自宅の目の前を流れる多摩川は気軽に通えるハゼ釣りのホームグラウンドです。手軽に釣れること、1、2時間ほどの短時間で充分楽しめることも飽き性な私にぴったりで、仕事の合間の気分転換にもなることから、昨年は60回ほど多摩川へハゼ釣りに行きました。自転車釣行のため調子が悪ければすぐ移動でき、すぐ帰宅することもできます。
漁業権の設定がないガス橋より下流域の中でもおすすめのハゼ釣り場を下流部・上流部・中流部の順にご紹介します。
多摩川のハゼ釣りシーズンは6月中旬のデキハゼから始まり、真冬の落ちハゼは翌年の1月末までと非常に長いことから、四季折々にいろいろな表情を見せてくれます。

レポート◎EBISAWA(ハゼ釣り情報局)
子供が魚釣りをしたいと言ったことがきっかけで始めたハゼ釣り。手軽に釣れて、小型の魚なのにノベザオを通して感じるしっかりとした引きに魅了され、今では1人釣行がメインとなっています。釣り方はノベザオでのミャク釣りで、サオは9尺、15尺、手バネザオの9尺がメイン。
目次
殿町第2公園前(川崎側):シーズン初期のポテンシャルが高い
多摩川最下流部の右岸側(川崎側)にあるキングスカイフロントの裏に広がる、開けた河口エリアは5月から9月のシーズン初期におすすめのエリアです。近隣にはコインパーキングも多くて便利なことから多摩川ハゼ釣りのメジャースポットといえ、土日にはズラッと釣り人が並ぶこともあります。
地形は遠浅で、干潮になると水際が岸から離れてしまいますがノベザオでも護岸から降りれば釣りをすることができます。潮位が高いときなら足もとが水没しますので護岸の上から釣りができます。
潮にもよりますが流れは強く、通常よりも重めのオモリも用意しましょう。泥底ですがゴロタや牡蠣瀬が多く入っており、釣れるポイントは点々とあります。
護岸沿いに歩道やサイクリングロードが整備されていて水辺に出やすく、正面に羽田空港を望むロケーションはファミリーにもおすすめの釣り場です。が、なぜか夏が終わるとパタッと釣れなくなります。例年秋口まで楽しめますが、その頃に大型の台風などで大水が出ると終了するのがパターンです。ただし、その直前までノベザオで良型の数釣りが楽しめます。
・交通:京急大師線・小島新田駅から徒歩12分(約1km)。車は首都高速横羽線・大師ICを降り、R409を浮島方面へ。「大師河原交差点」を左折。殿町第2公園周辺にコインパーキングあり
海老取川合流・第一水門(東京側):シーズン初期から秋まで楽しめる
同じく下流の東京側に位置するのが海老取川と多摩川の合流点です。こちらもシーズン初期によく行く釣り場です。シーズン初期に行く理由は、暑さが厳しい真夏でも膝下くらいまで川に立ち込んで釣りができるので涼をとれるからと、ポイントが複数点在しており、状況に応じて釣り場を変えて楽しむことができるためです。時期的にサイズは小さめですが、釣れるポイントにはハゼが密集していますので数釣りができます。
潮の満ち引きに合わせて徒歩でポイントを移動します。羽田第一水門より下流の停泊船周辺のポイントの底が見えてきたら、海老取川河口の五十間鼻無縁仏堂周辺へ移動します。海老取川の流れが強くなって釣りにくくなれば、背中合わせの多摩川に釣り場を変えるといったぐあいに、状況に応じて多摩川本流、海老取川、合流点とポイントを変えると釣れ続きます。初めて束釣りを体験したのもこのエリアです。
秋口からは水深のある羽田第一水門付近へ
秋口からは羽田第一水門付近での釣果がよくなります。周辺の水深は深いので15尺以上のサオがおすすめです。
ここには経験を積んだハゼ釣りファンがよくいらっしゃいます。釣り方などを聞いてみると気軽に教えてくれることもあります。
