各地のフィールドでキャロを駆使している第一人者に、自身のキャロ使いを教えてもらいました。「湖北の鉄人」の異名を持つ琵琶湖フルタイムガイド山田祐五さんに、湖北のキャロ術を伺いました。
琵琶湖を攻めきるために必要な2つのキャロ
山田祐五=文と写真 編集部=写真
広範囲をワームで探るのに適したヘビーキャロライナリグ。シンカーのセレクトやリーダーの取り方、ワームセレクトなど多様な選択肢があるだけにアングラーによって無限の可能性が広がるリグです。各地のフィールドでキャロを駆使している第一人者に、自身のキャロ使いを教えてもらいました。今回は「湖北の鉄人」の異名を持つ山田祐五さん。広大な琵琶湖を攻略するキャロ術を伺いました。
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山田 祐五(やまだ・ゆうご)
1980年岐阜県出身。「湖北の鉄人」の異名を持つ琵琶湖フルタイムガイド。近年はビッグベイト、ジャイアントベイトを用いてビッグフィッシュを追い求めるが、琵琶湖北湖のさまざまな釣りに精通する。デプスプロスタッフ。
deps https://www.depsweb.co.jp/
こちらの記事は 好評発売中の月刊Basser2021年11月号から抜粋したものです。実釣編や使い方は本誌に掲載されています。迷ったらキャロ!迷わずにご覧ください! ↓↓↓
広大な北湖を攻略するために欠かせないリグ
キャロライナリグが日本でもっとも使われているフィールドは、私がホームとしている琵琶湖北湖ではないだろうか。理由は明白で、キャロで出すことのできる圧倒的な飛距離にある。琵琶湖においては、ボートからはもちろん、オカッパリであっても広大な沖のエリアを攻略することが求められるゆえに、欠かせないリグとなっている。
シンカーやリーダーの長さ、使用するワームなど組み合わせしだいでほぼすべての季節、場所に有効で、唯一苦手な状況といえばカバーの釣りだけだ。オープンウォーターを釣ることの多い湖北では重宝される。
北湖のスタンダードなふたつのシステム
琵琶湖で使用する主なキャロのタイプは、三又ワイヤーキャロとオーソドックスなヘビーキャロライナリグになる。
三又ワイヤーキャロは、スリ抜けのよい細いタイプのシンカーをワイヤーリーダーによって結束することで、ウイードや岩などへのスタックが軽減される。また、キャスト時にシンカーが綺麗に先行して飛ぶので、飛距離が出しやすいこともメリットといえる。
一方、オーソドックスなヘビキャロは、少ない変化や高さのないストラクチャーに対して、わざとスタックさせたいときに使うことが多い。
キャロのセッティング
三又ワイヤーキャロはリューギのワイヤーキャロスイベル10cmに、シンカーはDSヘビーデルタ5/8~1ozを使用。根掛かりが多い場合は、自作でシンカーの可動域を制限したワイヤー&シンカーを使用する。
三又ワイヤーキャロ
ヘビキャロは、リューギのブラックビーンズシンカー1/2~2ozを使用。スイベルは結束強度の観点から大きめのサイズを使う。
ヘビキャロ
ラインは双方共にシーガーフロロリミテッド25Lb。リーダーも同じものを使用する。
ワームは多岐に渡るが、バルビュータ3.5in、RVバグ3inがズル引き&ステイ用。サカマタシャッド4、5、6、8inがリアクション用。ヴァラップスイマー4in、スイングインパクト4、5、6inをスイミングキャロ用として使用している。
RVバグ(ジャッカル、上)バルビュータ(デプス、下)はズル引きやステイで活躍
フックについては、三又ワイヤーキャロ、ヘビキャロどちらにおいても、シンカーの重さゆえにフッキングの動作が伝わりづらいので、掛かりが浅くなったり、すっぽ抜けが多発したりする。いろいろ試した結果、ワイドゲイブのリューギ、インフィニがメインになっている。スイミングキャロはワームのズレ防止やフッキング重視でリューギピアスフックTCを使用している。
スイミングや、リアクションなどで使う場合、フリーノットで接続し、ルアーがよく動くようにしている
三又ワイヤーキャロ用タックル
ロッド:サイドワインダースラップショットHGC-76XX/GP(デプス)
リール:アンタレスDCMD(シマノ)
ライン:シーガーR18 フロロリミテッド25Lb(クレハ)
ワイヤーキャロ:ワイヤーキャロスイベル10cm(リューギ)
シンカー:DSヘビーデルタ(リューギ)
ロッドは張りのあるロングロッドが飛距離、操作性ともに使いやすい。セッティングによっては100m前後の飛距離が出ることも考慮すると、リールはイト巻き量の多いモデルを選ぶ。