房総リザーバーの凄腕として知られる羽生和人さんは虫ルアーをサーチベイトとして使っている。その理由とテクニックを解説してもらった。最終回は虫ルアーの動かし方について紹介。
虫ルアーでサーチせよ
写真と文◎編集部
房総リザーバーの凄腕として知られる羽生和人さんは虫ルアーをサーチベイトとして使っている。その理由とテクニックを解説してもらった。
羽生和人(はぶ・かずひと)
1982年生まれ。東京都出身、在住。房総リザーバーをホームに、厳寒期を含むオールシーズン安定した釣果を叩き出す。虫ルアーやネコリグを用いたパワーフィネス、ディープレンジのダウンショット、夏場のフィーディングフィッシュ、そしてサイトフィッシングなど、房総リザーバーで好釣果を上げるための釣りを高次元にこなす。
3種のアクション
羽生さんはブーンを使う際、3つのアクションを状況によって使い分ける。
①ドッグウオーク
プアな岩盤やブッシュなどを流しながら素早くサーチするとき。また、虫ではなくカエルをイミテートするときもドッグウオークを多用する。見切らせないために止めることはしない。
キャストは両手でロッドを持ち、素早くかつ力強く振り抜くサイドハンドキャスト。鋭い弾道でカバー最奥や岩盤際を攻め、スキッピングも多用する。
ロッドを下に構え、ラインスラックを弾くように小刻みに動かせば、ブーンは簡単に首を左右に振ってくれる。
キャストはサイドハンドが基本。ダブルハンドで素早くロッドを振る。スキッピングをする際も、ルアーが勢い余って岩盤に激突するくらいの勢いでいい(それが捕食のスイッチにもなる)
②シェイク
1点でモジモジさせるシェイクではなく、ロッドを上方向に構えて、リーリングしながら引いてくるアクション。
ロッドを上方向に構えているためラインは水面から浮いた状態になるが、この状態でもブーンは左右に首を振る。
羽生「同じドッグウオークのアクションなのに、なぜロッドの構えを上にするのか。それはPEラインによる水切りを発生させたくないからです。
『野良ネズミ』などの流行もあって、ここ最近はラインの水切りを嫌っている感覚があります。ブーンは喫水が深く低重心なので、ロッドを下に構えなくてもドッグウオークさせることができるんです」
また、通称「アオヤロウ」などの浮きゴミの上を引く際もこのロッドワークを使う。浮きゴミが絡むとドッグウオークから首を上下に振る縦方向のアクションに切り替わり、
下方向にしっかりと水を押すことでマットカバーに潜むバスにもアピールできる。
ロッドを構えている位置が異なるが、実はどちらもルアーアクションはドッグウオーク。
上が通常の位置。下はラインによる水切りを避けるためのロッドポジション
③チョウチン
チョウチンは「ここにはいるだろ」という期待値の高いカバーやスポットで、ドッグウオークに反応がなかったときに試す。
また、バスがカエルではなく虫を明確に意識しているときもチョウチンのほうに反応がよくなる
羽生
「厚めのアオヤロウの上で誘うときも、なるべくチョウチンを使います。
横方向に引くだけではブーンが上を滑るだけになってしまうマットも、チョウチンで叩き続ければ突き破って
誘うことができるからです。ブーン(浮く虫)でもできますが、この釣りに関しては、より自重がある『ブーンチン』のほうがやりやすいですね」
チョウチンは、1点で誘えるだけでなく、厚みのあるマットを連打することで突き破れるというメリットも
羽生さんはブーンオンリーで昼前にツ抜け(10尾以上)を達成。すべてブラインドのドッグウオーク&チョウチンで、サイトフィッシングは一切していない
戸面原ボートセンター
戸面原湖唯一のレンタルボート店。もともとはヘラブナファンへのレンタルのみだったが、2017年にバスアングラーへのレンタルを解禁した。12ftローボートのみでふたり乗りは禁止。1日3000円。バスは25 艇ボートの上限なので、事前予約がオススメ。
■千葉県富津市豊岡2874-1
■木曜定休
■℡:0439-68-1587
■http://www17.plala.or.jp/tozurahara/