磯という環境で釣りをするにあたって、タックル以上に大切なのが装備だ。ロックショア釣行に、最低限用意しておくべきものを海吉店主の岡本幸典さんが紹介する。

解説◎岡本幸典(海吉)
オフショア、ショアのビッグゲーム用品を中心に、ソルトルアーアイテムを幅広く取り扱うプロショップ・海吉の店主。自信も神津島でのロックショアゲームを楽しむ。
目次
安全のためにも欠かせないロックショアの装備

「神津島でも年々キャッチできるサイズが大きくなってきているのを実感してきています。でも、磯釣りに慣れていないアングラーも増えました。何が必要なのかわかっていないままに来てしまうのか、装備が不充分な人も多く見受けられます。危ないだけでなく他の人に迷惑が掛かってしまう場合もあるから、装備は1人1人がしっかり揃えて離島の釣りに臨んでほしいですね」
海吉ではこれから紹介するようなロックショアに欠かせない装備品のほかにもハンドメイドプラグや海外アパレルなど、岡本さんこだわりのグッズを数多く取り扱っている。ロックショアアングラーはぜひ海吉へ足を運んでみてほしい。
離島釣行に欠かせないロッドケースの選び方
近場へ渡してもらう場合であればロッドをバンドで止めただけの状態で持ち込んでもなんとかなることもありますが、離島への渡船では移動時間も長く、道中が荒れていると他の荷物が当たって破損する可能性が高いです。そのためロッドケースが必要になります。渡船ではある程度軽く、丈夫なセミハードタイプがおすすめ。
ロックショア専用のものも各社から出ています。硬質プラスチック製のハードタイプは頑強ですが、重くて磯の斜面では滑りやすいため不向きです。瀬渡しでは、荷物を乗船者のバケツリレー方式で運びます。その際にロッドケース先端に取っ手が付いているとしっかり掴むことができて安心です。使用するロッドの仕舞寸法に合ったものを選んでください。
バッカン・クーラーボックス・ルアーケースの選び方
リール、ルアー、着替えなどを収納し、濡れや衝撃から守ってくれます。渡船では海が荒れているときなど、投げて受け渡すこともある。乱雑に扱っても問題ない丈夫なセミハードタイプのバッカンを選んでください。容量は30L程度が丁度よいと思います。オフショアでよく使われるドカットはハードタイプのロッドケース同様に滑りやすいのでお勧めしません。
ロッドケースとバッカンのほかに、飲み物等を入れたり釣った魚を入れるためのクーラーボックスを持参します。容量は60Lで、2~3人で行く場合でも一つあれば充分でしょう。マグロねらいであれば、畳めるマグロバッグを合わせて持っていきましょう。
ロックショアのルアーケース事情
沖磯ではランガンすることがないので、ルアーケースを持ち運ぶことはほぼありません。そのためルアーボックスもプラスチック製ではなく小型のバッカンのようなケースのほうが軽くて使い勝手もよいです。特に、メッシュタイプのものは使用後にそのまま水洗いできるためとても便利です。ルアーケースとは別にハサミやノッターなどの小物類を入れておく用もあるとすっきり収納できます。ジグには専用の収納ケースもあります。
ギャフとランディングシャフトは大型魚に備える必須アイテム
ランディングの際に魚を引っ掛けて取り込む道具です。年々釣れる魚が大きくなってきており、最近は銛を持参する人もいますが、銛は打ち込むため魚が一気に走ります。ロープが足に絡んでいるとあっという間に落水する恐れがあります。ギャフのほうが安全だと思います。
海吉では1人1ギャフを推奨しています。持っていかないと大型が掛かったときにランディングできませんし、同じ磯に上がった人から借りることができたとしても破損してしまう可能性も高いです。必ず用意しましょう。ギャフはオーダーメイド品を使う人も多いですが、最初は既製品で充分、まずは持っていくことが大切です。
ギャフを取り付けるランディングシャフトはとにかく硬いものをおすすめします。継数が増えるほどブレやすくギャフを刺しにくくなるので3段程度に抑えられたものがよいです。ギャフを刺した後は20kg台まではシャフトで持ち上げることはできますが、それ以上の場合はシャフトを外してギャフに結んだロープで引き上げることになります。
着用装備の選び方:ライフジャケット・シューズ・グローブ
ロックショア専用のライフジャケットはポケットがほとんどなく、肩回りが大きく裁断されているなど機動性を重視しており、磯場での動きやすさと安全性は抜きんでています。また、背中側はメッシュを配置して通気性をよくしているものもあり、夏場でも熱がこもりません。
ウエーディング用やエサ釣り用のものはポケットが多く足もとが見えにくいものも多いので安全のためにも極力専用設計のものを選びましょう。
シューズはスパイクピン付きを選ぶ
シューズはスパイクピンのついたソールが必須です。フェルトかラバーかは好みで選んでください。迷ったらノリが付いた磯場でも滑りにくいフェルトを選べば間違いないです。
なお、神津島のような離島への渡船では、移動時間が長いため靴を脱いで船室に入ります。そのため、脱ぎ履きが容易なダイヤル式のシューズだと便利です。
グローブはフルフィンガータイプ
グローブは磯に手をついたときなどに怪我をしないように指先が出ないものを選びましょう。細かい作業はあまりないので、作業性よりも安全性や快適性を重視したほうがよいです。
各社から多数出ていますので試着してフィットするものを選んでください。荷物の受け渡しの際もグローブがあれば楽にできます。また、釣りあげた後はフィッシュグリップがあると便利で安全です。

※このページは『つり人 2026年6月号』に掲載した記事を再編集したものです。


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