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編集部2021年10月29日

バス釣り用ルアー使い方&タックル解説 バイブレーション編 適したタックルは? 使い方は?

PICKUP ブラックバス Basser バス釣り バス釣りルアー別解説

この記事では、バスフィッシング初心者のために、よく使われるルアーをタックルの選び方から使用法まで基本を詳しく解説します。今回はクランクベイトのなかでも潜行深度の浅いタイプ「シャロークランク」について紹介します!

タックルの選び方から使用法まで!

写真と文◎編集部 

 この記事では、バスフィッシング初心者のために、よく使われるルアーをタックルの選び方から使用法まで基本を詳しく解説します。今回は高速リトリーブやリフト&フォールなど個性的な使い方ができるプラグ「バイブレーション」について紹介します!

バイブレーションとは

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 バイブレーションとは、バス釣り用ルアーのプラグのうち、リップがない代わりにおでこの部分で水流を受けて、ボディーを小刻みに振動させながら泳ぐ巻き物です。形状的には、薄いボディーの背中の部分にラインを結ぶアイがあるのが特徴です。

 多くはクランクベイトと同じように樹脂製中空ボディーのルアーですが、巻くのをやめると沈むシンキングタイプが一般的です。金属のボディーの「メタルバイブ」と呼ばれるタイプもありますが、ここでは樹脂製中空ボディーのバイブレーションにフォーカスして解説します。ちなみに、国内では「バイブレーション」という呼び方が一般的ですが、バスフィッシングの本場である米国では「リップレスクランクベイト」と呼ばれます。

 リップのあるクランクベイトと比べて、非常に速いスピードのリトリーブに対応可能なのがバイブレーションの特長。クランクベイトの泳ぎが破綻してしまうようなハイスピードでも安定して泳いでくれるため、ルアーを見破らせない高速でバスのスイッチを入れる、といった使い方を得意としています。

 また、バイブレーションの特徴としてラトルサウンドが挙げられます。ラトルとは、ボディー内部に入れられている、金属製などの小さな球のこと。ルアーが泳ぐ際にこのラトルがボディーの内面にぶつかって音を発生させます。ほかのルアーには期待できないほどの大音量を発生するタイプもあり、濁りでバスの視界が効かない状況下や、ウイードなど植物体に潜むバスに存在をアピールすることができます。

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ボディー内部にラトルが挿入されたモデル。これは小さな金属球が多数入っているタイプで「ジャラジャラ」という激しいサウンドを生む。ラトルの素材にはステンレス、ブラス(真鍮)、タングステン、ガラスなどがあり、音質が変わる。また、大き目のラトルがひとつだけ入っているタイプもあり、「コトコト」という低音を発する。ラトルがない「サイレント」タイプがラインナップされている製品もある。ちなみに前側のトレブルフックをダブルフックに交換したり、前方に突き出しているハリ先を折っておくと根掛かりを減らせる

 一方、バイブレーションの弱点は根掛かりしやすいこと。クランクベイトのリップのようにフックをカバーしてくれるものがなく、シンキングタイプであるため障害物にスタックしたときに浮かせて回避することができないためです。なるべく根掛かり回収機も用意しておくのがいいでしょう。
 
 

バイブレーションがアクションする原理・仕組み

 バイブレーションと同じ巻き物ルアーに分類されるクランクベイトは、ボディー前方のリップに水流が当たることでボディーをゆすって泳ぎますが、バイブレーションにはそのリップがありません。なぜアクションするのでしょうか?

 リップの代わりに水流を受けるのはバイブレーションのおでこの部分です。リールを巻くと、バイブレーションはラインアイを支点にして前傾姿勢になって泳ぎます。このときにおでこに受けた水流を受け流そうとする力がボディーの振動を生みます。

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 一般的に、おでこの部分が平らで面積が広いほど、大きく水を受けることになるのでアクションはワイドになり、水流を受け流しやすく丸みを帯びていればアクションはタイトになる傾向があります。

 また、バイブレーションのアクションの激しさはラインアイの位置によっても左右されます。アイの位置が後ろ寄りだとアクションは強く泳ぎの姿勢は前傾に、前寄りだとその逆の傾向。また、ボディーに対してラインアイが突き出ている高さが、高いほどアクションは弱く、低いほど強くなる傾向があります。

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バイブレーションの使い方

 バイブレーションの基本は投げて、巻くこと。ハイスピードなリトリーブでも安定して泳いでくれる性能を活かして、効率よくやる気のあるバスを探していく。これが、このルアーが最も得意とする使い方です。

