PEラインで世界的に高い信頼を得ているXBRAID。その新しい使用コンセプトが「BBS」だ。「BBS」とはPEラインを下巻きに使い、フロロカーボンラインのリーダーを10~30m取るラインシステムを指す。様々なメリットを持つこのシステムの真価を、琵琶湖の若きでかバス案内人・林陸功が、湖上で実釣しながら解説する。
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解説◎林陸功 文と写真◎望月俊典
2001年、滋賀県出身。幼少のころから池や琵琶湖でバス釣りに親しむ。12歳で栗田学さんに弟子入りを直訴し、でかバスハンターの道へ。高校卒業後に琵琶湖ガイドを開業、すぐに人気となる。琵琶湖やアメリカのトーナメントにも参戦し、2024年MUTAクラシック優勝、2026年MLFジャパン琵琶湖BMCプロシリーズ第3戦優勝などの結果を残している。愛艇はケイマスCX21。
PEラインを下巻きに使うロングリーダーシステム「BBS」
バスフィッシングでもスピニングタックルはPEラインの普及がかなり進んでいるが、ベイトタックルはフロッグゲームなどを除けばまだこれからというところだろうか。そこで、今、XBRAIDが推奨するのがこの「BBS」。先進的なアングラーが同時多発的に試していたロングリーダーシステムをさらに発展させたものだという。
今回はそのうちのひとり、今や琵琶湖の若手ガイドNo.1といって過言ではない林陸功さんに解説していただくことにした。
スプールが軽くなることで飛距離が延び、感度も上がる
まず、BBSのメリットをざっくり教えてください。
林「僕が一番感じているのは、スプールが軽くなることによって飛距離が延びることです。それと、キャスト後はPEラインがスプールから出ていますよね。10mくらいでもPEが出ている状態なら、フロロだけよりも感度はかなり良くなります」
たとえば、カバースキャットを45m先にキャストしてボトムまで沈めたとき、フロロカーボンラインだけでは着底直後のルアーやボトムの状態は把握しにくいことがある。ところが、BBSならPEラインがある程度出ていることで、着底やバイトがかなり明確になるという。
林「PEの区間を巻き取るころにはフロロも水に馴染んできて感度が戻るので、最初だけとくに感度が高くなりますね」
巻きモノにも効く初期掛かりのよさ
感度以外にはどんなメリットがありますか?
林「初期掛かりですね。これは僕にとってはかなり大きいです。フロロだけでは掛からなかったバイトがこのシステムにしてから掛かるようになりました。たとえば、スイムベイトを50mくらいキャストして、PEが20m出ていて、その先がフロロという状態だとします。着水からの巻き始めですぐにバイトが出ることってよくあるんですが、フロロだけだとラインが伸びてしまって掛からなかったんです。でも、PEが20m出ている状態なら、魚の重さだけで勝手に掛かるような感覚があります。巻きモノでもフッキング性能はかなりよくなりますよ」
[リバウンドスティック(デプス)]※パンチショットリグなどに使用
ロッド:ASOKE プロトモデル(FIXION)・リール:ゼノンビースト(アブガルシア)・ライン:アップグレードX8 3号(XBRAID)・リーダー│オルトロスFC 24Lb(XBRAID)
[キンクー(デプス)]※ネコリグなどに使用
ロッド:サイドワインダーHGC-610MLXF/GPバーディック(デプス)・リール:ゼノンLTX(アブガルシア)・ライン:アップグレードX8 1.5号(XBRAID)・リーダー:オルトロスFC 12Lb(XBRAID)
フロロのムダが出ないコストパフォーマンス
性能面だけでなく、一般アングラーの我々にもうれしいメリットもある。
林「経済性ですね。たとえば、フロロを100m巻くとして、実際によく使うのは50mくらい。下巻き側の50mはほとんど使わないまま巻き替えることになります。でもBBSならPEを下巻きにして、フロロを20~30mだけ僕は巻きます。100m巻きのフロロなら20mずつ使えば5回、30mずつでも3回巻き替えられるので、かなりコストパフォーマンスがいいです」
傷が入るのはラインの先端が多いので、ロングリーダー分だけ交換すれば、実質いつも新しいラインで釣りができるのだ。
オルトロスFC(XBRAID)。右)硬質なのに柔らかい、という相反する性能を両立させた高性能フロロカーボンライン。BBSに欠かせないPEの相棒である
おすすめのラインと太さの組み合わせ
ところで、使用するPEやフロロのおすすめがあれば教えてください。
林「PEはXBRAIDのアップグレードX8が一番よいと思います。BBSで使う太さはだいたい2号から5号くらい。フロロはオルトロスFCを使っています」
なお組み合わせの目安は下の表の通り。BBSだから極端に太いリーダーを使う、というわけではないようだ。

近接カバー撃ちから遠投、ディープまでBBSの汎用性が冴え渡る
さて、少し湖上へ出てBBSの実釣解説もしていただくことになった。
南湖のウィードパッチを遠距離ピッチングで撃つ
まずは、琵琶湖・南湖のウィードパッチから。目に見えるエビモを遠距離ピッチングで撃っていく。飛距離は最大で20mくらい、PEラインがロッドティップから少し出るくらいに今回はセッティングされている。
林「PEが少し出るくらいでもフッキング性能は違ってきますね」
北湖東岸の流入河川ではフロロだけでカバー撃ち
その後、北湖へと走り、東岸の流入河川のカバー撃ちへ。全国のマッディシャローにも通じるシチュエーションである。
林「ここは近距離なんで完全にフロロだけです」
冠水ブッシュにリバウンドスティックのパンチショットリグを貫通させて……ここでフルフッキングを決めた。強引にカバーから引きずり出したが、直後にテンションが抜けてしまった。
林「2500gくらいですね。明後日の大会の抑えのサイズです」
さらに北上し、マンメイドストラクチャーをチェックしながらラン&ガン。そして、とあるハードボトムへ17.5gのビーンズシンカーをセットしたリバウンドスティック7inを遠投で送り込み、ボトムをトレースしていると、ついにロッドが完全に曲がった!
林「岩系のボトムを擦ってもBBSなら怖くないです。今日はもう魚はいいですよね?」
林陸功が語る「BBS」
なお、林陸功さんは翌々日のMLFジャパン琵琶湖シリーズ第3戦にて、BBSも駆使して見事優勝を果たし、賞金の200万円を手にしてみせたのだった。では最後にあらためてBBSの総括を。
林「このシステムは『PEを使うこと』が目的ではありません。フロロのよさを残したまま感度を上げる、初期掛かりをよくする、フッキング率を上げる、ライン交換を効率化する、そういうメリット得るためのシステムなんです。最初から難しく考えず、みなさんが普段使っているフロロセッティングをベースに、少しずつ試してみてください」
※このページは『Basser 2026年10月号』に掲載した記事を再編集したものです。



