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アマゴ釣り
静岡県・伊豆半島小河川

温暖な半島に走る至福の小河川

戸門 剛 解説
早春の渓流は雪代含む釣り場がほとんど。
魚たちの活性も低い。
でも日当たりや湧水など水が温みやすい渓谷だって各地にある。
ここでは解禁当初から実績の高い川筋を案内したい。


この記事は『つり人』2016年4月号に掲載したものを再編集しています。

戸門 剛◎解説
1984 年生まれ。埼玉県入間市在住。魚と山菜、キノコを扱う郷土料理「ともん」(℡04・2962・2507)を父の秀雄さんと営業。伊豆半島小河川は春先に必ず訪れるお気に入りの釣り場

伊豆の小河川概要

izu 028-036dantou-keiryu_cs6 (22)_1 小さな谷の宝石。ぽってりとした9 寸アマゴ


 温暖な気候に穏やかな流れ。川沿いに広がるは菜の花の黄と、河津桜の赤。春の訪れを肌で感じつつ、のんびりとした渓流解禁を楽しむ。伊豆半島の渓流をイメージした時、真っ先に思い浮かぶのはこうした光景だろうか。

 だが伊豆半島全体から見ると、そうした渓の姿はわずかな一場面でしかないことに気付く。河津七滝の例を挙げるまでもなく、各渓の上流域には険谷悪所の流れが広がっている。ごく短い流程で1000m弱を一気に駆け上がるのだからさもありなん。しかしそうした流れにこそ、美しいアマゴたちが待っているのもまた事実だ。

 ここでは美麗なアマゴと出会える西伊豆の河川群を中心に紹介したい。いくつかの渓は初心者を寄せ付けない悪場が連なり、狩野川や河津川のように尺クラスが連続することはまずない。現在何本かの河川に漁協が存在せず、自然産卵で成り立っているのが現状だ。釣りあげた美しい1尾は写真に納めるか、心に焼き付けるかして満足し、再び流れに戻して欲しい。

 圏央道と東名道がつながり、半島には幾本も自動車専用道路が走った。往年の釣り人が思い浮かべる以上に伊豆半島の渓流は近くなった。今年の渓流解禁はそんな伊豆で迎えてみてはいかがだろうか?

戸田大川

028-036dantou-keiryu_cs6 (23)_1 戸田大川の右又の滝。壺には大ものの気配漂う

028-036dantou-keiryu_cs6 (24)_1 達磨橋から上流を望む。右が戸田大川の本流になる


 金冠山から達磨山に至る峰々に端を発し、深海魚で有名な戸田港に注ぐ戸田大川。中下流のアシ際でも時おりアマゴが姿を見せるが、本格的な釣り場は達磨橋の上流から。橋を過ぎるとすぐに3m堰堤、その上で二叉。右が本流筋。その後も数基、同規模の堰堤が続く。堰堤下のプールは早期からの好ポイント。左岸より合流する小沢を二本越すと、いよいよ戸田大川の核心部。両岸が狭まり、淵が連続する。淵を越えると二叉。右が本谷で眼前には10m強の滝がそびえる。なお左又にも10m近い滝。ここまでのエリアで例年8~9寸のアマゴが釣れている。

 達磨橋の下流100mほどで戸田大川に合流する北山川は小渓ながら魚は多く、時に本流以上の大ものが入っている。また日本の棚田百選にもなった当地の棚田は一見の価値ありだ。

小土肥大川

028-036dantou-keiryu_cs6 (25)_1 小土肥大川の吊り橋前後。これより上流は好ポイントが連続する


 伽藍山より流れ出でる小土肥大川は、西伊豆の渓流群の中でも流程が短い部類。だがその核心部は滝ありゴルジュあり。解禁当初から実績の高い場所だけを列記する。

 おすすめは柳久保橋正面の堰堤上から四ツ石頭首工まで。僅かな区間ではあるが淵が連続しポイントには事欠かない。アブラハヤの襲来に負けず、丹念に探ると釣果に恵まれるはずだ。

 次は奥入谷の集落から伸びる林道、その先の吊り橋の上下流が好ポイント。右手より小沢の合流を見送り、二段3mの堰堤を左から越えるとすぐに5mナメ滝。直下のツボはシーズンを通じ良型の入る場所で、過去に泣き尺アマゴを上げたのがここだ。右を巻いて進むとすぐに3m、そして4mの堰堤が続く。早期の釣り場はこの辺りまでだが十二分に楽しめるだろう。

028-036dantou-keiryu_cs6 (26) 5m のナメ滝。滝壺は当然一級のポイントだ

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●管轄漁協:戸田大川、小土肥大川=漁協はなし(県水産資源課栽培養殖班℡ 054・221・2741)
●交通:新東名高速・長泉沼津IC から伊豆縦貫道に入り、R136(伊豆中央道)長岡IC で降りる。県道130 号を右折して内浦方面へ。三津三叉路を左折し、県道17 号で戸田。さらに南下すると土肥の手前に小土肥大川