エサはアオイソメが必須。ボイルホタテでは食いが悪い場合があります。
・交通:京急羽田空港線・天空橋駅から徒歩10分(900m)。車は首都高速横羽線・羽田ICを降り、環状8号線を羽田空港方面へ。1つ目の信号(羽田旭町)を過ぎてすぐ右折。突き当たりを左折で弁天橋。周辺にコインパーキング多数あり
多摩川大橋周辺:夏から秋まで釣り人少なめの上流部
おすすめは東京側(大田区側)の橋の下。手前にある消波ブロックより先は遠浅の泥地が広がるポイント。水位が高いときは消波ブロックの周りが釣れるポイントになりますが、水位が低めのほうが釣果は伸びやすい傾向にあります。干潮に近いタイミングをねらって、川に立ち入り、ハゼが溜まりやすい窪地やゴロタを見つけるのがコツ。橋の下なので日陰で釣ることが可能。ポイントが狭いためか釣り人は多くありません。落ち着いて釣りたいときや厳しい暑さで直射日光を避けたいときにおすすめです。ノベザオなら9尺以上が必要。シーズンは6月から10月くらい。昨年も夏場から順調に数を伸ばし、秋口にかけて良型をあげました。
対岸の川崎側と競馬練習場周辺
対岸の川崎側はさらに遠浅になることからチョイ投げ有利。
競馬練習場下流右岸の消波ブロックは秋から冬の穴釣り場。対岸の左岸からは秋以降に川の中央に溜まった良型を投げ釣りでねらえます。
車は川崎側はもう一つ上流のガス橋の近くのほか市が開放する河川敷駐車場(平日無料・土日有料)が四つありますが、やはりコインパーキングの利用が無難です。個人的には自転車またはレンタサイクルの利用をおすすめします。
・交通:東急多摩川線・矢口渡駅から徒歩13分(約1km)。車は首都高速横羽線・羽田ICを降り、環状8号線を右折して蒲田方面へ。第二京浜(R1)を左折。多摩川大橋周辺にコインパーキング多数あり
六郷橋周辺・味の素裏(川崎側):シーズンラストまで楽しめる中流部
通常、ハゼは河川内で育ち、水温低下とともに深場に落ち、やがて下流を経て海に下るとされますが、ここ多摩川ではシーズン初期に下流が釣れ、次いで上流が釣れ、最後まで釣れるのがこの中流域なのです。
ここで好釣果を上げるコツは先入観を捨てることと、しっかり底が取れるまで落とし込んであげること。穴釣りというと深みのイメージもありますが、その先入観を捨てて水深30cmほどの浅い意外な場所でも15cmを超えるような良型のハゼに出会えます。足もとの穴で釣れるかと思えば、チョイではなく遠投して川の流心で数を伸ばす人もいます。ハゼは穴や深みだけにいるわけではありません。ですので固定観念にとらわれず探ってみてください。
なお、入り組んだ消波ブロック帯では、実は仕掛けがブロックの段の上に乗っているだけで底まで落ちていないことも多いです。それではしっかりハゼにアプローチできませんので、着底させることを意識して、仕掛けが底まで届く穴を探します。こうした穴釣りにおいては、水深が場所によって大きく異なるのでイト巻き付きの手バネザオのほうが使いやすいです。
人気は川崎側の味の素の裏・脇
釣り場は圧倒的に右岸の川崎側が人気です。なかでもシーズン後半まで釣り人が絶えないのが味の素の裏や脇と呼ばれる釣り場です。
昨年は一部で埋め立て工事などもありましたが、初夏は数釣りが可能でした。冬は例年に比べると穴に入ってくるハゼが少ない印象でしたが今年はハゼが穴に戻ってくれることを期待します。
・交通:京急大師線・港町駅徒歩5分で味の素裏周辺。車は首都高速横羽線・大師ICを降り、産業道路、県道6号、川崎大師本通りを六郷橋方面へ
※このページは『つり人 2026年10月号』に掲載した記事を再編集したものです。


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