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編集部2022年2月9日

渓流釣り/3名手が答える「振り込み」Q&A その2(最終回)

ヤマメ イワナ 河川・湖の釣り 魚種別釣りガイド 渓流

5m以上の長ザオを駆使し、必要な場所に仕掛けを投じる渓流エサ釣りの振り込み。この釣りの基本スキルを、名手3人が実践形式でアドバイス。

振り込みのコツが知りたい!

まとめ◎編集部 写真◎編集部、浦壮一郎、丸山剛
こちらの記事は月刊『つり人』2020年4月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。

5m以上の長ザオを駆使し、必要な場所に仕掛けを投じる渓流エサ釣りの振り込み。この釣りの基本スキルを、名手3人が実践形式でアドバイス。

井上聡

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群馬県に住む井上聡さんは、利根川水系をホームにするオールラウンダー。本流から支流まで各地の川に出かける

金沢辰巳

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山梨県の桂川近くに住む金沢辰巳さん。アユ釣りのエキスパートとしても知られるが細イトを使ったヤマメ釣りも得意

我妻徳雄

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山形県在住の我妻徳雄さんは、ヤマメもイワナも魚影豊富な地元東北の河川を釣り歩くほか、源流釣りにも好んで出かける

Q.04:深場に見える魚のねらい方

対岸の岩盤際の深みに見える魚がいます。仕掛けの調整や振り込みはどうすればよいでしょうか?

 

(井上)「浅場と違って警戒心は薄いですが、このように深みにいる魚はエサが不自然に流れると釣れません。できるだけ軽いオモリを使いラインのフケを取りながら自然にエサを流して釣ります」

(金沢)「魚の大きさが確認できるのであれば、対応できるイトの太さで、掛けてからのやり取りが確実にできる位置に立ちます。振り込みは、後述する木の枝がある時と同じように、手前から立ち位置を徐々に詰めながら振り込んでいくか、手を止める位置を前にしていき、ねらいの場所に仕掛けが入るようにします。自信があれば一発で振り込む。振り込みできない場所の時は、仕掛けを流れに乗せ、必要に応じて横に引っ張っていきポイントの上に入れることも。流し方はいずれにしても、ナチュラルに流せるならナチュラルに流して魚の鼻づらの前に行くようにしましょう」

(我妻)「まずは見える魚が定位している位置よりも上流の、本流脇の緩い流れ(タルミ)などの仕掛けがなじみやすい場所に振り込みます。そして、魚が定位している深さまで沈め、自然にエサが流れるようにする。裏技として、目印を沈め、イトの張りをなくし、完全なドラッグフリーで仕掛けを流すのも手。そうするとエサが流れに乗り、岩盤のエグレの中なども上手く流すことができます」

 

Q.05:木の枝が多い場所での振り込み方

木の枝が気になって上手く投げられません。どんな点を意識するとよいですか?

 

(井上)「上部にあるなら姿勢を低くして振り込みます。木々が覆い被さるようなところは、サイドスローで斜めから仕掛けが入るようにします」

(金沢)「サイドスロー(アンダースロー)で手前から徐々に近付けていきます。この時、振り込み動作は同じで立ち位置を近付けていくか、立ち位置は同じで振り込む時の手を止める位置を前にして近付けていきます」

(我妻)「サオを立てることができればサイドキャストで振り込む。対岸に木の枝がある場合は、水面と枝の間隔によって、サオの振り角度を調整し振り込む。振り込んだ時の仕掛けの軌道が分かっていれば狭い所へも振り込めるので、普段から仕掛けの軌道を意識するのもだいじです。サオを立てることができない場合は、アンダーハンドで振り込む。手首のスナップとサオの弾力を使って仕掛けを飛ばすのがこの振り込み。左右にボサなどがあってサイドキャストができない場合、またはピンスポットへ正確に打ち込む必要がある場合に使います」

 

furikomi-nagasiphoto-tsuika-01-MA054474しゃがむというシンプルな対処もかなり有効だ

 

furikomi-nagasi03_58E8311-ura渓流の振り込みは「風」と「障害物(枝)」があるのが大前提。オーバースロー、アンダースローのほか、サイドスローの出番も多くなる(S.Ura Photo)

Q.06:サオ選びやサオの構え方

正確な振り込みに役立つサオ選びや、サオの構え方が知りたいです。アドバイスをお願いします

 

(井上)「入門者なら最初に使うサオは、硬調の先調子がおすすめです。サオブレも少なく風の影響も少なくなります。構えはサオの長さと腕力によっても変わります。一般的な4.5~5.3mのサオなら、仕掛けがブレないようにサオ尻は手と肘の中間に置いて、脇は若干締め気味にします。重いと感じた時や風の吹いている時などは、利き手の手でサオ尻を握り、もう片方の手は少し上のサオを支える形で持ちます」

 

(金沢)「サオにより振り込みはだいぶ違ってくると思います。そして対象にする魚の種類や大きさによって適したサオの種類も違い、また構え方も違ってくるので、あえて〝一概には言えません〟とアドバイスします」

 

(我妻)「サイドキャスト、アンダーキャストともサオを曲げ、そして止めることで仕掛けを飛ばします。そのため、サオはパワーがあり、しかもブレないもの(止まりがよいもの)がよいです。また軽いオモリを飛ばす場合は軟らかなサオ、重いオモリの場合は硬いサオが飛ばしやすい。サオの硬さは、仕掛けの太さ、釣り方、ねらう魚の大きさなどで決めます。正確な振り込みには、脇を締めしっかりとしたフォームがだいじ。そして、視線はねらったポイントに向け絶対に目を離さない。振り込みはソフト&スムース、ねらったポイントへ一発で決められれば釣果もアップします」

furikomi-nagasi04-MA054334-maruyama扱うサオが長いので、まずは背筋を伸ばし、脇を自然な程度に締めて、常に上体を安定させることを心掛けよう(T. Maruyama Photo)

 

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