーバスからすると元気なエサと判断するということ。元気なエサは食いづらいし捕食するには、それなりに自分の体力も消耗することになる。それはシーバスにとっても非効率だから、そういうことはしない。いかに楽に安全に高カロリーのエサを捕食できるかが野生の本能だよね」

 つまりフラッシュブーストの場合、ルアー自体に動きが生じなくても、大して波動を出してなくてもフラッシングという明滅効果でアピールが生じ、シーバスがルアーを食うか食わないかのひとつの判断材料になっていると考えられる。

「明滅することによって、エサとして選択されやすくはなってると思う。このルアーは革命だと思うよ。当然、見えてないから数値化できないんだけど、そんな気はしてる」

 

 

後編「理論派ランカーハンター・嶋田仁正が『NEWステラ』を語る!」に続く……。

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