 シンキングルアーであるため、ボディーサイズに比して自重が重めで、なおかつキャスト時に空気抵抗となるリップをもたないので、遠投しやすいのもこのルアーの特長。琵琶湖のような広大なウイードフラットをサーチするときや、変化の少ない野池の中心めがけて沖合を探りたいといったときに重宝します。

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 ただし、前述のとおり根掛かりには弱いので、オープンウォーターエリアで引っかかるものが少ない中層を巻くところから始めるのがいいでしょう。

 ハイスピードのただ巻きのほか、バイブレーションの得意技にリフト&フォールがあります。ロッドのストロークでバイブレーションを持ち上げてフォールさせるのを繰り返す使い方です。高速で横移動するルアーに追いつけるだけの活性がないとき、たとえば水温が低下したタイミングなどで試してみたいテクニックです。

 リフト&フォールが有効だった具体例としては、バイブレーション特集の『Basser』2021年12月号で、10月上旬の高滝湖を釣る並木敏成さんの取材があります。バイブレーションを「(バイトの)キッカケを作れるハードベイト」と話す並木敏成さん。この日はまず古敷谷川の護岸沿いのシャローをただ巻きメインでチェックしたものの反応が得られず、水深3~4mのフラットに移動。そこで試したのが、頭下がりでストンと沈むタイプの小型バイブレーションによるリフト&フォールでした。フォールスピードでリアクションバイトをねらう意図のルアーセレクトで、40cmアップのバスをキャッチしていました。

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バイブレーションに適したタックル

 まずロッドですが、一般的な18~21g程度のバイブレーションを扱うことを考えるとパワーはM~MH、長さは遠投性能を活かすためと、ロッドティップの高さで泳ぐ層を調整しやすい長め、6ft6in~7ft前後のものがオススメです。ただし、必要とされるロッドの性格はバイブレーションを使うシチュエーションによって変わってきます。

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 根掛かりリスクの少ない中層を高速巻きする場合には、ショートバイトでも乗せやすいグラスロッドや低弾性カーボンのロッドがいいでしょう。

●巻き物におけるグラスロッドのメリットはこちらでも解説しました
バス釣り用ルアー使い方&タックル解説 クランクベイト(シャロークランク)編

 一方、ボトムまで沈めてリフト&フォールで誘うような場合や、ハードボトムにコンタクトさせながら巻く場合などは、少し張りのある感度が高めのロッドがいいでしょう。根掛かりしそうな障害物にコンタクトしたときに、浮かせて回避することができないバイブレーションは、障害物への接触をいち早く察知して、ロッド操作によって避ける必要があります。そういったケースでは、グラスロッドなどダルめのロッドでは察知が遅れてしまったり、思うように操作ができなかったりするためです。

 また、ウイードエリアをサーチしながら、ときおり引っかかるウイードをカットしつつリアクションバイトをねらう使い方をするときも、張りのあるロッドのほうがよいでしょう。ウイードをカットするための瞬間的な力を加えやすいですし、フックに切れ端が引っかかったのも感じ取りやすいです。

 リールはハイギヤのベイトリール、ラインはフロロカーボン14Lb前後が扱いやすいでしょう。

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バイブレーションが活躍する季節は? 春のバイブはなぜ定番?

 バイブレーションは1年中活躍するルアーです。基本となる高速リトリーブが効きやすいのは、水温が高いいわゆるハイシーズン、4月~11月くらいまでです。
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 しかしバイブレーションはハイシーズンだけのルアーではありません。ボトムや深い層まで沈めて使えるバイブレーションは、ほかの巻き物と比べても低水温期に強いルアーだと言えます。

 冬場のバスは、水温が安定する沖の深場に移動したり、シャローにいる個体もボトム付近で活動したりするものが多いです。遠投してボトムまで沈め、移動距離を抑えたリフト&フォールで誘うのがオススメです。

 春はバスが産卵のためにシャロー(ワンドやフラットなど)を意識する季節です。ディープからシャローへ多くのバスが移動しますが、まだ水温の低い早春は、移動経路上のシャローに上がる手前の一段深いエリアで待機するタイミングがあります。もっと季節が進むとシャローでエサを探すようになります。このような行動を行なうバスをねらうときに、少し深いところをリフト&フォールで探ることができ、浅場はただ巻きで素早くサーチできるバイブレーションが活躍してくれるでしょう。

 


 

 

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