仁科川

028-036dantou-keiryu_cs6 (27) 弁天橋から望む仁科川と白川の合流点。付近では40cm クラスも上がったとか


 水量増の盛期ともなれば面白いのが第三発電所から第一発電所までの区間。大場所が連続し、長ザオを使った大もの釣りが楽しめる。しかし取水堰の影響もあるので、早期から確実にアマゴを見たいなら宮ガ原の集落以遠をおすすめする。仁科川の本流筋にあたる本谷川は、漁協による稚魚放流のおかげで魚が多い。集落付近を丁寧に釣っても充分に楽しめる。

 本谷川と流れを二分する大滝川源流部は険谷だ。落差約30mの大滝、三方滝(三階滝)を筆頭に大小無数の滝が連なる。さすがに解禁当初はおすすめしない。

 また最奥の支流、白川について。悪水の影響で釣り場としての価値は低いが、最下流部で40㎝クラスが上がったこともあるらしい。帰りがけにでもサオをだせば、思わぬお土産が待っているかも。

izu (4) ●管轄漁協:仁科川漁協(℡0558・58・7177)
※ 入漁券は海沿いのファミリーマート、祢宜畑の温泉付近の宿などにあり
●交通:新東名高速・長泉沼津IC から伊豆縦貫道に入り、R136(伊豆中央道)、修善寺道路を経由。修善寺IC で降りてR136 を左折し下田方面へ。出口の交差点を右折して土肥。左折して仁科方面へ。仁科川河口から県道59 号を左折して上流部へ

那賀川

028-036dantou-keiryu_cs6 (29) 那賀川に注ぐ持草川。本流との出合から約300 m上にあるスポット。過去には尺上アマゴの実績もあり

028-036dantou-keiryu_cs6 (28) 那賀川上流部となる池代川の流れ。早期は石裏にできるタルミを重点的に探りたい


 那賀川は西伊豆の河川群の中では比較的傾斜の緩やかな流れで、川沿いには常に道も走るため、安心して釣りができる場所だ。アマゴ釣りの対象となるのは大沢温泉より上流。池代橋までは川幅もあり、解禁当初は深みを中心に探ると好釣果が期待できる。特に持草川出合の淵は実績の高いポイント。2015年の3月にはここで数釣りが楽しめた。支流の持草川は落差があるので早期から奥まで入るような川ではないが、本流出合から300mほどの滝ツボは底が深く、地元の釣りファンが尺上を上げたこともある。ついでにサオをだしておきたい。

岩科川


 平坦な流れのため下流部はアブラハヤがうるさい。風早橋付近から上が渓相も良くお薦めだ。池沢出合、高野川出合など、小場所ながら流れに変化のあるポイントを拾い釣りしよう。盛期ではテンカラ釣りで探るのも面白い。

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●管轄漁協:那賀川漁協(℡ 0558・42・0470)
※ 入漁券は川沿いのセブンイレブン、サーク
ルKなどでも購入可
●問合先:吉田屋釣具店(静岡県賀茂郡松崎町宮内298-1 /℡0558・42・0218)。
●交通:新東名高速・長泉沼津IC から伊豆縦貫道に入り、R136(伊豆中央道)、修善寺道路を経由。修善寺IC で降りてR136 を左折し下田方面へ。出口の交差点を右折して土肥。左折して松崎方面へ

菅引川


 狩野川水系の一大支流、大見川。本流出合からの主な橋が放流箇所らしく、解禁当初はその前後の深みに魚が定位している。このコースを探る時は思わぬ大ものに慌てないタックルが必要だ。宮上地区には筏場川、地蔵堂川、菅引川と三分されるが、各川とも下流帯はアシに挟まれた流れと小堰堤が続く。早期は堰堤ごとに車が横付けしてあり、競うようにサオをだす人の姿も。そうした光景も解禁ならではだが、人と出会いたくなければ一気に上流域まで登り詰めるのもアリだ。おすすめは菅引川。いくつか大きな砂防ダムがあるものの、道中は渓流然とした雰囲気を味わえる。第6砂防ダムを越えると流石に水量も乏しくなるが、この辺りのアマゴは成魚放流とは一味違う美形揃いだ。また、かつての放流魚の名残りか時にイワナが釣れることも。

 なお狩野川水系ではアユの保護のため、5月20日以降はエサ釣り以外の釣法が制限される場所が多いのでご注意を。

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2017/2/25

最新号 2017年11月号

今月は「秋は湖に浸る。」と題して、湖沼の釣りを特集。涼しい風が吹き始め、空が高くなるこの季節。都会の喧騒を少し離れ、のんびりした時間を過ごせるのが湖沼の釣りだ。ターゲットはワカサギ、ニジマス、ヒメマス、コイ、ハス。ファミリーフィッシングからコアな数釣り・大ものねらいまで、秋の湖沼に出かけたくなるサポート&ガイド。 海ではキングオブ大衆魚、アジの好機到来! 投げ、足もと、カゴのサビキ3釣法や夜磯の大アジねらい、厳選アジ釣り場、釣ったアジを食べ尽くすアジレシピも必見。そのほか、好評隔月連載の「三石忍の沖釣りテンポUP」、「阪本智子の旬魚探見!」、「今が旬!! 日本列島激アツ釣り場」も掲載。
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